【世界遺産】サン・テミリオンを紹介◎貴重なワインの産地とは?

画像出典:Jordy Meow (CC BY-SA 3.0)

【世界遺産】サン・テミリオンを紹介◎貴重なワインの産地とは?

サン・テミリオンはボルドーから東に約40kmほど行った小さな町。ボルドーワインを代表するアペラシオン(原産地)の一つとして、その名前は世界に知られています。ワイン好きなら一度は聞いた事のあるこのサンテミリオン、何とワイン産地としては初めて世界遺産に登録された場所なのです。

最近は、安くて美味しいフランスワインを楽しみにパリを訪れる日本人も多いとか。しかし、パリばかりがフランスではありません。そんなワイン好きにこそぜひ訪れて欲しい場所が、このサンテミリオン。どんな世界遺産なのか、早速その魅力に迫ってみる事にしましょう。

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【世界遺産】サン・テミリオンを紹介◎貴重なワインの産地とは?

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「サン・テミリオン地域」とは?

1999年に世界遺産に登録されたのは、サン・テミリオンおよび、サン・テミリオンのアペラシオンを冠することが許されている周辺の8つの村。これらの地域に残る中世の町並みと代表的な歴史的建造物、周辺の村々やブドウ畑全体が、「ジュリディクシオン・ド・サン・テミリオン」という名でユネスコ世界遺産に登録されました。

この地域を含むボルドー地方でワインが作られるようになったのはかなり古く、ローマ人がこの肥沃な土地にワイン作りを導入して以来のこと。そして、このサン・テミリオンは、スペインにあるキリスト教の聖地、サンチャゴ・デ・コンポステーラへの巡礼街道沿いという恵まれた地理的条件にあったので11世紀以降数多数の教会や修道院、施療院が建てられ、多くの人が行き交った場所です。その為中世以降、ワインの生産が飛躍的に伸びるようになりました。

今も、中世そのままが残るサン・テミリオン。石畳の道がくねくねと続き、その両側にはワインセラー、ワインスクール、民芸店、工芸アトリエ、ローカルな高級食材を扱う食品店、そして洒落たレストランやカフェのテラスが軒を連ね、散策するだけで楽しくなる町です。

出典: michael clarke stuff (CC BY-SA 2.0)

「サン・テミリオン地域」へのアクセス

サン・テミリオンはボルドーからも約40km離れた人口数千人の小さな町。日本から行く場合にも、パリで飛行機を乗り継げば直ぐに行けると言うわけではありません。こでは、パリを起点としたアクセス法を幾つかご紹介しておきます。

①鉄道の場合:パリからTGVでリブルヌ駅(Libourne)へ。そこからバスかタクシーでサン・テミリオンまで。パリからの所要時間:3時間15分
       リブルヌ駅からサン・テミリオン駅まで電車で行けるが、サン・テミリオン駅にはタクシーがない。町へは徒歩約20分。

②車の場合:パリからおよそ580km、約6時間(高速道路A10号線で約550km走り、39a番出口リブルヌ/サンタンドレ・ド・キュブサックへ。更にN10号線でサンタンドレ・ド・キュブザック、リブルヌを経由してサン・テミリオンへ)。

「サン・テミリオン地域」のおすすめポイント①モノリス教会

サン・テミリオンの町の歴史は古く、8世紀頃修行僧聖エミリオンがここに洞窟を掘って生活し始めたのがその始まりと言われています。その聖エミリオンが亡くなった後弟子たちが彼を偲び、巨大な石灰岩をくりぬいて造ったと言われるのが一枚岩で出来たモノリス教会。単一の岩をくりぬいて作られた教会は世界でも珍しく、教会の地下には70ヘクタールに渡る回廊が伸びています。

約45分のガイドツアーでは、聖エミリオンが使用していたテーブルや椅子、地下墓所などを見学できます。元々このサン・テミリオンはそれ自体が別の世界遺産「フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」の途上にある為、歴史的建造物が多く、この他にもサン・テミリオン修道院やトリニティ礼拝堂など見るべきモニュメントが沢山あります。

ワイナリー見学やカフェでワインを楽しんだ後は、石畳の道を歩いて史跡巡りを楽しむのもおすすめの一つ。特にモノリス教会の鐘楼から眺める世界遺産のブドウ畑の景色は絶景と言っても過言ではありません。

「サン・テミリオン地域」のおすすめポイント②参事会教会

出典: Jean-Christophe BENOIST (CC BY 3.0)

1110年から大司教の要請により建設された参事会教会。鐘楼を併設する建物は、ロマネスク様式の身廊やアーチ状の回廊が印象的です。中庭はエデンの園のシンボル。静けさのなかでその雰囲気に浸ってみるのもいいですね。

東と南の壁には13世紀~14世紀の宗教関係者や貴族の墓になっています。内部のオルガンは19世紀を代表する著名なオルガン製作者、ガブリエル・カヴァイエ・コルの一級品です。

春から秋にかけてガイドツアーが開催されているので、ぜひその荘厳な内部を見学してみてはいかがでしょう。

「サン・テミリオン地域」のおすすめポイント③レ コルドリエール

出典: Les Cordeliers (CC BY-SA 4.0)

サン・テミリオン地域の高台に佇むシャトー、レ・コルドリエール。中世の街並みが残るサン・テミリオンで一際その美しさが光る歴史的建造物です。映画の撮影でも使われたこともあるんですよ。この辺りで唯一、伝統的な製法でスパークリングワインを製造してるというのも魅力です。

地下のセラーはガイドツアーで見学でき、製造方法や歴史を学ぶことができます。回廊やテラスではワインが味わえ、のんびりとした雰囲気の中で自慢のワインが味わえますよ。ワインショップも併設されているので、ぜひお土産にワインを購入してみてはいかがでしょう。

◎まとめ

世界遺産「サン・テミリオン地域」をご紹介いたしました。如何でしたでしょうか?葡萄畑まで世界遺産というのはスゴクないですか?!

ワイン好きならぜひ訪れてみたいワインの聖地、サン・テミリオン。「千のシャトーを持つ丘」と称される程有名なワインの町なので、ワイン産地として最初の世界遺産になったのもある意味当然の事かもしれません。貴方もサンテミリオンの丘に立ち、ワイン片手に葡萄畑の景色を眺めてみましょう!

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