名称:シャルトル大聖堂 (Chartres Cathedral)
住所:De'partement, 28000, Chartres, France
公式・関連サイトURL:http://www.cathedrale-chartres.org/
パリの南西約90km、イル・ド・フランス地域のボース平野に佇む静かな街シャルトル。ここには世界で最も美しいともいわれるステンドグラスをもつ、シャルトル大聖堂があります。フランスゴシックの最高傑作といわれ、フランスの世界遺産シャルトル大聖堂は中世から多くの巡礼者が訪れる地です。
街を歩けばスッと天に伸びたエレガントな尖塔が印象的。ここに施される装飾も素晴らしく見応えがあります。今回は「シャルトルブルー」とも呼ばれるステンドグラスの青い光が印象的な世界、フランスの世界遺産「シャルトル大聖堂」をご紹介したいと思います。世界遺産の魅力を存分に味わってください。
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【世界遺産】シャルトル大聖堂とは?フランスが誇る光の世界
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シャルトル大聖堂とは?
ローマ時代からの歴史ある街並みのシャルトルには、静寂に包まれた美しい世界遺産、フランス屈指の美しさを誇るシャルトル大聖堂があります。
エレガントな雰囲気をもつシャルトル大聖堂は、ゴシック建築の特徴の一つ高い天井も必見です。上を見ると梁や柱が枝のように張り巡らされる建築様式の、リブ・ヴォ―ルトの天井はナチュラリーな雰囲気を感じられます。
世界遺産のシャルトル大聖堂の正式名称はノートルダム大聖堂と言います。この大聖堂が誕生した時は、ロマネスク様式で建築されましたが、1194年の火災でほとんどが灰と化してしまいました。その後26年の歳月をかけて、ゴシック様式で再建され、現在に至ります。各ファサードや堂内に施されている見事な彫刻群や「シャトルブルー」と称賛される、170の窓を超えるステンドグラスはどれも印象的で心に残るものばかりです。
堂々と立ち誇る雄弁なる世界遺産のシャルトル大聖堂は、フランスに来たら外せない観光地の一つとなっています。パリからも日帰り旅行も可能なのも魅力です。
シャルトル大聖堂へのアクセス
世界遺産のシャルル大聖堂へは、パリ・モンパルナス駅より普通列車に乗り、シャルトル駅まで約1時間です。世界遺産シャルトル大聖堂への単体のツアーは少なめです。
ヴェルサイユ宮殿やモンサンミッシェルなどと一緒に巡るプランに含まれるものもあります。
おすすめポイント①:シャルトル大聖堂の外観
フランスゴシックの最高峰との呼び名の高いシャルトル大聖堂は、世界遺産に選ばれるだけあり外観も見どころが豊富です。ステンドグラスがあまりにも有名なので見逃しそうなのですが、シャルトル大聖堂の外観は独特な形や緻密なレリーフなどが施されています。外観だけでも十分世界遺産の素晴らしさを感じられますよ。
外観で目に付くのは非対称な尖塔です。1194年の大火災で焼け残った旧塔は、厳粛で控えめな装飾のロマネスク様式。もう一つの塔は16世紀に再建され、後期ゴシックらしい華美な装飾が印象的な新塔です。この新塔の下部は1194年の火災で焼け残り、その上に建てられています。一説によると旧塔より古いとか。
本体は高さ36.5メートル、全長130メートル、幅32メートルあり、ヨーロッパにあるゴシック建築では最大級のもの。中世キリスト教の世界を完全な形で残しており、さすが世界遺産!と思わせるものです。
おすすめポイント②:シャルトル大聖堂のレリーフ
世界遺産のシャルトル大聖堂では、内外のレリーフも見物です。シャルトル大聖堂は西側が一番古く、北や南側が新しくなります。時代によって彫刻が異なっており、ロマネスクからゴシックへの変遷が見て取れます。
西扉の上にある半径アーチを中心にせり出すアーチヴォルトは見る価値ありです。右上部の「荘厳の聖母子」、扉口中央上部の「栄光のキリスト」、扉口左上部「キリストの昇天」は必見です。
ユーモラスな西側の人像柱は、1150年のものでシャルトル大聖堂の中でも最古のもの。南翼側の人像柱はリアルな表現で、ロマネスク様式から脱していることを確認できます。北側は更に緻密でリアルな表情の彫刻を見られます。
このような変化も世界遺産らしさを感じられます。内陣と周歩廊を隔てる壁には聖書を表した彫刻群があり、マリアとキリストの生涯が描かれています。世界遺産となるにふさわしい彫刻が随所に確認できるのもシャルトル大聖堂ならではです。
おすすめポイント③:シャルトル大聖堂のステンドグラス
深く美しい「シャルトルブルー」という世界遺産のシャルトル大聖堂ならではのステンドグラスを見られます。総面積2700平方メートルに173ものステンドグラスが施され、壮麗で素晴らしいものです。ほとんどが11~13世紀ごろのもので、繊細かつ優美な細工がされています。
シャルトルブルーの濃い色は古さの証拠。ガラス技術の進化により、色味は薄く透明度を増したからです。だからこそシャルトル大聖堂のステンドグラスは素晴らしく、世界遺産らしい重厚感ある光を放ちます。特に南側廊の「美しき絵ガラスの聖母」に使われた青は現代の技術を駆使しても出せる色ではないとか。
ステンドグラスには聖書物語や聖人伝説が描かれており、左から右へ、下から上へと読み進めるのがおすすめです。入口左手の「エッサイの樹」や北、南、西の「バラ窓」、「最後の審判」のステンドグラスもシャルトル大聖堂に訪れたら見ておきたい作品です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?訪れる時間によって変化する、ステンドグラスの美しさが魅力的なシャルトル大聖堂。晴れた日の夕方は、金色に染まった淡い光で内部を満たす青の世界がより神秘的に輝きます。時代の変遷を感じながらゆっくり世界遺産のシャルトル大聖堂を見学し、ぜひ感動のひとときを。