【世界遺産】中世市場都市プロヴァンをご紹介！薔薇に包まれた町とは？

フランスパリの南東に位置するプロヴァンは、古くから薔薇で有名な都市。現在でも薔薇を使った製菓業が盛んで、薔薇の花びらのジャムや、ハチミツやシロップに薔薇を漬けた物、薔薇のキャンディーなど販売されています。

そんなプロヴァンには、世界遺産中世市場都市プロヴァンがあり、歴史は古代ローマ時代までさかのぼります。プロヴァンの街のシンボルである「セザールの塔」は、シーザーによって建てられました。

プロヴァンの街が発展を遂げたのは、中世時代でシャンパーニュ伯の保護を受けたこともあります。プロヴァンでシャンパーニュ大市が定期的に開かれ、フランス有数の商業都市として繁栄。

中世市場都市プロヴァンには、国が指定する歴史的建造物が50ヶ所以上あり、2001年にはユネスコの世界遺産に登録されました。ここでは、美しい中世の街並が残る中世市場都市プロヴァンをご紹介します。

中世市場都市プロヴァンとは？

中世市場都市プロヴァンは、パリの南東約90㎞に位置するユネスコ世界遺産の街。2001年に登録されてからは、フランス屈指の歴史的観光名所となりました。プロヴァンの美しい景観は、「芸術と歴史の街」に選ばれています。

旧市街を囲む城壁は、13世紀にシャンパーニュ伯によって建てられたもので、当時は全長5㎞もありました。現在残っている城壁は1.2㎞で、かつての姿をそのままに修復されています。プロヴァンの城壁に造られた門の中で、最も保存状態が良いのが、パリへと続く旧街道に通じていたサン・ジャン門。13世紀後半に建てられた堅固な門で、間近で見るとその迫力に圧倒されます。13世紀に建てられたジュイ門から城壁に登ることができます。

中世市場都市プロヴァンへのアクセス

パリからプロヴァンへ行くときには、鉄道がおすすめです。SNCF国鉄Transilien線のプロヴァンProvins行きで、パリの東駅からプロヴァン駅まで約1時間30分。モビリス(1日券)があると便利です。
プロヴァン駅から旧市街までは、徒歩で約20分。またバスで行く方は、9番線バスで約5分「Office de Tourisme」で下車してください。

中世市場都市プロヴァンのおすすめポイント3

シャテル広場

旧市街の中心にあるシャテル広場には、昔の井戸と13世紀に建てられた「両替の十字架」があり、中世時代に貨幣の取引所として使われていました。伯爵家や王家の勅令が出される場所だったため、「勅令の十字架」とも呼ばれています。この広場の周辺には、中世の趣をそのままに残した切妻屋根の民家が集まり、カフェやレストラン、お土産屋さんなどが建ち並ぶので、休憩におすすめ。

プロヴァンの街の地下には、中世の地下道が10㎞にわたって張り巡らされており、ガイドツアーで見学することができます。12世紀に造られたアーチ型の美しいサン・テスプリ地下広間は、かつては貧民や巡礼者を受け入れる施設として使われていました。また地下には石切り場もあり、ワインのカーヴやフリーメイソンの会合場所としても活用されていました。

セザールの塔

旧市街の高台にあるのが、中世市場都市プロヴァンのシンボルであるセザール塔です。12世紀にシーザーによって建てられたセザールの塔は、空を突き刺すようなピラミッド型の角錐屋根が特徴で、監視塔や牢獄、鐘楼などの役割を果たしていました。

歴史的建造物に指定されており塔の上からは、360度の美しいプロヴァンの街並が一望できます。塔内では、プロジェクターによる映像で中世時代の生活の様子が紹介されていますよ。

薔薇製品

中世市場都市プロヴァンは、薔薇の街としても有名です。13世紀にシャンパーニュ伯チボー4世が十字軍の遠征から戻る際に、ダマスカスの薔薇を持ち帰りました。それ以来、プロヴァンでは薔薇の栽培が盛んで、プロヴァンの街に広大な美しいバラ園が造られました。

今では薔薇を用いた製品は、プロヴァンの名産品となっています。薔薇製品を取り扱うブティックでは、手作りで作られた薔薇の花びらのジャムや薔薇のハチミツ漬け、薔薇のキャンディ、薔薇の石鹸などが置いてあるので、お土産におすすめですよ。

◎まとめ

パリからも近く、気軽に訪れることができる世界遺産中世市場都市プロヴァン。中世を彷彿とさせる街並が広がる美しい街です。歴史に思いをはぜながら、城壁内を散策してみてくださいね。街めぐりには、観光列車「プチ・トラン」もぜひご利用ください。

【世界遺産】中世市場都市プロヴァンをご紹介！薔薇に包まれた町とは？