回教徒とチベット寺院の眠る街 呼和浩特(フフホト)で異国情緒を満喫!

画像出典:Central Square (CC BY-SA 2.0)

回教徒とチベット寺院の眠る街 呼和浩特(フフホト)で異国情緒を満喫!

内モンゴル自治区の省都・呼和浩(フフホト)特はイスラム教徒やチベット寺院があり、多様な人々が暮らす人種のるつぼとなっています。多くの観光客でごった返す呼和浩特駅周辺は観光客を誘導するタクシーが列を作っています。呼和浩特駅には内モンゴル自治区らしく草原や砂漠観光のためのバス発着所もあり、シーズンになると多くの観光客や地元民で賑わいます。

呼和浩特を訪れる人は中国、チベット、モンゴルにイスラム世界が融合したような独特な雰囲気に驚かれる人も多いんですよ。呼和浩特の多種多様な民族性あふれる観光スポットを紹介していきます!

目次

回教徒とチベット寺院の眠る街 呼和浩特(フフホト)で異国情緒を満喫!

1.大召寺

出典: 三猎 (CC BY-SA 2.0)

大召寺は、呼和浩特玉泉区にあるチベット仏教の寺院。チベット語で「召」は寺院という意味です。漢字ではもともと「弘慈寺」と名付けられ、後に「無量寺」と改名されました。また寺院には銀の仏が祀られているため「銀仏寺」の異名もあります。 大召寺は呼和浩特で最も古い黄教派の寺院で、観光客も多く訪れます。明の時代、モンゴル部族の指導者アラタン・ハンによって1579年に建立されました。呼和浩特で最も古い建物であるラマ教の寺院です。

昔、康熙帝(清の皇帝)がここに数日間滞在したことから、皇帝に敬意を表すためそれまであった「僧侶たちは自らが仏陀の生まれ変わりである」という規則を改めました。大召寺は仏教の聖地というだけでなく、有名な歴史観光スポットでもあるんです。

きらびやかな寺院建築や貴重な書物に芸術作品、神秘的なチャムダンスと仏教音楽が「寺院文化」を作り上げています。
呼和浩特でチベット仏教の真髄にふれる貴重な体験ができますよ。是非観光に訪れてみてくださいね。

2.呼和浩特五塔寺

出典: unatnight (CC BY-SA 3.0)

人気観光スポット、五塔寺は呼和浩特の五塔寺後街にあり、その名の通り5つの塔があることから「五塔寺」と名付けられました。もとの名は「慈灯寺」で清朝時代に建てらた寺院です。5つの塔は慈灯寺の仏塔で「金剛舎利宝塔」とも呼ばれています。

塔は長方形の高台に座し、5つの小さな正方形をした塔があります。石積みの塔で、塔の下半分にはモンゴル語、チベット語、サンスクリット語で「金剛経典」が書かれています。塔の上半分には1,119体の小さな彫像があります。南側の正門をくぐると、門の上にモンゴル語、中国語、チベット語で「金剛座舍利宝塔」と書かれてあります。壁にはモンゴル語で天体図が描かれ、世界で最も保存状態の良いモンゴル語による天体図とされています。天体図には、270の恒星と1,550の星が描かれ、天体図の大きさは直径1.449メートルあります。外国と中国の天体知識をよく表現した資料といわれています。

呼和浩特五塔寺は観光地であると同時に呼和浩特のランドマーク的存在にもなっています。古代の人々の宇宙感も知れる興味深い観光スポットですよ。

3.呼和浩特清真大寺

出典: 三猎 (CC BY-SA 4.0)

「呼和浩特清真大寺」は1693年に建てられたイスラム寺院で、人気の観光スポットです。「清真寺南北講堂碑記」によると呼和浩特清真大寺は、最初は非常に簡素な造りでした。1789年に再建され、1923年に中国最大のムスリム(イスラム教徒)民族「回族」の寄付によって現在の規模にまで拡張されました。

寺院は4,000平方メートルの敷地があり、改修時に大殿は7.5メートル高くなりました。モスクは西向きに建てられ、中央に朱色の正門があります。正門の上部には「国泰、民安」の額が掲げられています。両側は青い壁で、大門をくぐると聖殿、講堂、イスラム教徒シャワー室、望月楼、事務室、会議室、経堂などの施設があり、イスラムの文化を感じさせる佇まいは観光客を楽しませてくれます。呼和浩特でイスラムのエキゾチックな雰囲気を味わうのなら清真大寺をぜひ観光してみてくださいね。

4.昭君墓

出典: Sunatnight (CC BY-SA 3.0)

呼和浩特の南約9キロメートルのところに位置する「昭君墓」は、「青家」の名前としても知られている呼和浩特の観光スポット。モンゴル語で「トゥムアルウーアルフー」と発音し、「鉄の壁」を意味します。史料と民の言い伝えでは、漢の時代の明妃であり、楊貴妃らと並ぶ古代中国四大美人のひとり「王昭君」の墓地とされています。

最初に建てられたのは前漢の時代で、当時は盛り土がされただけの質素なものでした。2000年以上前に建造され、漢王朝における中国最大の墓となっています。また昭君墓のおかげで観光産業によって周辺地域は経済発展し、内モンゴル自治区の重点文物保護にも指定されています。

詩人・杜甫(とほ)によると「北の大地はみな白色であったが、昭君墓のみ緑が茂り、青家と呼ばれている」とあります。また呼和浩特の民間伝承に「晩秋になると多くの葉は紅葉するが、昭君墓のみが緑で覆われていた」とあります。このことから、多くの詩人がこの「青家」を引用して詩に詠んでいます。高台にあり景色もよく観光に最適です。気分転換しに観光に訪れてみるのもいいですね。

5.イスラム風情街

出典: 风二中 (CC BY 3.0)

考古学者がササン朝時代の銀貨を呼和浩特の小さな村で発見したことから、当時のペルシャに住むアラブ商人が中国へと通貨をもたらしていたことが判明しました。そんな中東のイスラム教国とも古くから交流があった呼和浩特。そのなかでもこの一帯はイスラム教徒の人口が比較的多い地区です。そのためイスラム的な経済・文化・歴史の雰囲気が形成され、いつしか「イスラム風情街」と呼ばれるようになりました。エキゾチックなムードで観光客にも人気のスポットとなっています。

1950年、中央人民政府が一帯を「回族(ムスリム民族)自治区」と定め、中国で最初の回族自治区となりました。1956年には「呼和浩特市回民区」と改名、2000年に呼和浩特市の直轄行政区に指定し、呼和浩特市回民区7街1鎮が誕生しました。現在イスラム風情街は観光地としてだけではなく、呼和浩特市の重要な経済・文化の中心地となっています。中国にいながらイスラム教の国を訪れているような雰囲気が味わえるので、観光にピッタリ。ケバブなど中東料理も楽しめますよ。ぜひ訪れてみてくださいね。

◎まとめ

中東的な「イスラム風情街」やチベット密教の寺院「大召寺」など、多様な文化が味わえる内モンゴル自治区の省都・呼和浩特。中国の首都・北京からも近く、夏になると国内からも海外からも多くの観光客が集まります。

また大自然も満喫できる呼和浩特では地平線を眺めながらの乗馬体験や、砂漠でのラクダとのふれあいをテーマにしたツアーなども人気です。様々な民族が入り混じり、砂漠などの大自然に触れることができる呼和浩特ですが日本ではまだまだ知られていない観光スポット。呼和浩特を観光で訪れて、日常では味わえない刺激的な体験をしてみてくださいね。

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