街並みの美しさは世界有数!イギリスの世界遺産「バース市街」をご紹介

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街並みの美しさは世界有数!イギリスの世界遺産「バース市街」をご紹介

イギリスロンドンから南西へ約140kmのバース・アンド・ノース・イースト・サマセットに、イギリス国内でロンドンの次に観光客を集める、人気の世界遺産があります。バース市街は、街全体がまるごと世界遺産で、時代はなんと1世紀まで遡る古い街。

有名な映画にもあるように、ローマ人は温泉が大好き。当時ローマ帝国支配下にあったバース市街は、源泉かけ流しの絶好の温泉地でした。遺跡が発見されたのは100年ほど前。それまでもジョージアン様式が美しかったバース市街でしたが、遺跡の発見がさらに街に花を添えることとなり、1987年についに世界遺産に登録されました。今回はそんなバース市街の魅力をたっぷりとお伝えします。

目次

街並みの美しさは世界有数!イギリスの世界遺産「バース市街」をご紹介

バース市街とは?

出典: SAKhanPhotography

イギリス代表の世界遺産で知られるバース市街は、紀元前からイギリスで唯一源泉の湧き出る温泉場。かつてはローマ帝国の支配下で、ローマ人たちの疲れを癒すための湯治場のような役割をしていました。ローマ帝国撤退後、一度は衰退したバースでしたが、当時のイギリス女王の目に留まり復活。当時娯楽の少なかったバースに突如そこに建てられたスパは、もちろん上流階級の人たちの憩いの場として大人気の施設となりました。

現在でもバース市街一円は、その当時の特徴を色濃く残しているということでその価値を認められ、1987年に世界遺産に登録されています。世界遺産に登録されたことをきっかけにさらなる改修が加えられ、現在の技術で、かつての保養地そのままの姿を取り戻すことに成功。イギリスでも有数の観光地となっています。

バース市街へのアクセス

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ロンドンからバース市街までは、ファースト・グレート・ウェスタンの運航するブリストル行きの列車に乗り、特急で約1時間半。サウスウェスト・トレインズの列車も1日に2~3本運航していますが、ソルベリー経由のため所要時間が約2時間半と、1時間ほど長くかかってしまうのがデメリットです。

バスで向かいたい方は、ビクトリア・コーチ・ステーションから高速バスも発着しています。こちらは所要時間約3時間、のんびりと行きたい方にはおすすめです。

バース市街のおすすめポイント3

ジョージアン様式の街並み

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バース市街1番のおすすめポイントは、その街並みです。美しい直線と左右対称の構造で作られた、イギリス特有のジョージアン様式と言われる建物が建ち並ぶ風景は、ここでしか眺められない景観。その美しさが認められて世界遺産に登録されたといっても過言ではありません。この地方だけで造られるハチミツ色のブロック「バース・ストーン」が、美しい街並みをさらに優雅に彩ります。

バース市街で忘れてはいけない歴史的建造物がロイヤル・クレッセント。7年もの歳月をかけて建設され「世界で最も美しい集合住宅」と言われる巨大建築は、まさに世界遺産にふさわしい建物です。元々はイギリス国内からバカンスで訪れる上流階級向けに建てられた30軒続きの大邸宅で、世界のどの曲線にも勝る、と言われる三日月形の曲線の美しさは息を呑むほど。世界遺産と言えど、現在は博物館やホテル、賃貸マンションとしても利用されています。築後200年以上経っても人々に大切にされている様子が窺えますね。

ローマン・バス

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世界遺産バース市街の中でも特に有名なのが、街の中心にある大きな浴槽。かつてローマ式の大浴場「ローマン・バス」として、人々に親しまれ、世界遺産に登録される際にも一躍買った遺跡です。

ローマ帝国の崩壊とともに衰退し一旦は廃墟化したものの、18世紀にはイギリス女王によって大浴場を中心に温泉リゾート化され、今度はイギリス国内のセレブたちの憩いの場として、上流階級の人々が利用するようになりました。ローマン・バスは1880年に遺跡として発見されましたが、温泉施設だけでなく、同時にプールや娯楽施設の遺跡も次々と発見。当時のイギリスでも実用化されていなかった床暖房やサウナが作られた形跡もあり、その充実さに研究者たちも驚いたとか。
今もなお温泉の湧き出る土地ですが、現在入浴することはできません。現在は、遺跡を世界遺産として後世に残すための博物館として生まれ変わり、当時の様子を伝えています。

バース寺院

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イギリスの世界遺産を代表するバース市街、その中心に位置するのがバース寺院です。676年に創建、修道院として使用されたものの、一旦は世界遺産どころか廃墟同然の状態まで追い込まれました。1090年にはロマネスク様式の大聖堂に、1499年にはチューダー朝様式の建物に生まれ変わっていますが、今もその姿は優雅で美しく、世界遺産バース市街に残るべくして残ったと言っても過言ではないほど魅力的です。

さらに当時のイギリスの技術を象徴しているのが教会の内部。1番に目を惹くのは正面に見える数々のステンドグラスです。まぶしいほどカラフルな色使いは、なかなか日本では見ることができません。それにも勝る魅力は、ファン・ヴォールトで、「石の花」という意味のイギリス特有の建築様式。柱から天井へ続く扇形のアーチはまるで花のような美しさです。

◎まとめ

イギリスの代表的な世界遺産、バース市街をご紹介しました。長い歴史を経てもまったく色褪せない当時の街並みは、観光客が多いのも納得です。映画のセットのようなバースの街は、少し歩けば昔にタイムスリップしてしまったような、どこか懐かしい気持ちにさせてくれますよ。その歴史を後生に伝え続けていくという意味でも、バース市街が世界遺産に選ばれたのには頷けますよね。イギリスを訪れた際には、ぜひとも立ち寄ってほしいスポットです。

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