【世界遺産】リヨン歴史地区とは?古代から残る都市をご紹介

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【世界遺産】リヨン歴史地区とは?古代から残る都市をご紹介

フランスの南東部にあるリヨン歴史地区は、ソーヌ川とアルプスから流れ出すローヌ川が合流した所にあります。自然豊かな水の恵みと、芸術やグルメも豊富なフランスらしい世界遺産。中世の趣を残した石畳の街並みの旧市街地周辺が、「リヨン歴史地区」として世界遺産に登録されました。

リヨンは『星の王子さま』の著者サンテグジュペリが生まれた街で、映画が誕生した街としても有名。今回は、フランスの世界遺産「リヨン歴史地区」について詳しくご紹介します。

目次

【世界遺産】リヨン歴史地区とは?古代から残る都市をご紹介

リヨン歴史地区とは?

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世界遺産に登録されたリヨン歴史地区は、パリに次ぐフランス第二の規模を誇る街。リヨン歴史地区は、紀元前1世紀に造られ、ローマ時代には属州ガリアの首都だった栄光をもつ所です。1998年12月に世界遺産に登録され、リヨン旧市街からクロワルースにかけてが世界遺産に登録されたリヨン歴史地区。リヨン旧市街や、フルヴィエール地区、クロワ・ルースの丘やプレスキル地区が対象です。

ボナパルト橋から数分にあるケーブルカーで上れば、リヨン発祥の地フルヴィエールの丘があります。ここには紀元前43年に建てられたフランス最大の古代ローマ劇場が残る遺跡の街。15世紀にはマルシェが始まり、銀行が設置され金融界にも名を轟かせました。中世より「絹の町」と称され、ヨーロッパ有数の商業都市としても名を馳せています。世界遺産のリヨン歴史地区は、ルネッサンス時代の建物が建ち並ぶ景観の美しさが最大の特徴です。

リヨン歴史地区へのアクセス

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パリのリヨン駅からリヨン・パール・デュー(新幹線TGV)で、リヨン・ペラーシュ駅まで2時間15分ほどで到着。マルセイユやジュネーブからも同じくらいの時間で行けるので、都市を周遊しながらの観光もおすすめ。

旧市街地までは、メトロD線に乗りヴューリヨン(Vieux-Lyon)駅を下車してすぐの所にあります。世界遺産のリヨン歴史地区は、地下鉄やバス、トラムも走っているので観光しやすいですよ。

リヨン歴史地区のおすすめポイント3

リヨン旧市街

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古き良き時代の面影を残す石畳のリヨン旧市街地は、優雅なイタリア・ルネッサンス様式の建物が並びます。ピアノの鍵盤状になった中世の区画は、美しい景色が楽しめて街歩きにぴったり。12世紀から300年かけて建てられたサン・ジャン大聖堂や、トラブールと呼ばれる路地、それを結ぶ屋根付きの小道を散策するのもリヨンらしくて魅力的です。

必見の観光スポットは、ガダニュ博物館。ここでは、リヨン歴史博物館と世界中の人形たちが展示されたマリオネット博物館を見学できます。また、リヨンの郷土料理を気軽に楽しめるブションという庶民的なレストランも豊富。リヨン名物の豚肉を使ったパテやソーセージ、ポーチドエッグやフレッシュチーズの前菜にワインと絶品料理がたくさんあるので、味わってみてください。

フルヴィエールの丘

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リヨンの街並みを一望できるフルヴィエールの丘も、リヨン歴史地区の世界遺産に含まれています。この丘の上からリヨンの街が始まったとも言われ、街にとって重要なポジション。丘の上には、八角形の4つの塔が印象的なフルヴィエール大聖堂が佇んでいます。260段の階段を上ると展望台があり、リヨンの歴史地区や新市街地、ソーヌ川やローヌ川をはじめリヨンの景色を存分に楽しめますよ。

また、紀元前43年に建てられた半円形の古代ローマ劇場も見逃せません。現在も夏には「フルヴィエールの夜」が開かれ、コンサートや演劇なども行われています。緑の美しい木々に囲まれた古代ローマ劇場は、より世界遺産を感じられる観光スポット。ぜひフルヴィエールの丘を散策してみてはいかがでしょうか。

クロワ・ルース

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絹の街として有名で、1852年にリヨンに組み込まれた独特の歴史を持つ地区です。迷路のようにトラブールが巡らされた風景は、世界遺産のリヨン歴史地区の中でも見どころの一つ。19世紀ごろから絹織物が盛んだった場所で、織り機があるため天井が高く造られた建物が建ち並びます。絹織工たちが劣悪な労働条件に反発したカニュの反乱が起こった地でもあり、11月には記念祭も開催。

また、デ・ラ・クロワルース大通りを中心にリヨン最大級のマルシェも開かれています。食品や服、靴などが揃うので、リヨンらしいお土産探しにも最適。街中のアパートの壁には、ユニークな騙し絵が描かれているのでそちらも見ておきたいスポットです。

リヨン歴史地区の注意事項

リヨンの公衆電話のほとんどがカード式で、コインを使える場所が少ないので、タバコ屋さんか新聞雑誌の販売店で購入しておくと安心です。

また、軍事関連施設や空港の関税をはじめ、美術館やスーパー、デパートなどの一部では写真撮影禁止の所があるのでご注意を。世界遺産のリヨン歴史地区は、人々が多く訪れる観光地なのでスリや置き引きには注意してください。

◎まとめ

15世紀末から16世紀のルネッサンス様式の石畳の街並みを歩くと、世界遺産のリヨンの歴史地区をより満喫できます。リヨンの新市街地にある、ヨーロッパ最大級の広さのベルクール広場も、合わせて観光するのもおすすめ。ベルーク広場は、リヨンの中心部にあり、ルイ14世の騎馬像やサンテグジュペリの像もあります。ぜひリヨン歴史地区の観光を楽しんでくださいね。

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