歴史と建築を堪能するボスニア・ヘルツェゴビナの世界遺産

画像出典:JPataG

歴史と建築を堪能するボスニア・ヘルツェゴビナの世界遺産

旧ユーゴスラビア諸国であったボスニア・ヘルツェゴビナには、2017年現在3つの世界遺産があります。日本ではあまり馴染みのない国かもしれませんが、ボスニア・ヘルツェゴビナの世界遺産のある風景は、自然と融合して素晴らしい景観です。

民族間の紛争などの悲しい歴史を持つ歴史的建築物や、中世にタイムトリップしたかのような気分にさせてくれる世界遺産。きっとボスニア・ヘルツェゴビナの魅力を再認識させてくれるでしょう!

目次

歴史と建築を堪能するボスニア・ヘルツェゴビナの世界遺産

1.スタリ・モスト

出典: Cezary Wojtkowski

ボスニア・ヘルツェゴビナの小さな町モスタルには、平和の大切さをうたう世界遺産があります。この街をゆったりと流れるネレトヴァ川にかかる橋スタリ・モストは、2005年に世界文化遺産に登録されました。

スタリ・モストは16世紀に架けられた橋で、モスタルのシンボルでした。しかしクロアチア兵によって、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争で破壊されてしまいます。それと同時に歴史深い美しい町も破壊してしまいました。その後ユネスコの支援を受け、2004年に再開通しました。それはボスニアの中のコミュニティの和解という意味もあったのです。

クロアチア人居住区とムスリム人居住区を繋ぐ橋スタリ・モストは、戦争の悲劇を忘れないための大切な町の象徴であり、平和への願いでもある世界遺産です。

2.ソコルル・メフメト・パシャ橋

出典: commons.wikimedia.org

ボスニア・ヘルツェゴビナには、もう1つ橋の世界文化遺産があります。ボスニア・ヘルツェゴビナの南部にある、ヴィシェグラードのソコルル・メフメト・パシャ橋です。ドリナ川に180mもある橋が架かり、11のアーチが水面に移る風景はとても印象的です。

ソコルル・メフメト・パシャ橋は、16世紀末に天才と呼ばれたオスマン帝国の宮廷建築家ミマール・スィナンによって手がけられました。そして、オスマン帝国の建築技術を証明するものとして2007年に世界遺産に登録されたのです。

世界大戦の際には被害を受けましたが、再建されています。民族紛争の際にも多くの血が流れ、悲劇の舞台でもありました。ボスニア・ヘルツェゴビナの歴史と切り離せない重要な世界遺産です。

3.中世墓碑ステチュツィ

出典: Josef Bosak

中世墓碑ステチュツィはクロアチア、モンテネグロ、セルビア、ボスニア・ヘルツェゴビナの4か国共有の世界遺産で、2016年に登録されました。この謎多き石造りのモニュメントは11世紀から16世紀まで現れた中世の墓碑郡です。

ボスニア・ヘルツェゴビナに約6万ともっとも多く、その中でも最も価値があるとされているものが、ラディムリャ共同墓地にあります。石に掘られたモチーフは宗教的なものから動物や人物など多岐に渡っていて、それぞれの意味や目的についてははっきり解明されていません。中世の不思議とロマンを感じる世界遺産です。

◎まとめ

いかがでしたか?ボスニア・ヘルツェゴビナは戦争や紛争などで、苦難の歴史を乗り越えてきました。それにまつわる世界遺産は、平和の意味を私たちに語りかけているようでもあります。美しい風景の裏にあるボスニア・ヘルツェゴビナの歴史に思いを馳せに、世界遺産に足を運んでみてはいかがでしょうか。

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