南アフリカの激動の歴史を探る旅。ヨハネスブルグの観光スポット11選

南アフリカの激動の歴史を探る旅。ヨハネスブルグの観光スポット11選

ヨハネスブルグは南アフリカ最大の都市圏を形成し、アフリカを代表する都市の一つとなっています。また、北へ55kmほどのところには、南アフリカの行政上の首都であるプレトリアがあります。

19世紀末に金鉱が発見されたことで、世界中から多くの人が集まり大都市となったヨハネスブルグ。ボーア戦争やアパルトヘイト政策、ソウェト蜂起など激動の時代を経て、現在は国際都市の一員として歩みを進めています。ヨハネスブルグには過去の遺産が多く残り、観光地としておすすめです。また少し足を延ばすとアフリカの大自然に触れることもできます。そんなヨハネスブルグの観光スポット11選をご紹介します。

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南アフリカの激動の歴史を探る旅。ヨハネスブルグの観光スポット11選

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1. アパルトヘイト博物館

ヨハネスブルグでまず訪れてほしい観光スポットが、このアパルトヘイト博物館です。ここでは、人種隔離政策に関する展示を見学するだけでなく、アパルトヘイトの疑似体験もできます。

入口は「白人用」と「非白人用」に分かれていて、観光客は渡されたチケットに従ってどちらかに入館します。館内の通路は鉄格子で仕切られ、それぞれの視点から展示を見るようになっています。そうして差別とはどういうことなのか、する側とされる側の双方について身を持って体験できるというわけです。

南アフリカの歴史と切っても切り離せないアパルトヘイトについて知ることができる、重要な観光スポットであるといえます。

2. 人類のゆりかご(南アフリカの人類化石遺跡群)

人類の進化に関する化石が次々と発掘され、「人類のゆりかご」や「人類の発祥の地」などと呼ばれている有名な遺跡観光スポットです。ヨハネスブルグ北西の外れにあり、「南アフリカの人類化石遺跡群」としてユネスコの世界文化遺産に登録されています。これまでに500種類以上ものヒト科哺乳類の化石が発見され、世界一の発掘量を誇っています。特にスターフォンテーン洞窟では、大人のアウストラロピテクスの化石の一部や260万年ほど前の成人女性の頭蓋骨がほぼ完全な形で発見され、注目を浴びました。

広大な敷地内にはビジターセンターがあり、まず博物館を見学した後、ガイドと一緒に洞窟をまわります。洞窟の中の鍾乳洞は見ごたえがあり、観光客にも人気。ヨハネスブルグから観光ツアーも数多く出ていますよ。

3. ヨハネスブルグ動物園

ヨハネスブルグ動物園は、世界中から集められた珍しい動物を見ることができる人気の観光スポット。ヨハネスブルグ動物園では300 種以上、約 2,000 頭もの動物が飼育されているんです。

ライオンやヒョウ、カバ、ワニ、サイなどの大型動物、そしてアマゾンのジャングルに住むクモザルやピューマ、チンパンジーやゴリラにオランウータンなどサルの仲間、ヘビなどの爬虫類など、あらゆる生き物に出会えますよ!珍しいホワイトライオンや絶滅危惧種のシロクロエリマキキツネザルなども見ることができます。バックヤードツアーやナイトツアー、宿泊キャンプなどの観光用プログラムもあり、子供から大人まで楽しめる観光スポット。ぜひ家族でヨハネスブルグ動物園を訪れてみて下さい。

4. ヨハネスブルグ美術館

出典: commons.wikimedia.org

ヨハネスブルグ美術館は、1910年にオープンした100年以上の歴史を持つ美術館で、15 世紀から現代まで国内外の芸術作品9,000 点を所蔵しています。

館内には15の展示室と彫刻庭園があり、モネやムーア、 ピカソ、ロダン、ロセッティなどヨーロッパの巨匠の作品から、南アフリカの芸術家の作品まで幅広く展示されています。特に南アフリカの芸術家の作品コレクションは、ヨハネスブルグ美術館ならでは。世界的にも有名な芸術家の作品や伝統的なアフリカ工芸、各部族に伝わるクセサリーや陶器類、粘土や青銅から作られたオブジェなど見どころが多く、観光客にも人気です。

5. ゴールド・リーフ・シティ

出典: commons.wikimedia.org

アパルトヘイト博物館のすぐ隣りにあるゴールド・リーフ・シティは、子供から大人まで楽しく遊べるヨハネスブルグの人気テーマパークです。園内は7つのテーマに分かれていて、サンダーマウンテンやタワー・オブ・テラーなどの絶叫系から、小さな子供が遊べる遊具まで、いろいろな種類のアトラクションが揃っています。

このテーマパークは、19 世紀に稼働していた金鉱の跡地に作られていて、かつての金鉱の中を見学できる観光コースもあります。また、カジノや民族ダンスのショー、触れ合い動物園、9ホールのミニゴルフコースなど、1日では遊びきれないほどたくさんのアトラクションがあるんです。ヨハネスブルグへ来たら、アパルトヘイト博物館と合わせて観光に訪れてみてください。

6. ライオン・サファリパーク

ヨハネスブルグとプレトリアの境目付近にあるライオン・サファリパークも、人気のサファリです。大な敷地内をサファリカーと呼ばれるジープに乗って、ガイドとともに回ります。パークでは80頭以上のライオンをはじめ、シカやシマウマなどの草食動物を間近に見ることができ、人気の観光地となっています。世界でも珍しいホワイトライオンも見られますよ!

またここには、ライオンの赤ちゃんと触れ合えるコーナーもあるんですよ!さらにはキリンやダチョウへの餌付け、チーターと散歩するツアーなど、アフリカならではのアトラクションもあり、いつも観光客で賑わっています。最近ではセグウェイに乗ってめぐるサファリツアーもはじまり、こちらも観光客に大好評です。ヨハネスブルグ市街からは少し離れていますが、観光のしがいはありますよ。

7. ヘクター・ピーターソン博物館

ヘクター・ピーターソン博物館は、ヨハネスブルグ南西郊外のソウェト地区にある博物館で、ヨハネスブルグの歴史を知る上でぜひ訪れてほしい観光スポットです。ヘクター・ピーターソンは、アパルトヘイト体制下の1976年に起きたソウェト蜂起で警官撃たれ、13歳の若さで命を落とした少年の名前です。このソウェト蜂起では200人以上の人が亡くなりましたが、この博物館は犠牲になった人々を追悼するために建てられたもの。現在南アフリカでは、ヘクターが亡くなったた6月16日を「若者の日」としています。

館内には、アパルトヘイト体制下の黒人の暮らしなどを示す資料が展示されているほか、ソウェト蜂起の様子を伝えるビデオも上映されています。ソウェトへは、ヨハネスブルグ中心部からツアーで行くことをおすすめします。

8. 憲法の丘

出典: commons.wikimedia.org

ヨハネスブルグ中心街からほどちかい「憲法の丘(コンシュティトゥーション・ヒル)」は、ヨハネスブルグの街を眼下に見下ろすことができる観光スポットです。ここは19世紀末にイギリス兵とボーア人(オランダ系入植移民)が戦った要塞の跡で、1976年のソウェト蜂起で多くの人が逮捕されたところでもあります。

現在、荘厳な最高裁判所が建っている丘の北側には、かつてオールド・フォート刑務所がありました。非人道的な扱いで知られるこの刑務所には、マハトマ・ガンディーやネルソン・マンデラも収監されていました。ここには博物館もあり、ヨハネスブルグの歴史に関する資料が展示されています。要塞跡にはカフェもあるので、今では爽やかな観光地として楽しむことができます。

9. マーケット・シアター

ヨハネスブルグ中心部のニュータウン地区にあるマーケット・シアターは、アパルトヘイト時代でも白人と黒人が触れ合うことのできた数少ない場所だったところ。「アパルトヘイトと闘う劇場」として、当時から世界的に有名な観光スポットでもあったんです。ここで上演された、アパルトヘイトに反対する演劇『ウォザ・アルバート!』やミュージカル『サラフィナ』は、世界から注目を浴びました。

アパルトヘイトが終結した現在、当時のような熱気は見られませんが、今なお社会を映す鏡としての役割を担い、様々なパフォーマンスをヨハネスブルグから発信し続けています。

10. クリップリフィールズバーグ自然保護区

出典: Saaleha Bamjee

「アフリカに来たからには少しでも野生動物を見たい!」という方におすすめの観光スポットが、このクリップリフィールズバーグ自然保護区。ヨハネスブルグからわずか11キロところにあり、気軽に野生動物を見に行ける人気の観光地です。ここには起伏のある広大な緑の草原が広がっていて、シマウマの群れやプリングボック、ハーテビースト、ヌーなどを見ることができるんです。

また、ハイキングコースが整備されていて、平坦なコースからアップダウンのあるアドベンチャーコースまでさまざまなレベルがあり、アフリカの草原を歩きたいという観光客におすすめです。自然保護区内にはヨハネスブルグの昔の集落跡やマレーの農場跡、第二次ボーア戦争の激戦地跡などの観光スポットもありますよ。

11. ビクトリア朝リンドフィールド邸宅博物館

ヨハネスブルグ北西郊外のオークランドパークの一角に、ビクトリア朝時代の邸宅が観光用に一般公開されています。もとは19世紀初頭に建てられた小さな家でしたが、家主が変わるたびに改修され、最終的に全22室ある豪華な邸宅となりました。そのうち18室が観光客に公開されていて、応接室や書斎、寝室、ダイニングルーム、子供部屋など、豪華な部屋の数々を見ることができます。

また、当時使われていた陶器や銀の食器、刺繍などの手芸品、衣装、おもちゃなどが展示され、ヨハネスブルグの白人家庭の裕福な暮らしぶりを垣間見ることができる観光スポットとなっています。

この建物があるオークランドパークは、19世紀から20世紀にかけてヨハネスブルグの高級住宅街として発展しました。現在も当時の建物が残っていて散策もおすすめです。

◎まとめ

高原に位置するヨハネスブルグは一般に穏やかな気候とされています。南半球にあるので10 月から4月が暑く、5月から9月は気温が下がり晴れる日が続きます。ヨハネスブルグは1年中観光できる街ですが、ベストシーズンは12月から1月の夏季となります。

アフリカでも有数の歴史と規模をもつヨハネスブルグには、ここで紹介した以外にも多くの観光スポットがあります。ただし、ヨハネスブルグは公共交通機関がそこまで発達していないので、観光の際はツアーに参加するのがおすすめ。安全に気を付けて、楽しい旅にしてくださいね!

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