大多喜町の観光スポット7選!房総の小江戸に歴史と自然を訪ねて

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大多喜町の観光スポット7選!房総の小江戸に歴史と自然を訪ねて

千葉県の南東部に位置する大多喜町。西方には、房総半島を代表する観光名所養老渓谷があります。また、大多喜町内には2本のローカル鉄道が走っていて、流れる時間もとってもゆったり。さらに、大多喜城が見下ろす大多喜の城下町には今も江戸時代以来の商家が残り、「房総の小江戸」とまで称される観光スポットなんですよ。

そんな大多喜へは、平成27年末から品川駅前「SHINAGAWA GOOS」発の直行高速バスが運行をスタート!羽田空港からもアクセスが飛躍的に良くなりました。そんな房総の隠れた観光地大多喜町のおすすめスポットを、7選に分けてご紹介します。

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大多喜町の観光スポット7選!房総の小江戸に歴史と自然を訪ねて

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1.大多喜城

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大多喜の街を見下ろす大多喜城は、戦国時代に上総国を領した真里谷武田氏の築いた小田喜城がベースとされています。天生10年(1590)に徳川家康が関東へ移封となると、南の里見氏に対する備えとして徳川四天王のひとり本多忠勝が城主に任じられ、大改修と同時に大多喜城と改名されました。

本丸には戦後に三層三階の天守閣が建てられ、内部は千葉県立中央博物館大多喜城分館として公開されています。大多喜の町を観光するなら、まずはじめに訪れておくべきスポットですよ。

2.大多喜の城下町

江戸時代には大多喜藩の中心であった大多喜城。その城下町は、「根古屋七町」と呼ばれる7つのエリアから成り立っていました。

今でも脇を流れる夷隅川のようにのんびりとした大多喜には、江戸時代の面影を残す歴史的な建造物が点在!じゅうぶん歩いてまわれる範囲に、たくさんの観光スポットが集まっているんですよ。

そんな大多喜の必見建物を、五月雨式にご紹介しましょう。

◆商い資料館

大多喜城下町観光の手始めに、まずは「商い資料館」を訪ねてみましょう。昔の土蔵を改修し、平成13年にオープンしたこの資料館では、「大多喜商人」と呼ばれて栄えた大多喜の商人たちの暮らしについて、プレ学習することができます。

◆大屋旅館

大多喜の根小屋七町の1つ、新丁の夷隅神社門前に構える大屋旅館は、江戸時代後期創業の老舗。その主屋は明治時代の築といわれ、国の有形文化財に登録されています。

外観を眺めたり、軒をくぐらせてもらうのも十分風情がありますが、大屋旅館は今も現役で営業中!せっかく大多喜に観光に来たなら、伝統ある旅籠に一泊してみるのも良いですね。

◆豊乃鶴酒造

こちらも江戸時代創業で、現在も元気に営業を続けている酒蔵「豊乃鶴酒造」。明治時代に建てられた主屋や煙突、酒蔵、元精米所などは、やはりいずれも国の指定有形文化財となっています。

ドラマのロケにも使われるほど情緒あふれる酒蔵の内部は、事前に申し込めば見学可能!大多喜観光のお土産には、代表銘柄の「大多喜城」をどうぞ。

◆伊勢幸酒店

大多喜駅から歩いてほど近い伊勢幸酒店は、明治5年移築のやっぱり老舗!その重厚な建物には、なんと大多喜城の旧大手門の建材が転用されているのだそうです。

現在は酒類のほかに、和小物や人形といった大多喜の土産品も販売。大多喜の商家の佇まいを今に伝えています。

◆渡辺家住宅

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渡辺家は大多喜藩軍用金の御用達を務めていたほどの豪商で、その寄棟造の二階家は、国の重要文化財にも指定されています。嘉永2年(1849)と建築年がはっきり分かっているのも特徴で、千葉県内でみても、現存するものとしては貴重な近世商人建築なんです。

内部は非公開ですが、大多喜駅からもっとも近い歴史的建造物の1つなので、観光がてらに眺めるだけでも楽しめますね。

◆夷隅神社

牛頭(ごず)天王宮とも呼ばれ、歴代大多喜藩主の信仰も篤かった夷隅神社(いすみじんじゃ)。素戔嗚尊(スサノオノミコト)夫婦とその孫を主祭神としていることから、縁結びのご利益もあるといわれています。

夷隅神社境内では、毎月5と0の付く日に朝市(六斎市)が開かれ、地元の人や観光客で大いににぎわいます。大多喜の山の幸や、房総近海の海産物などが割安で売られていて、大多喜の朝を明るく彩ります。

3.粟又の滝

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養老川の源流域に近い粟又(あわまた)の滝は、正式には高滝といい、また養老渓谷を代表する名瀑であることから養老の滝とも呼ばれます。

幅約30m、長さはなんと100mにもおよぶ緩やかで雄大な滝で、水が落ちるというより、ウォータースライダーのように流れ滑るという方が合っているでしょう。そんなゆったりした粟又の滝は滝壺も広々としており、夏には子供たちの格好の遊び場に。

周囲には遊歩道も整備されているので、夏には新緑、秋には紅葉と、大多喜観光で季節を味わうにはもっとも適したスポットの1つです。

4.中瀬遊歩道

養老川の大多喜町と市原市の境から始まる中瀬遊歩道。すぐ脇には養老温泉街が伸びているので、大多喜町に宿泊がてらの観光散策にピッタリです。

養老川沿いの自然あふれる遊歩道を歩けば、身も心も芯からリフレッシュ!途中には、養老渓谷のハイライトの1つといわれる弘文洞跡(こうぶんどうあと)もあります。弘文洞は、江戸時代末期に農地を確保するため、養老川の支流である夕木川の川筋を変えて岩山にトンネルを掘ったもの。「跡」というのは、昭和54年に突如トンネルが崩壊し、まるで岩盤を2つに割ったような景観になったためです。

人工と自然の双方の働きによって形成された独特の美景を眺めに、大多喜へ足を運んでみてはいかが?

5.上総中野駅

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内房の五井駅から外房の大原駅まで、大多喜町を貫通して1本の鉄道が走っているように見えます。が、実はこの路線、いすみ鉄道と小湊鉄道という2つの異なる鉄道路線から成っています。

大多喜町南西部に位置する上総中野駅は、この2つの鉄道の接続駅。付近に養老渓谷があるので乗降客が多いうえに、両線の終点であるにもかかわらず、なんと上総中野駅は無人駅なんです。

大多喜を鉄道で観光する乗客はここでお乗り換え。大多喜ののんびりとした雰囲気を代表しているかのような駅として、鉄道ファンならずとも観光客がちょっとした時間を過ごす場所になっています。運が良ければ、小湊鉄道といすみ鉄道、両方の車両が並んで止まっているところが見られますよ。

6.水月寺

養老渓谷・粟又の滝のやや下流にある水月寺は、ツツジの名所として知られる観光スポット!100年ほど前の住職が種から育てたもので、今では500本ものイワツツジが境内を鮮やかに染め上げます。

水月寺は室町時代初期の開山で、房総地域では珍しい禅寺。満開となる3月下旬から4月上旬ごろに大多喜や養老渓谷を観光するなら、ぜひ足を延ばしてほしい観光名所です。

7.麻綿原高原

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大多喜町と鴨川市の境近くに位置する麻綿原高原(まめんばらこうげん)。首都圏随一のあじさいの名所といわれ、妙法生寺境内の天拝園を中心に、なんと約2万株が咲き連なります。

標高340mとやや高いところにあるため、関東平野部より開花時期がやや遅めなのが特徴。梅雨もひと段落の7月に満開となるため、傘いらずのアジサイ観賞を楽しみに、首都圏からもたくさんの観光客が訪れます。

◎まとめ

東には歴史薫る大多喜の城下町、西には養老渓谷の奇勝・絶景。そして両者を結ぶローカルライン、小湊鉄道といすみ鉄道。大多喜町には実にそつなく観光名所が集まっています。

電車に揺られて泊りがけののんびり旅でも、房総ドライブの途中にちょっと立ち寄る観光でも、どちらにも適した町だといえますね。

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