千葉県流山市の観光スポット7選。みりんと新選組の街へ流れ旅!

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千葉県流山市の観光スポット7選。みりんと新選組の街へ流れ旅!

埼玉県に隣接する千葉県北西部のベッドタウン流山市。江戸時代には江戸川の水運や、白みりん発祥の地として栄えました。今も商人町の面影を色濃く残す流山ですが、近年では新撰組との関係がクローズアップされています。

ここ流山は、新撰組のツートップ、局長近藤勇と副長土方歳三の今生の別れとなった場所。彼らが流山に滞在した時間はごく僅かでしたが、新撰組にまつわる史跡は、市内各所に点在しています。

そんな新撰組や幕末ファンなら訪れずにはいられない流山の観光スポットを、流さず余さずご紹介します!

目次

千葉県流山市の観光スポット7選。みりんと新選組の街へ流れ旅!

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1.流山本町界隈

江戸川河港の街として江戸時代に発展した流山は、主な見どころが流山駅から徒歩圏内に集中しているのが観光の利点!流鉄流山線流山駅と江戸川の間に伸びる縦長の本町界隈を散策すれば、容易に一日が過ぎて行ってしまいますよ。

ここでは、そんな流山本町界隈のオススメ観光スポットを厳選してご紹介します。

◆近藤勇陣屋跡

出典: www.photolibrary.jp

流山本町を観光する上で欠かすことのできないのが、新選組の史跡です。明治新政府軍に敗れた新選組の残党は、現在の足立区西綾瀬の金子家で兵員を整えると、総勢200名ほどで流山に移動します。「大久保大和」と名を変えた新選組局長近藤勇ら本隊は、流山で酒造業を営んでいた長岡屋を仮本陣とし、その他の分隊は周辺の寺や旅籠に駐留しました。しかし、翌日には早くも新政府軍の先鋒隊に流山を包囲され、市街地が戦渦に巻き込まれるのを憂えた勇は、自ら出頭しました。

このとき、なおも徹底抗戦を訴える主戦派の土方歳三や斎藤一らは近藤と袂を分かち、さらに北へと敗走します。近藤は間もなく板橋で斬首され、流山は勇と土方らの今生の別れの舞台ともなったのです。

長岡屋の跡には現在「近藤勇陣屋跡」の石碑が残るのみですが、新選組ファンが絶えず訪れる流山の旧跡となっています。

◆万華鏡ギャラリー 寺田園茶舗 見世蔵

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見世蔵とは、店舗と住宅を兼ねて建てられた土蔵のこと。寺田園茶舗の見世蔵は、明治22年に建てられ、昭和の中ごろまでは現役で使用されていたものです。それを平成22年にリノベーションし、店舗スペースだった1階部分を万華鏡ギャラリーとした、流山本町界隈の新しい観光スポットです。

館内にディスプレイされているのは、流山市が誇る世界的な万華鏡作家、中里保子さんのアート作品。外から眺めてよし、中に入って万華鏡の不思議な世界を眺めるも良しの、流山散策でイチオシの休憩観光ポイントですよ。

◆一茶双樹記念館

一茶とは、江戸時代を代表する俳人小林一茶のこと。そして双樹とは、流山のみりん醸造で財を成した五代目秋元三左衛門の俳号です。一茶は数十回におよび流山に双樹を訪ねているほど、両者の交流は深かったといわれています。

市指定史跡となっている流山の「小林一茶寄寓の地」に、江戸時代後期に建てられた秋元本家邸を解体・移築したのが、この一茶双樹記念館です。

大店らしい広々とした邸宅からは、よく手入れのされた枯山水庭園を望むことができます。このお庭を絡めた四季折々の景色が素朴ながら美しく、思わず一句ひねりたくなってしまいますよ。

◆流山本町まちなかミュージアム

流山は、江戸時代後期に「白みりん」が開発されたことでも有名!とくに1814年に堀切紋次郎が立ち上げた万上味醂(まんじょうみりん)は、のちに流山を代表する醸造業者となりました。その繁栄ぶりは、万上の工場への材料搬入や製品出荷を目的として、流山鉄道(当時)の専用引込線(万上線)が敷設されたほど!その線路跡は現在も、遊歩道として残っています。

引込線の先にある旧万上味醂工場(現キッコーマン工場)の外壁を利用して、流山が誇る味醂製造の歴史を紹介しているのが、「流山本町まちなかミュージアム」というわけです。流山繫栄の歴史を語るうえで外せない観光スポットとして、流山本町界隈歩きの一翼を担っています。

◆焔魔堂

近藤勇本陣跡に隣接する小さな観光スポット、焔魔堂(えんまどう)。ここには「流山の鼠小僧」と呼ばれた義賊・金子市之丞と、恋仲であったといわれる遊女・三千歳(みちとせ)のお墓があります。2人の報われぬ恋のエピソードは、歌舞伎の『天衣紛上野初花』や講談『天保六花撰』の題材となって語り継がれています。

また、焔魔堂にはもう1つ観光の見どころが。それは、土日祝日に焔魔堂境内で行われる「北総新選組」の演舞!メンバーは全員女性で、だんだら羽織に身を包んだなでしこたちが、刀を振るう姿を観覧することができますよ。休日に流山を観光するなら、ぜひ目にしておきたいですね。

ちなみに、焔魔堂で受付をしている北総新選組の武士体験に申し込めば、同じだんだら羽織をまとっての稽古に参加することもできますよ(要事前予約)。

2.オランダ遺産利根運河

流山市の北端には、利根川と江戸川を結ぶ利根運河が流れています。総延長8.5kmのこの運河は、水運の新たな幹線として、明治23年(1890)に開削されました。設計を担当したのは、オランダ人技師のローウェンホルト・ムルデル。元々の物流の目的は終えた後も、「オランダ遺産利根運河」として、流山市民や観光客の憩いの場として親しまれています。

運河としては珍しく、地形を生かして緩やかに蛇行する水辺には、人工河川とは思えない豊かな自然が続いています。春には桜、夏には万緑、そして秋には土手一面を真っ赤な彼岸花が埋め尽くします。まさに、流山の歴史と自然の双方を語る観光名所と言えるでしょう。

そんな利根運河の最寄り駅は、その名も東武野田線「運河駅」!つくばエクスプレス「流山おおたかの森駅」から3駅と、都心からもアクセスしやすい観光スポットですよ。

3.流鉄流山線

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流山市民のソウルトレイン「流鉄流山線(りゅうてつながれやません)」。もともとは流山の特産である醤油や味醂を輸送するために開設されたもので、流山駅から馬橋駅までのわずか5.7kmを結んでいます。

「流鉄」とは「流山電鉄」を略した社名ですが、同社が保有する線路は、この短い流山線の1本だけ!「都心からもっとも近いローカル電車」として、鉄道ファンや観光客から人気の鉄道です。

両端の流山と馬橋を入れても、総駅数はたったの6駅、所要時間12分のゆらり旅です。保有する列車も5本しかないため、それぞれ「流馬」「流星」「あかぎ」「若葉」「なの花」と名付けて、カラーリング分けされています。

そんなどこまでものんびりとしたローカル電車で、流山へ旅行にでかけてみませんか。

4.流山市立博物館

流山市の歴史をプレ学習するならココ!流山市立中央図書館と併設されている流山市立博物館では、一般的な歴史展示のほか、味醂の歴史や新撰組の史料などが見学できます。とくに、昭和30年代に開発が始まり、流山の発展の基礎となった松ヶ丘住宅や江戸川住宅についての展示は、首都圏の観光都市ならではの内容で一見の価値あり。当時の生活を再現したリアルな実物大模型には、懐かしさを覚える人も多いでしょう。

これで、入館は無料(特別展を除く)というのだから、とってもおトク!流山観光の際には、まず初めに立ち寄って情報収集するのに便利な施設ですよ。

5.新選組分宿めぐり

わずかな期間ですが、流山に滞在した新撰組。局長近藤勇ら主要幹部は仮本陣とした長岡屋に止宿しましたが、入りきれない隊士たちは、付近の2つの寺院に分宿しました。

いずれも、当時すでに格式を誇っていた由緒あるお寺。新選組のよすがを巡ると同時に、流山の人々の歴史にも触れてみましょう。

◆光明院

流鉄流山線平和台駅から徒歩10分の光明院。正式には「赤城山光明院神楽寺」といい、江戸時代までは次項で取り上げる赤城神社の別当祈願所でした。

裏脇には「新撰組隊士分宿の寺」の札がかかっているほか、小林一茶と交流のあった秋元双樹の墓や連句碑があります。流山界隈でも広く幽玄な境内をもっており、流山の歴史を静かに見守ってきたお寺です。

◆流山寺

光明院から歩いてすぐのところにある流山寺も、新撰組分宿の寺院です。江戸時代初期の創建で、敷地内には俳人大川斗囿の句碑が建てられています。

また、流山七福神の1つに数えられ、境内にあるにこやかな顔の大黒天像も見どころですよ。

6.赤城神社

光明院や流山寺の並びにある赤城神社は、「流山」の地名の由来といわれています。神社の鎮座する小高い丘は、かつて群馬県の赤城山が噴火した際、その土がここまで流れ着いて山となったものだとか。まさにここが、流山市のピンポイントの「流山」ということになりますね。

そんな赤城神社の観光の見どころは、何と言っても嫌でも目に付く山門の巨大なしめ縄!長さ10メートル、太さ1.5メートル、そしてなんと重さは500kgもあります。この「大しめ縄」をこしらえる行事は、毎年10月の第3土曜に執り行われ、流山市の無形民俗文化財に指定されています。

7.流山花火大会

出典: Freddie G / PIXTA(ピクスタ)

江戸川水運で栄えた流山の夏の風物詩といえば、流山花火大会をおいてほかにありません!スターマインやメッセージ花火など、江戸川堤に次から次へと打ちあがる趣向を凝らした花火の壮麗さは、東京隅田川の花火大会にも引けは取りません。

流山まで観光に来たのなら、ぜひ楽しんでもらいたいのが「スカイミュージカル」。音楽と花火をシンクロさせた新しい試みで、流山の市民や観光客を目と耳の両方で魅了します。

さらに、流山花火大会は対岸の埼玉県三郷市の花火大会と同日開催なので、一度の観光で二度おいしいんですよ!都心からのアクセスの良さに比べてまだ知名度はそこまで高くないので、首都近郊で花火観光を考えている人にはとくにオススメです。

◎まとめ

新撰組とみりんの町流山の観光スポット7選をご紹介しました。今まで流山市をあまり顧みていなかった方も、これを読めば考えが変わったのではないでしょうか。都心のベッドタウン流山市には、こんなにも魅力ある史跡観光名所が集まっていたのです。

江戸中期の味醂業に幕末の新撰組、そして明治の近代運河と、芳醇な歴史の香りが漂う観光地流山。ローカル電車流鉄流山線での旅もおススメですが、最近はつくばエクスプレスの開通により、都心から直通で観光できるようになったのも大きな利点です。

新撰組ブームと相まってますます便利になった流山市へ、ちょっと流れて観光に来てみませんか。

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