熊野本宮周辺(田辺市・新宮市・那智勝浦町)のおすすめ観光スポット6選

熊野本宮周辺(田辺市・新宮市・那智勝浦町)のおすすめ観光スポット6選

鎌倉幕府を開いた源頼朝の異母弟である、源九郎義経の従者「武蔵坊弁慶」の故郷とされているのが、この熊野本宮周辺です。山深い地域ですが、当時から修験者の修業の場としての霊山でもありました。

「熊野詣」という言葉が示すように、熊野本宮周辺は霊験あらたかな土地として崇められており、現在でも多くの方がお参りする場所として知られています。

今回は、この熊野本宮を中心に、周辺エリア(田辺市から新宮市、那智勝浦町の一部を含む)のおすすめ観光スポットを紹介します。

目次

熊野本宮周辺(田辺市・新宮市・那智勝浦町)のおすすめ観光スポット6選

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1.川船での観光周遊が堪能できる渓谷!「瀞峡めぐり」

瀞峡めぐり

出典: 安ちゃん / PIXTA(ピクスタ)

瀞峡(どろきょう)は、熊野川水系北山川上流にある長い峡谷。和歌山県をはじめ三重県や奈良県と3県をまたぐ川であり、観光の名所です。川上から順番に「奥瀞」、「上瀞」、「下瀞」と呼ばれており、特に下流となる下瀞は「瀞八丁」の名でも有名です。

ウォータージェットでの周遊観光が盛んで、熊野本宮周辺から14㎞ほどに位置する志古から乗る「志古乗船場」と瀞流荘から乗る「小川口乗船場」、瀞八丁にある「ホテル昴」の下から乗る「田戸乗船場」の3カ所でウォータージェットの周遊観光が楽しめます。

熊野川舟下り

出典: kinntyann07 / PIXTA(ピクスタ)

情緒を求める方には和船がおすすめ。この和船には熊野交通バス「玉置口」行きの終点から乗ることができます。見所は渓谷を望む断崖絶壁の一大パノラマ。奇岩や奇石の数々はそれぞれに名称が付けられており、甲羅干しの姿に見える「亀岩」をはじめ、慶長年間に起きた大地震で滑り落ちた大岩など数々の名所を見ることができます。

2.全国の熊野神社の総本宮「熊野速玉大社」

世界遺産にも含まれる熊野速玉大社は、熊野本宮を含む熊野三山のひとつ。創建はとても古く、どの時代かも判ってはいませんが、元々は神倉山の磐座に祀られており、神倉山にあった元宮に対してこの社殿を新宮とも呼びます。

見どころは古神宝類の他、「木造熊野速玉大神坐像」「木造夫須美大神坐像」の両祭神に、「木造家津御子大神坐像」や「木造国常立命坐像」などで、いずれの四神も一木造。平安前期の作とされるとても古いものです。

境内には国内最大とされている「御神木なぎの木」があり、その樹齢は千年を超えます。なぎの木は「凪」にも通じ、その葉が船乗りのお守りとされていますが、葉の丈夫さとなぎの木の下で源頼朝と北条政子が、愛を育んだといわれることから、縁結びのご利益もあるとされています。

3.熊野神社の総本山!「熊野本宮大社」

熊野三山の一角である熊野本宮大社は、家都美御子大神と熊野坐大神、熊野加武呂乃命を主祭神にしています。しかし、この神々の由来については定かになっていません。現在この大社は本宮の山の中にありますが、元々は熊野川の中州にあり、現在はその跡地が「熊野本宮大社旧社地大斎原」として残っており、平成12年に建てられた日本一と言われる大鳥居がそのシンボルになっています。

熊野本宮大社のほとんどの社殿は、200年以上も前に建てられたことが分かっており、国の重要文化財になっている他、祭神である木造家津御子大神坐像や木造速玉大神坐像、木造夫須美大神坐像があり、木造天照大神坐像も重要文化財に指定されています。中でも「鉄湯釜」は1198年の銘が残されていることから、本品が国内最古の湯釜とされています。「熊野本宮館」での展示も必見ですので、併せてご覧ください。

4.那智一山観光「熊野那智大社」

熊野本宮同様、観光名所として知られており、那智山にあります。今は山の上に社殿が建っていますが、元々は那智四十八滝がある「一の滝」にあったもので、滝の神を祀っていたものとされています。那智滝は日本三大名瀑として数えられ、ひとつの滝の落差としては日本一とされています。

明治時代に出された「神仏分離令」では、熊野本宮、熊野速玉など全国の寺院が破却の憂き目にあいましたが、この那智では観音堂が残され、青岸渡寺として残されました。当時の神仏習合が残る場所として、貴重な社と言えます。

社殿など、建物のほとんどは重要文化財に指定されており、多くの貴重な工芸品を始め古文書などが残されています。天然記念物「那智原始林」を始め、「那智の樟」や那智山旧参道の「杉並木」、「ヤマザクラの名木」、「枝垂ザクラ」、「モッコクの大樹」と、多くの古木も残されており、観光客からも注目されています。

5.周辺散策観光が楽しめる!道の駅「熊野古道中辺路」

熊野本宮から24㎞程の地点にある道の駅。花笠をイメージした建物には物産販売所があり、至って普通の道の駅ですが、熊野古道へは歩いて5分ほどで行けます。花山法皇の伝説を残す「牛馬童子象」を見ることができますので、こちらを拠点に熊野古道観光で散策してみると良いでしょう。

食事処もあり、名物の梅うどんはここで食べることができます。毎週土日祝日には、地元の語り部が熊野古道中辺路の観光案内を行っていますので、タイミングが合えば参加してみましょう。

周囲には「熊野古道なかへち美術館」や「ちかつゆ温泉 ひすいの湯」もあります。民宿も隣接しており、熊野本宮周辺観光地にある温泉として、鄙びた気分でお湯に浸かることができるでしょう。

なお、熊野古道は木の根が浮き出ており、非常に歩きにくい場所ですが、しばらく熊野古道の観光を堪能した後、ゆっくり温泉に浸かり、疲れを癒すのも一興です。

6.国内でも古くから知られる「湯の峰温泉公衆浴場・つぼ湯」

湯の峰温泉の伝承によれば、四世紀ごろに熊野の国造、大阿刀足尼(おおあとのすくね)に発見されたとされており、熊野本宮の近場で日本最古の湯とされています。日本全国にこうした「最古の湯」と呼ばれる温泉が点在していますが、この温泉もそのひとつと言えます。

源泉は未だに活発で、90℃以上の源泉は入浴可能な温泉としてはかなり貴重です。この「つぼ湯」は熊野本宮などの参道の一部と見なされており、世界遺産の観光温泉としては非常に珍しい存在と言えるでしょう。

このつぼ湯ですが、一度に2人しか入ることができません。そのため予約が必須です。また入浴時間も30分と決められており、その人気の程がうかがい知れます。

◎まとめ

熊野詣で有名な熊野本宮周辺ですが、歴史の古さもあり、昔からの伝承や言い伝えが数多く残っています。熊野本宮周辺には観光する場所がたくさんあり、飽きること無く観光を楽しめるでしょう。温泉も各所にあり、世界遺産の範囲内にも温泉がありますので、歴史に想いを馳せながら浸かってみてはいかがでしょうか。

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