水郷柳川の観光スポット30選 詩と水に満ちたクリークの町をご紹介!

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水郷柳川の観光スポット30選 詩と水に満ちたクリークの町をご紹介!

福岡県南西部筑後地方の中心都市の1つ柳川市。有明海に面し、筑紫次郎こと筑後川と、矢部川に挟まれた水郷の観光都市として有名です。市内を縦横に走る堀割をめぐる川下りは、柳川観光の定番!また、詩人北原白秋をはじめとする多くの文人墨客が愛した町でもあり、柳川市内には文学に触れられる観光スポットも多いんですよ。

観光の拠点としても便利な柳川は、博多駅や福岡空港からのアクセスに優れているのはもちろんのこと、佐賀市や熊本市にも近いのが利点。なので、吉野ヶ里遺跡や太宰府天満宮、熊本城といった他の観光名所を訪ねた後に立ち寄るのもオススメです!

そんな柳川市と、その周辺の観光スポット30選をご紹介します。

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水郷柳川の観光スポット30選 詩と水に満ちたクリークの町をご紹介!

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1.川下り(お堀めぐり)

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水郷柳川へ観光に来たなら、船で水路を巡る川下りは外せません!主にかつての柳川城の水堀がルートになっているので、お堀めぐりとも呼ばれます。

柳川市内5カ所の乗船所から、それぞれ異なる運営会社が運航する小舟に乗って、しばしの優雅な船旅観光に出発です。予約は基本的に不要で、10名前後の定員に達した時点で出航します。船頭さんが1本の竿を巧みにさばき、案内の声音とともに堀割の町を進みます。

冬にはこたつ舟、夏の夜にはあかり舟が登場し、季節ごとの舟遊びが楽しめるのも魅力!四季折々の風景を愛でながらの川下り、どの時期に柳川観光に行こうか迷ってしまいますね。

2.並倉・殿の倉

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柳川観光の川下りで、ぜひ注目してもらいたい風景のひとつが、この「並倉(なみくら)」と「殿の倉」です。

並倉は、明治3年創業の老舗「鶴味噌醸造」の麹蔵で、もっとも古いものは大正時代の建築とされています。レンガ造りの3棟の蔵が、柳川の水路に見事にマッチ!その重厚な趣は、まさに時代を映す鏡といえるでしょう。

対する殿の倉は、旧柳川藩主立花家邸「御花」を囲む細長い白壁の倉。格調高いなまこ壁が美しく、赤レンガの並倉とのコントラストが目を楽しませてくれます。

両者は川下りコースのおよそ端と端に位置しているので、お堀めぐりを最初から最後まで飽きさせない、頼もしい観光スポットといえますね。

3.柳川藩主立花邸御花

柳川藩主立花邸「御花(おはな)」は、その名の通り江戸時代の柳川藩のお殿様であった立花家のご子孫が運営する、柳川屈指の観光施設です。もともとここには、「お花畠」と呼ばれる柳川城外郭の別邸がありましたが、明治時代に華族伯爵家となった立花家の本邸となりました。

現在は、邸宅やお庭が公開され柳川の人気観光スポットとなっているほか、レストランや宿泊施設もあります。見る・学ぶ・食べる・泊まると4拍子そろったオトクな観光名所なんです!

◆西洋館

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御花の敷地に入ってまず目につくのが、白亜の外観が美しい西洋館です。明治43年に、旧柳川藩主立花家の迎賓館として建てられたもので、東京の鹿鳴館の様式を模しています。

当時数々の要人たちを招いてもてなしていただけあって、館内はとっても豪華でオシャレ!現在は結婚式場やパーティ会場としても人気なんですよ。

◆松濤園

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西洋館の奥に設けられた松濤園(しょうとうえん)も、御花を代表する景観スポット!広大な池の周囲に280本あまりのクロマツと約1500個もの庭石を配置し、雄大な景色を創出しています。

「立花氏庭園」として国の名勝にも指定されている松濤園の眺めを存分に味わうなら、本館大広間がオススメ!100畳もの広さをもつ日本間から眺める柳川の景勝は、なんとも優美です。

◆立花家史料館

御花の敷地内に併設されている立花家史料館には、柳川藩主立花家のお宝がいっぱい!歴代藩主にまつわる貴重な史料が一堂に会しています。

とくに見逃せないのが、義将・勇将として知られる初代柳川藩主立花宗茂の甲冑です。無駄のない実用的なつくりでありながら、月輪の前立が華やかさを演出している見事な鎧兜で、近年は歴女ファンが急増中なんだとか!

4.北原白秋記念館

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日本を代表する詩人北原白秋は、ここ柳川の出身。彼の生誕100周年を期に建設されたのが、この北原白秋記念館です。

館内には白秋にかんする展示はもちろんのこと、詩人を育んだ水郷柳川の歴史や民俗についても広範に紹介にしています。

隣には、白秋の生家も現存しています。北原家はもともと海産物問屋でしたが、白秋の父の代には柳川でも1、2を争う酒造業者となりました。立派ななまこ壁の旧家で、商いの町としても発展していた柳川の息遣いが聞こえてくるようですよ。

5.白秋祭水上パレード

柳川の詩人北原白秋の命日である11月2日と、その前後の1日ずつを合わせた霜月最初の3日間に行われるのが、白秋祭水上パレードです。

日が暮れるとともに約80隻のどんこ舟がお堀めぐりに繰り出し、提灯や行灯の優しい明かりが柳川の水路にゆらゆらと煌きます。お堀端ではさまざまな歌や踊り、無形文化財の「どろつくどん」などが披露されてなんとも賑やか。多くの観光客が、晩秋の柳川の熱気に包まれます。

クライマックスは、最後を飾る花火大会!仕掛け花火と打ち上げ花火の両方が、柳川の夜を彩ります。

6.柳川城址

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今でも地図を開けば、四角いお城の堀の形がくっきりと認められる柳川城址。筑後の名族蒲池(かまち)家によって築かれ、江戸時代には柳川藩の府城となりました。

かつては5層5階の天守を擁し、別名「舞鶴城」と呼ばれるほど美しい城でした。また一方で、「凡将でも1年、名将なら3年は落城しない」といわれるほど難攻不落の名城でもあったんです!当時の建物は残っていませんが、地元で「へそくり山」と呼ばれる天守台が、柳城中学校の校庭に残っています。春には桜の美しい小高い丘で、水郷柳川のちょっとした穴場観光スポットになっていますよ。

ちなみに、歌手の松田聖子さんは蒲池氏の子孫で、江戸時代には柳川藩家老格の家の出身なんですよ。

7.おいでメッセ柳川

柳川でお土産を物色するなら!柳川の目抜き通り沿いにある「おいでメッセ柳川」がおすすめです。

名物のウナギを使った商品や地元の農水産物、名菓「へそ栗山」に有明のりの佃煮などなど。たいがいの柳川みやげはここで揃えられちゃいますよ。

イチオシは、有明海のマスコット「ムツゴロウ」の出汁をスープに使用した「むつごろうラーメン」や、やはり有明のエイリアンとも称される「ワラスボ」出汁の「エイリアンラーメン」!どちらもインスタントですから、日持ちもバッチリのお土産候補ですね。

8.三柱神社

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柳川駅前の北外れに鎮座する三柱神社(みはしらじんじゃ)。柳川藩初代藩主立花宗茂(むねしげ)とその妻誾千代(ぎんちよ)、そして誾千代の父戸次道雪(べっきどうせつ)の3人を主祭神として祀っていることから、その名がつけられています。

「西国無双」とまで称された名将宗茂と「雷神」の異名をとった猛将道雪には歴史好きのファンが多く、参拝に訪れる観光客は後を絶ちません。

また、宗茂は関ヶ原の戦いで西軍に属して改易されたものの、後に以前と同じ柳川の領主として大名に返り咲きました。旧領に復帰できた大名は、日本広しといえど宗茂しかおらず、そのため三柱神社の御守りは返り咲きや悲願成就のご利益があるともいわれ、人気なんですよ。

9.真勝寺

関ヶ原の戦いで西軍についた立花宗茂が所領を没収されると、東軍で功を挙げた田中吉政が柳川藩主となりました。吉政は柳川城を整備し、現在まで続く城下町の基礎を築いた人物です。

その吉政の菩提寺となっているのが真勝寺です。このお寺、なにが面白いのかというと、本堂そのものが吉政のお墓なんです!「どういうこと!?」と思われるのも無理からず。吉政の跡を継いだ息子の忠政は、父の遺骸を埋めたその上にお寺の本堂を建設したのです。

今でも本堂の下にはお墓を示す角柱があり、希望者は事前に申し込めば見学も可能です。柳川の基盤をつくったお殿様の、ちょっと変わったお墓。柳川を観光するなら、ぜひ立ち寄ってみたいスポットですね。

10.旧戸島家住宅

柳川城址の西はずれにある旧戸島家住宅は、江戸時代に建てられた柳川藩の武家屋敷。とはいえ、侍屋敷と聞いて思い浮かべるような無骨さはありません。柳川藩中老の吉田兼儔(かねとも)が隠居所として建てたもので、数寄屋造りの瀟洒な邸宅です。

葦葺屋根が建物全体に侘びの趣を与え、後には柳川藩主立花家の茶室として利用されていたといわれています。また、お堀から水を引き入れた池泉式の庭園も観光のみどころ!国の名勝にも指定されていて、水郷柳川のなかでもとくに落ち着いた雰囲気の観光スポットなんですよ。

11.沖端水天宮

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御花の西の堀の角に鎮座する沖端水天宮(おきのはたすいてんぐう)。周囲には柳並木が美しい堀端の街並みが残り、水郷柳川でもとくに雰囲気の良い観光通りです。

水天宮というと安産の神様として知られていますが、ここ沖端水天宮には水郷らしく、水難除けのご利益もあるといわれています。

沖端水天宮の一番の見どころは、5月の3~5日に催される「水天宮大祭」!堀幅いっぱいの大きな舟舞台「三神丸」が浮かべられ、「オランダ囃子」とも呼ばれる水天宮囃子が奉納されるほか、ひょうたん型の水難除け御守りがこの時だけ販売されます。ゴールデンウイークに柳川観光を計画されている方は、ぜひ水天宮大祭を見てみてくださいね。

12.雲龍の郷

柳川は、知る人ぞ知る相撲の町!柳川市出身の大関琴奨菊が、2016年の1月場所で初優勝を果たしたのは記憶に新しいですよね。柳川市の旧大和町にある「雲龍の郷」は、そんな「相撲の町」づくりをテーマとしている観光スポットです。

名称の由来となっている柳川出身力士の雲龍久吉は、お馴染みの横綱土俵入り「雲龍型」の創始者なんですよ!その記念館である雲龍の館では、柳川と相撲にかかわる珍しい資料の数々を見ることができます。

また、雲龍の郷のシンボル「相撲ドーム」には土俵も設置されているので、相撲の町を体感できる観光スポットとなっています。

13.松月文人館

柳川の詩人北原白秋の『立秋』にも登場する旧「懐月楼」。大正時代からは高級料亭「松月」として柳川文壇のサロンとなっていましたが、平成6年に惜しまれつつも廃業となりました。その建物を利用して開館したのが、この「松月文人館」です。

館内には柳川ゆかりの文人たちの資料が数多く展示されているほか、敷地内には彼らの文学碑があっちにこっちにと建ち並んでいます。

柳川川下りの乗船場の1つがすぐ脇にあるので、お堀めぐりの前後に合わせて立ち寄れるのも観光上の長所。水郷柳川でもっとも文化的な雰囲気の伝わる観光スポットの1つといえるでしょう。

14.白秋道路

御花の北の堀端に伸びる「白秋道路」は、詩人北原白秋が中学生時代に通っていた通学路を、遊歩道として整備したものです。白秋の詩才を培った水辺の小道は、今では「日本の道路百選」にも選ばれ、市民や観光客の安らぎの場となっています。

道沿いにはハナショウブやツツジなどが植えられ、花の時期には水郷柳川の情緒をいっそう高めてくれます。また緑も多く、柳の並木も涼やかなので、花はなくとも詩のひとつもひねりたくなるような観光ロードですよ。柳川で水郷の風景を楽しむなら、まずは白秋道路を歩いてみましょう。

15.からたち文人の足湯

お堀めぐりのルート沿いにある「からたち文人の足湯」は、平成19年に完成した柳川市の新しい観光スポット!天然の柳川温泉を使用し、約70人が同時に浸かれるという広さをもった、まさに「湯ったり」できる観光名所です。

しかし、文人の足湯の特徴はそれだけにとどまりません。大きな足湯船の周囲には、詩聖北原白秋をはじめとした柳川にゆかりのある7人の文人について、作品や写真、エピソードを紹介するパネルがずらり!心と身体をリラックスさせるだけでなく、柳川の文学に触れて頭も揉みほぐすことができるんですよ。

16.椛島菖蒲園

5月下旬~6月上旬ごろに柳川を観光で訪れて、川下りのどんこ舟に乗っていると、堀端に菖蒲が見事に咲き連なっているのが見えるでしょう。この「椛島菖蒲園(かばしましょうぶえん)」は、所有者の椛島さんがご自分で手入れをして、毎年咲かせているものなんです!その数は実に3万本とも5万本とも。今では初夏の柳川を代表する風景となっています。

椛島菖蒲園へは歩いていくこともでき、入園料は無料です。菖蒲は販売も行われているので、およそ20種のなかからお好みの花を選んでみるのも楽しいですね。

17.中山の大藤

菖蒲もいいけど、藤の花もいかが?柳川市の東部、旧三橋町にある「中山の大藤」は、福岡県の天然記念物に指定されている樹齢300年の銘木!その大きさは、大藤のある熊野神社の境内から溢れ、藤棚が川をまたいで広がっているほど!その広さは500平方メートルにも達するとか。毎年4月下旬から5月の上旬にかけて、薄紫のたわわな花を藤棚いっぱいにぶら下げます。

満開のころには「中山大藤まつり」も開催。ジャズライブやフォトコンテスト、苗木の配布などが行われます。この時期に柳川を観光するなら、ぜひ足を延ばしてみたい観光スポットですね。

18.蒲池氏百八人塚

長い歴史をもつ柳川には、悲しいお姫様の物語があります。柳川城を築いた蒲池氏の17代当主蒲池鎮漣(かまちしげなみ)は、隣国の佐賀城主龍造寺隆信の娘である玉鶴姫を妻としていました。しかし、「肥前の熊」とあだ名された隆信は、筑後国の要である柳川を我がものにしようと画策します。宴に誘われた鎮漣は、佐賀へ向かう道中で襲われ、謀殺されてしまいました。

まもなく柳川へ龍造寺軍が押し寄せると、天下の名城とはいえ主を失った柳川城は、こらえきれず落城してしまいます。このとき、父の仕打ちに憤激した玉鶴姫は実家へ戻るをよしとせず、残った蒲池家の郎党と合わせて108名が自害して果てたのです。

そうして玉鶴姫ら108人の遺骸を集めて弔ったのが「蒲池氏百八人塚」。柳川市街の南東、塩塚地区の宗樹寺にあります。近くには、彼らが最後の抵抗を試みた塩塚城の跡も。柳川の歴史を語るうえで欠かせない悲話にまつわる観光スポットです。

19.中島朝市

有明海というと佐賀県や長崎県のイメージが強いですが、実は柳川市は、福岡県側で有明の海に面している貴重なエリアなんです。

西鉄中島駅から歩いてすぐの大徳商店街で毎朝開かれる中島朝市は、そんな有明フーズに満ち溢れた、柳川のマリン観光スポット!江戸時代から続く伝統の朝市では、毎日8時半ごろからおばちゃんたちの威勢の良い掛け声が響き渡ります。

有明の魚介といえば、愛くるしいムツゴロウをはじめ、ワラスボやウミタケガイなど、ちょっと食べるのに勇気がいるような変わった生き物がいっぱい!とくに地元で「ワケ」と呼ばれるイシワケイソギンチャクなどは、檀一雄の『美味放浪記』にも登場する柳川の珍味です。歩いて見るだけ、試食してみるだけでも楽しい観光スポット「中島朝市」。柳川観光で一泊するなら、ぜひ早起きして訪ねてみてくださいね。

20.柳川ひまわり園

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有明海の広大な干拓地を利用した一面のひまわり畑!今や柳川の夏の風物詩となっている観光地です。5haもの敷地に50万本に及ぶひまわりが植えられ、見渡す限り黄色のサンフラワーで覆われます。敷地と本数は年々大きくなっていて、このビックイベントに対する柳川市の入れ込みの強さがうかがいしれます。

柳川ひまわり園が一味違うのは、規模だけではありません。なんと夜にはライトアップも行われるんです。いつも太陽に顔を向けるといわれているヒマワリが、ライトに照らされてビックリしている表情が楽しめますよ!入園は無料で大駐車場も整備されているので、夏の柳川観光ではぜひ立ち寄りたい観光スポットですね。

21.むつごろうランド

有明海のシンボルといえば、干潟の上を跳ねてまわるムツゴロウですよね!そんなムツゴロウたちの自然の姿を観察できる観光スポットが、ここ柳川の「むつごろうランド」です。

ランド内の展望台に上ると、干潮時には泥の中から顔を出して、ヒレを器用に使って闊歩するムツゴロウを眺めることができますよ。オススメの観光時期は初夏!ムツゴロウにとっては恋の季節で、オスがぴょんぴょん跳ねて求愛のダンスを披露したり、オス同士で激しくバトルする様子を目にすることができますよ。

さらにもう一つイチオシなのが、8月に開催される有明海花火フェスタ!柳川市民も心待ちにしている夏の一大イベントで、空中に浮いているように見える「スカイナイアガラ柳川スペシャル」は必見です。

22.筑後広域公園

九州新幹線の柳川の最寄り駅といえば、筑後船小屋駅。新幹線のステーションとしてはマイナーなうえに、ちょっと変わった名前のこの駅の前には、福岡県営の筑後広域公園が広がっています。

柳川市民も多く訪れる憩いの都市公園というだけでなく、建築家の隈研吾氏が手掛けた「九州芸文館」やホテル「公園の宿」といった、観光客向けの施設も点在しています。

注目すべきは、矢部川の中州に造営された「中ノ島自然公園」。国の天然記念物にも指定されている大クスの林や、ゲンジボタルが生息する清らかな流れが残されていて、筑後の自然を体感できるベストスポットとなっています。

23.船小屋温泉郷

筑後広域公園に隣接している船小屋温泉郷は、柳川周辺ではもっとも名の知れた温泉観光地の1つ!船小屋温泉の特徴は、天然で高濃度の炭酸泉であるということ。浸かってシュワシュワ、飲んでシュワシュワ、とくに循環器や消化器系に効果があるといわれています。

そんな炭酸泉のお味を楽しむなら、船小屋鉱泉場がおすすめ!木造レトロ調のこぢんまりした建物に入って蛇口をひねれば、新鮮シュワシュワのお湯が出てきますよ。ただし、鉄分やマグネシウムを多く含むので、飲み過ぎには注意です!

広域公園内の「川の駅 恋ぼたる」には日帰り入浴施設もあるので、新幹線での柳川観光の行き帰りに立ち寄るのもアリですね。

24.大木町のケイトウ

柳川だけでなく筑後平野から佐賀平野にかけては、堀割の水路が縦横無尽に張り巡らされています。この水路のことを「クリーク」と呼ぶのは、中学校の社会科でお馴染みででしょう。

柳川市の北に隣接する大木町は、とくにクリークが発達している地域として有名。なんと、町の面積の実に14%ほどを占めています。まさに、クリーク!クリーク!クリーク!

そんなクリークの町の秋を艶やかに飾ってくれるのが、大木町内の水路脇に植えられているケイトウ(鶏頭)です。丈は低い植物ですが、10月ごろには、その名の通りニワトリのとさかのような特徴的な花をたくさん咲かせます。色もさまざまなので、紅葉とはまた違った鮮やかさを楽しめますよ。

秋の盛りに柳川観光に訪れたら、ぜひちょっと足を延ばして、大木町のクリークを散策してみませんか。

25.クリークの里石丸山公園

筑後名物クリークを堪能できる観光スポットを、もう1つご紹介しましょう!柳川市のお隣大木町の西鉄大牟田線大溝駅近くにある「クリークの里石丸山公園」は、昔からのクリークの風景を保存すべく整備された自然観察園です。

魚、昆虫、野鳥に植物と、クリークの自然に暮らす生き物は多種多様。それらが今も暮らしていける環境を保全することで、筑後の里の生活をうかがい知ることができるようになっています。さらに知識を深めたい人は、園内のクリーク資料館を訪ねてみましょう。クリークにかんするさまざまな道具や資料を目にすることができます。

柳川観光とは切っても切り離せないクリークについて、しっかり学んでおいて損はないですよ!

26.女山神籠石

船小屋温泉郷から矢部川を挟んだ南側にある女山(ぞやま)は、日本の古代史を語るうえで重要な史跡観光スポット!この山に残る女山神籠石(こうごいし)は、史料にはみられない謎の石積み遺跡です。その性格は宗教施設とも砦跡ともいわれ、女山という名称から邪馬台国の女王卑弥呼の居城跡ではないかとする説まであります。

一帯は女山史跡森林公園として整備され、古代環濠集落の櫓をイメージした木造の展望台からは、柳川周辺から有明海に至る景色が遮るものなく一望できます。とくにオススメなのが夕刻以降。有明海に沈む真っ赤な夕日を楽しんだ後は、柳川市街の夜景をとっぷりと味わいましょう!

27.長田鉱泉場

船小屋温泉郷の川向う、みやま市瀬高町長田にある長田鉱泉も、シュワッシュワの炭酸泉で有名。むしろ、炭酸含有量では日本一なんですよ!

こちらにも、船小屋温泉のようなレトロな鉱泉場があり、炭酸泉を飲んだり汲んだりできます。ただし、鉱泉場の中のお湯は少しお金がかかります。ちょっとだけ試してみたいという方は、鉱泉場入り口の水場を利用しましょう。一見ただのステンレス製の流し台のように見えますが、ひとたび蛇口をひねれば日本一シュワシュワの鉱泉が出てきますよ。

近いとはいえ、長田鉱泉と船小屋温泉でははっきり炭酸泉の味が違うといわれているので、柳川観光で温泉も楽しみたい人は、ぜひ両方飲み比べをしてみましょう!

28.清水寺本坊庭園

柳川市のお隣みやま市の北東部にある本吉山清水寺(もとよしざんきよみずでら)は、806年の開山と伝わる筑後屈指の古刹です。

山門や三重塔など文化財級の豪壮な伽藍の数々もさることながら、清水寺観光での一番の見どころは国指定名勝の本坊庭園です。寺伝によれば、作庭したのはかの雪舟!円錐型の愛宕山を借景に、樹木や庭石を巧みに配置した名園中の名園です。

オススメの季節は、なんといっても秋!庭を囲む紅葉の木々が美しいのはもちろんのこと、中秋の名月が愛宕山の山頂から昇るように設計されているなど、雪舟作というのも頷ける仕掛けがいっぱいです。

九州自動車道みやま柳川インターの目の前にある、柳川近郊の隠れた観光名所ですよ。

29.天保古山の平家一本桜

出典: 週末は風来坊 / PIXTA(ピクスタ)

みやま市の、深山の奥へ分け入って、現れ出でたる一本桜。「天保古山の平家一本桜」は、山間の丘にただ一本、時を忘れたかのように立っているヤマザクラです。樹齢は250年といわれ、満開時にはまるで景色を独り占めするかのように、独善として淡いピンクの花を咲き募らせます。

天保古山の平家一本桜のほかにも、みやま市山川町甲田地区には平家五大山桜と呼ばれる一本桜が点在!いずれも「秘境」とさえ呼ばれる山深い土地にあるため、車で観光して回ることはできません。いずれか一本に狙いを定めて、じっくり観光ハイキングとしゃれこみましょう。千本桜もいいですが、一本桜をじっくり愛でるのも、ツウな観光といえますよ。

30.要川公園

鎌倉幕府へとつながる源氏と平家の戦いは、1185年の壇ノ浦の戦いで決着がつきました。しかし、敗れた平家の残党はその後も九州へと落ち延び、再起を図って源氏政権に戦いを挑みます。とはいえもはや趨勢の決した勝負。戦っては負け、戦っては負け、そして最後の最後の合戦の地となったのが、みやま市を流れる要川の河原でした。この戦いで力尽きた平家の郎党は四散し、各地の落ち武者伝説のもととなったのです。

そんな平家終焉のもう1つの地ともいえる要川の古戦場に造られたのが、この要川公園。あえて大きな建造物は設けず、遠くにみやま市の山々を眺める静かな史跡の公園を歩けば、『平家物語』にあるような諸行無常を感じることができるのではないでしょうか。平家五大山桜を観光する前後などに、ぜひ訪れてほしい観光スポットです。また、要川沿いにはコスモスが植えられているので、秋の観光もオススメですよ。

◎まとめ

水郷柳川の観光の魅力、伝わりましたでしょうか?博多・天神や佐賀市、そして熊本市からも日帰り可能な場所にありながら城下町の面影をしっかり残しており、九州観光で柳川に立ち寄る人が多いのも納得ですね。

できれば宿泊して、柳川のクリークを存分に楽しみたいところ。泊まってみるなら、柳川名物「鰻のせいろ蒸し」を賞味するのをお忘れなく!

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