宮崎県美郷町のあったか宿4選！歴史ある旅館から温泉付きのコテージまで

宮崎県北部に位置する美郷町は、海岸沿いの日向市から車で内陸へ約60分。周辺を山々に囲まれ、町内の小丸川にはすっぽんも生息する、自然豊かな山里です。春と秋には霧が多く発生し、美郷町内の高台「恋人の丘」からは、美しい雲海が見られる日もあります。美郷町内には、そんな静かな環境を求めてやってくる観光客をもてなそうと、木の温かみのあるコテージや良質の温泉、地元の食材をふんだんに用いた山の幸グルメなどなど、ゆったり旅気分を味わえる宿があります。山峡の景色が美しい美郷町で、今回は4つの宿をご紹介！あなたのゆったり安らぐ旅を応援します。

1. コテージ山霧「霧の宿」

周囲を山地に囲まれ田畑ひろがる美郷の山里に、静かにたたずむコテージ山霧「霧の宿」。「南郷温泉山霧」が運営するコテージで、車で7～8分のところには、同社の温泉施設やレストランがあります。「霧の宿」とある通り、春と秋の寒暖差の強い早朝には、条件が整えば濃い霧が発生します。

日向市から美郷町まで距離はあるものの、美郷町内を流れる耳川に沿うように走るので、川沿いや谷間の景色を楽しみながら宿に向かえます。都会の騒がしさを忘れたい方にとっては、美郷のすがすがしい自然風景を見ただけでもホッとできるでしょう。ドライブの間も旅行気分は盛り上がりますね。

■至るところ木の温もりあるコテージ

コテージに着いたら感じてほしいのが、美郷の澄んだ空気の美味しさです。そして、土のどこか懐かしい匂い、山あいを吹き抜ける爽やかな風、小鳥の楽しげなさえずりなどなど、地元の空気感を身近に感じられるのが、コテージステイのいいところです。ホテル泊とは違い他の宿泊客と会うこともほとんどないので、気楽に過ごせるのも魅力の1つ。家族や友人、カップルで宿泊すれば、静かな時間の中で会話もはずみます。

コテージは全部で10棟あり、外観は日本家屋風。室内は山荘を思わせるロッジテイストになっていて、木の温もりと明るさが感じられる造りです。部屋は和室6畳とフローリング6畳の2間で、さらに3畳程度のロフト付き。はしごを昇った先にあるこの小部屋に、小さなお子さまは好奇心をくすぐられそうです。

期間限定で食事付きの宿泊プランもありますが、自炊もできるようキッチンや冷蔵庫、電子レンジ、炊飯器なども完備されています。そのほか、お布団が6名分、冷暖房、ウォッシュレット付きのトイレ、温泉ではないですがお風呂もあり、ゆったりめの湯船でくつろげます。

■「南郷温泉山霧」の露天風呂からは景観美

美郷での快適なコテージステイを支えるスポットが、車で7～8分の「南郷温泉山霧です。日帰り入浴としてもおすすめの掛け流し天然温泉で、美郷町の高台にあるため見晴らしが良いのがポイントです。

露天風呂からは美郷町の山里や九州山地の風景が望め、夕焼けを眺めたり、天候に恵まれた夜は満天の星空を仰ぎ見ながらゆったりお湯に浸かれます。もちろん、内風呂も広々していてくつろげますよ。

お湯はとろっとしていて、肌にまとわりつくような感じがあるほど。いわゆる「美人の湯」で、入浴後はお肌がすべすべになると好評です。温泉施設で販売されている、源泉を使った化粧水「どんタロ」も人気！防腐剤や着色料など無添加の自然派化粧水で、男性にもおすすめですよ。美郷町のお土産にもいいですね。

食事付きの宿泊プランでは、頼めば温泉入浴～夕食時にコテージから送迎もしてくれるので、ご予約の際に問い合わせてみてください。

2. 石峠レイクランド

石峠レイクランドは、美郷町内の大内原ダム湖畔にある総合レジャー施設です。広い敷地には温泉や宿泊施設、レストラン、プールなどがあります。湖ではクルージングのほか、夏季限定のウェイクボード体験などアウトドアアクティビティも充実。常設の遊具施設もあり、大人も子供も楽しめる美郷町のレジャーランドです。

宿泊施設はコテージタイプで、12棟ある建物は湖畔の斜面に3段にわたって建ち並んでいます。いずれの部屋からも、美郷町の山々や美しい湖の景色を見渡せるのが魅力ですよ。

コテージは和室と洋室の2タイプから選べます。天井が高くて開放感があり、内装には木材がふんだんに使われているので、温かみのある雰囲気で落ち着けます。テラスは日当たりも良く、美郷町の大自然を満喫できる環境です。

石峠レイクランド内には「さいごう温泉美々川」もあり、露天風呂からは美郷の山並みと碧い湖のコントラストが楽しめます。こちらは湯上りのさっぱり感とさわやかな景色の余韻を堪能できるよう、明るい時間帯に余裕をもって入るのがオススメですよ。事前予約をしておけば、定休日を除いてレストランで朝食を摂ることもできます。

3. 南郷旅館

南郷旅館は南郷温泉山霧から徒歩5分ほどの場所にある、明治年間創業の老舗旅館です。女将さんが生けた花々が館内を彩り、アットホームな雰囲気の宿に心がなごみます。

旅館の魅力は、美郷町の野趣あふれる食材を使った手料理！ほどよく霜が入った猪肉や鹿肉、季節限定の天然スッポンなどが自慢です。ほかにもヤマメやアユ、山菜や自家農園のソバの実を使った手打ちそばなど、季節ごとのグルメが味わえます。なんと、女将さん自身が食材のアユを釣ることもあるんですよ。

宿泊プランは料理によって分かれていて、夏はスッポン、秋はアユ、秋から春にかけてはイノシシ料理がおすすめです。通常メニューには旅館特製のキムチを使った鍋料理もあり、キムチはお土産にもできます。近くの南郷温泉山霧の入浴チケットも付いた宿泊プランもありますよ。

お部屋は窓際に広縁（ひろえん）が付いた風情ある和室。お風呂は檜香る浴場がありますが、宿から車で4分くらいの場所には、南郷温泉山霧もあるので、こちらに足を運ぶのもありですね。

4. 旅荘いちもり

旅荘いちもりは、地元美郷町の人にも会食でよく利用され、親しまれている創業50年ほどのアットホームな旅館です。百済の里として有名な美郷町南郷区の中心部にあり、観光スポットの「西の正倉院」や「百済の館」、「神門（みかど）神社」まで徒歩5分で行ける距離です。

実は美郷町の南郷区はキムチ作りが盛ん。というのも南郷は、かつて朝鮮半島百済の都が置かれた扶餘（プヨ）との交流があり、親睦を深める中で本場韓国のキムチ作りも伝わりました。その元祖の味を生かしつつ、宿のご主人独自の味付けを施したキムチ鍋が、旅荘いちもりで年間を通じて味わえます。他の追随をゆるさないという旅館自慢の逸品をぜひ堪能してみてください。キムチ鍋スープも格安で購入できます。

夏場には、期間限定で美郷町の小丸川で獲れたすっぽん料理が登場。すっぽんといえば、煮込めば煮込むほど上質な出汁のとれる鍋料理ですが、旅館ではすっぽんの唐揚げも提供。身が締まってかみごたえ十分の、ジューシーな味わいは格別です。冬は猪料理がおすすめ！ぼたん鍋やイノシシの焼き肉、すき焼きなど身も心も温まる料理を楽しんでください。

◎まとめ

美郷町で泊まりたい宿は見つかりましたか。ホテルこそありませんが、美郷町には家族や友人、カップルで気兼ねなくくつろげるコテージや、アットホームなもてなしがあたたかい旅館があります。また、山菜や川魚、すっぽんやイノシシ、鹿、キムチなど、美郷町ならではのグルメも自慢です。都会の喧騒から離れたいとき、手料理のあたたかみに触れたいときは、自然に包まれた静かな温泉町美郷へぜひお越しください。

宮崎県美郷町のあったか宿4選！歴史ある旅館から温泉付きのコテージまで