多くの若者が飛び立った特攻の街知覧と、南九州市で訪れるべき観光地まとめ

多くの若者が飛び立った特攻の街知覧と、南九州市で訪れるべき観光地まとめ

鹿児島県南部に広がる南九州市は、太平洋戦争末期に多くの特攻隊員が飛び立った地・知覧を擁する街。知覧特攻平和会館では、彼らの遺品や手紙を通じて、戦争の記憶を伝えています。さらに、江戸時代の面影が色濃く残る知覧武家屋敷群や、広大な知覧茶畑の風景も必見です。

南九州市の南端には、海と薩摩富士(開聞岳)が織りなす絶景スポットも点在!歴史と自然を一度に満喫できる南九州市で、ぜひ訪れてほしいおすすめの観光スポットを23選でご紹介します。


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多くの若者が飛び立った特攻の街知覧と、南九州市で訪れるべき観光地まとめ

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1.知覧特攻平和会館

知覧特攻平和会館

知覧を訪れる観光客が真っ先に向かうのが、「知覧特攻平和会館」ではないでしょうか。

特攻、すなわち「特別攻撃隊」。これは太平洋戦争末期、日本軍が窮地の中で考案した、世界でも類を見ない凄絶な攻撃方法でした。片道分の燃料と爆薬だけを積み、戦死を前提に敵艦へ突撃する特攻作戦は、連合軍に大きな衝撃を与えました。今も「Tokko」や「Kamikaze」の語は海外で通じるほどです。

敵艦の弾雨を潜り抜け、目標まで到達するには高度な操縦技術と集中力が求められたため、特攻隊員に選ばれたのは若く優秀なパイロットばかりでした。生きていれば日本の未来を担うはずだった彼らを、あたら失うことになった作戦でもあったのです。

知覧平和公園(鹿児島・南九州市)

知覧は特攻隊の出撃基地として知られていますが、実際には九州から台湾にかけて点在する22の飛行場から、未来ある若者たちが不帰の使命を帯びて飛び立っていきました。特攻による戦死者1036名のうち、実に439名が出撃したのが、ここ知覧です。

館内では、隊員たちの数多くの遺品や遺影が展示され、さらに太平洋戦争で使用された2機の戦闘機も修復・保存されています。静謐な空間のなか、特攻隊員たちの音なき声に耳を傾けてみてください。フラッシュ等を使った撮影はできませんが、ロビーと零戦展示室の写真撮影は可能です。

第二次世界大戦の歴史のなかでも、とりわけ戦争の理不尽さや非人道性を痛感させる特攻作戦。平和への祈りとともに、命の尊厳について圧倒的な説得力をもって語りかける知覧特攻平和会館は、涙なくして出ることはできません。

2.三角兵舎跡

三角兵舎跡(南九州市・知覧)

三角兵舎とは、特攻隊員たちが出撃の順番を待つ間、寝起きしていた半地下式の建物のことです。全国各地から集められた特攻隊員たちは、出撃までの2~3日を三角兵舎で過ごしました。

日も差さず、屋根も低く、薄暗い半地下の木造小屋。この狭い空間のなかで、隊員たちは出撃前の数夜をどのような思いで過ごしていたのでしょうか。仲間と最後の時間を語り合い、家族への遺書や手紙をしたためる者もいれば、静かに思いを巡らせる者もいたはず。やがて裸電球の灯りが落ちると、どこからともなくすすり泣く声が聞こえてきたといいます。

復元された三角兵舎(南九州市・知覧)

現存するものはありませんが、特攻平和会館脇の林の中に復元された三角兵舎があります。半地下式なのは、敵機の目を欺くため。松林の中に、三角屋根だけがひっそりと浮かんでいるように見えます。戦争末期の知覧を物語る重要なモニュメントの一つとして、ぜひ三角兵舎にも足を運んでみてください。

3.知覧平和公園

知覧特攻平和公園(南九州市)

知覧特攻平和会館を見学した後は、しばし感慨を胸に、知覧平和公園を歩いてみましょう。平和会館に隣接するこの公園の入口には、シンボルである「特攻勇士の像」と、一式戦闘機「隼(はやぶさ)」の原寸大レプリカが設置されています。

そこから続く桜並木も、知覧平和公園の大きな見どころの一つ。映画『俺は、君のためにこそ死ににいく』のシーンにも使用され、訪れる人々の心を揺さぶります。満開の桜はもちろんのこと、ここでは散り際の桜を見に訪れる観光客も少なくありません。

現在、公園内には陸上競技場や多目的球場、サッカー場、武道館などが整備され、地域の憩いの場としても親しまれています。そんな公園をじっくりと散策しながら、平和への思いを噛みしめてみてはいかがでしょうか。

4.掩体壕公園

掩体壕公園(南九州市・知覧)

知覧平和公園の西に広がる台地には、かつて特攻隊の出撃基地である知覧飛行場がありました。現在、その大部分は農地や宅地となり、当時の遺構はわずかに残るのみです。

しかし、過去の負の歴史に目を背けることなく伝えようと整備されたのが「掩体壕公園(えんたいごうこうえん)」です。掩体壕とは、待機中の戦闘機を敵機の爆撃や爆風から守るために造られたシェルター(避難壕)のこと。大規模なものはコンクリート製の屋根で機体全体を覆っていましたが、知覧飛行場の掩体壕は、コの字型に土塁を築き、雑木の枝などをかぶせてカモフラージュする簡素な構造だったとされています。

掩体壕公園では、当時の掩体壕を復元し、知覧飛行場の一端をうかがい知ることができるようになっています。知覧特攻平和会館からは少し距離がありますが、知覧を訪れた際にはぜひ立ち寄ってみたいスポットです。

5.資料館「ホタル館 富屋食堂」

知覧の資料館「ホタル館 富屋食堂」

特攻作戦当時、知覧の街には「特攻の母」と呼ばれた女性がいました。「富屋食堂」を営んでいた鳥濱トメです。富屋食堂が陸軍の指定食堂となったことから、知覧飛行場の若い隊員たちが足繁く通うようになり、面倒見の良いトメは、彼らにとって母親のような存在だったといいます。

憲兵の検閲を避けるため、隊員たちから家族への手紙を代わりに投函したり、トメ自身も特攻隊員の出撃の様子を家族に手紙で伝え続けました。戦後は、知覧を訪れる遺族のために旅館業に転業。1992年にトメが亡くなると、「富屋食堂」は特攻隊員の記念館「ホタル館」となり、特攻の歴史を今に伝えています。

現在、館を守るのはトメの孫・明久氏。かつて特攻隊員たちがつかの間の安らぎを得た食堂は、今も知覧を訪れる人々を温かく迎え入れています。

6.特攻平和観音堂

特攻平和観音堂(南九州市・知覧)

特攻平和会館に隣接する「特攻平和観音堂」も、併せて訪れたいスポットです。前述の「特攻の母」鳥濱トメは、戦後すぐにでも、戦闘機とともに散っていった特攻隊員たちの供養をしたいと願っていました。しかし、敗戦後のアメリカによる占領下の日本において、特攻隊は軍国主義の象徴としてタブー視されていました。

トメの念願がかなったのは、終戦から10年後のこと。知覧飛行場跡の一角に、知覧町によって特攻平和観音堂が建立されました。これは、知覧特攻平和会館建設の30年前のことです。現在、多くの観光客が訪れる知覧特攻平和会館ですが、その始まりはこの平和観音堂にあったのです。

観音堂の参道沿いには、全国の遺族や関係者などから寄進された数多くの灯籠が整然と並び、その中にはトメ自身が建立したものもあります。お堂へ向かう一歩一歩にも、特攻隊にまつわる想いがひしひしと感じられることでしょう。

7.知覧武家屋敷群

知覧武家屋敷群 日本庭園

さて、特攻についての史跡から一旦離れ、ここからは知覧市街の観光見どころをご案内していきましょう。

江戸時代の知覧は、「麓(ふもと)」と呼ばれる薩摩藩家臣の私領地の一つでした。藩内に多数存在した麓の中でも、知覧には今も当時の武家屋敷の町並みが良好な形で残されています。その家並みの優美さは、武家屋敷街としては珍しく、国の「名勝」に指定されているほどです。とりわけ、知覧武家屋敷群の私庭のうち7つが、知覧観光の見どころとして一般に公開されています。

7つの庭園それぞれにコンセプトがあり、各屋敷の主が当時の趣向をしっかりと管理しています。どの庭も、普通の観光地の景観スポットに匹敵する素晴らしさです。

また、屋敷通りの一角には、知覧地方独特の建築様式である「二ツ家民家」も移築されています。ゆっくりと地方の趣を感じ取ってみてくださいね。こちらは武家屋敷とは打って変わって茅葺の民家で、その名の通り、用途別の2つの建物を繋ぎ合わせたような形になっています。現存するものは3棟のみと、非常に貴重なものです。

8.知覧城跡

知覧城跡(南九州市・知覧)

薩摩半島の中心近くに位置する知覧には、平安時代末期にはすでに土着の武士が住んでいたといわれています。中世の知覧を治める拠点として重要だったのが、知覧城です。知覧武家屋敷群と知覧特攻平和会館の間にあり、静かな国指定史跡として訪れる人々に親しまれています。

知覧城の特徴は、南九州型と呼ばれる独特の構造にあります。南九州型のお城は、鹿児島・熊本・宮崎の3県でしか見られず、伏せたお椀を並べたように、1つ1つの郭が独立しているのが特徴です。知覧城は4つのお椀を田の字型に並べたような形をしており、その様子は航空写真でもはっきりと確認できます。

建物は残っていませんが、知覧城の深々としたお堀は一見の価値あり!知覧観光に余裕があれば、ぜひ訪れてほしいスポットです。歩いて行くには少し奥まっていますが、駐車場が完備されているので、車や自転車でのアクセスがおすすめです。

9.ミュージアム知覧(南九州市立博物館)

ミュージアム知覧(南九州市立博物館)

「ミュージアム知覧(南九州市立博物館)」は、知覧地域だけでなく、南薩摩地方の歴史や民俗について学べる観光スポット。知覧の必訪スポットである特攻平和会館に隣接しているため、観光に便利な立地となっています。

館内には知覧武家屋敷群の調度品や古文書が展示されているほか、「かくれ念仏」についての充実した資料も見ることができます。かくれ念仏とは、江戸時代の薩摩藩や人吉藩で浄土真宗が禁じられ、厳しく弾圧されたことにより、人々が隠れキリシタンのようにこっそりと教えを守り続けた信仰形態を指します。この信仰は、南九州に特有のものとして知覧だけでなく、現在も地域の風習の中に息づいています。

10.薩摩英国館

薩摩英国館(南九州市・知覧)

「生麦事件」や「薩英戦争」を経て、薩摩藩は日本の中でもいち早くイギリスをはじめとするヨーロッパ諸国とのつながりを築いていきました。

そんな歴史に思いを馳せながら、ショッピングやティータイムを楽しめるのが「薩摩英国館」です。南九州市は知覧茶の産地としても知られ、ここで使われる優れた知覧茶の葉で作られた薩摩英国館の紅茶は、本場イギリスで金賞を受賞したこともあります。

薩摩英国館は、上質な紅茶の香りと味わいを自慢のスイーツとともに堪能できる、知覧のオススメの休憩スポット。知覧武家屋敷群からすぐの場所にあり、知覧観光で歩き疲れた後に立ち寄るのにぴったりです。

11.番所鼻自然公園

番所鼻自然公園(鹿児島県南九州市)

薩摩半島南部を広くカバーする南九州市は、2007年に知覧町・頴娃(えい)町・川辺町の3町が合併して誕生しました。南九州市の観光の魅力は、もちろん旧知覧町だけにとどまりません!ここからは、知覧中心部以外のおすすめ観光スポットをご紹介していきます。

まずご紹介したいおすすめの観光名所は、海に面した南九州市南岸の景勝地「番所鼻(ばんどころばな)自然公園」。日本全国を歩いて測量した伊能忠敬をして、「天下の絶景」と唸らせたほどの観光名所です。

水平線の向こうに、鹿児島県を代表する秀峰・開聞岳が霞んで浮かぶ姿は、まさに絶景!波が引いている間は、岩場をぐるっと歩きながら景色を楽しむこともできます。一人で物思いにふけりながら散策するのも、好きな人と穏やかな時間を共有するのもおすすめです。

12.タツノオトシゴハウス

タツノオトシゴハウス(鹿児島県南九州市)

「タツノオトシゴハウス」は、番所鼻自然公園を観光するなら併せて訪れたいおすすめの施設。タツノオトシゴは水族館の人気者ですが、専門に養殖しているのは全国でもここだけです!

ハウス内の水槽には、可愛らしいタツノオトシゴが、あの不思議なシルエットそのままに、気ままに漂っています。しかも、入館無料なので、いつまでも好きなだけ眺めていられます。

タツノオトシゴは、オスがお腹の中で卵を育てるという珍しい生き物で、恋愛成就や子宝安産のシンボルとしても知られています。近くにはタツノオトシゴにちなんだ「吉鐘」やハート型の石碑もあり、カップルでの観光にもぴったりです。

13.釜蓋神社

釜蓋神社(南九州市)

南九州市の南岸エリアにある「射楯兵主神社(いたてつわものぬしじんじゃ)」は、通称「釜蓋神社」として親しまれるパワースポット。特に勝負事にご利益があるとされ、アスリートや芸能人をはじめ、多くの人々が訪れる人気の観光地です。

ユニークな願掛け方法も注目のポイント。鳥居から本殿までの約8mを、木製の釜の蓋を頭に乗せたまま歩ききることができれば、願いが叶うとされています。そのため、地元では「釜蓋神社」の名で広く知られています。

また、神社の裏手にある「希望の岬」にも立ち寄ってみてください。釜蓋の形をしたベンチに座り、海の向こうに開聞岳を望む絶景を楽しむことができますよ。知覧観光のついでに、少し足を伸ばして釜蓋神社を訪れてみてはいかがでしょうか。

14.畑の郷 水土利館

知覧茶

「畑の郷 水土利館」は、南九州市にある観光施設で、地域の自然と文化を感じながら、農産物や郷土料理を楽しむことができます。この施設は、地元の農業や自然環境を守りつつ、地元産品を活かした体験型の観光地を提供しています。

「畑の郷 水土利館」では、展示や立体映像シアターを通じて知覧茶の歴史や製造方法を学べるほか、特に知覧茶に焦点を当てた体験が魅力的です。知覧茶の味や香りを楽しむだけでなく、知覧の広大な茶畑を眺めながらお茶文化を感じたり、実際に緑茶の手もみ体験も楽しめます。

簡単そうで難しいこの体験は、茶葉への愛情を感じる貴重な時間。もちろん、美味しいお茶を味わえる喫茶コーナーも完備されており、知覧の特産品を五感で堪能することができます。

15.お茶街道ゆとり館「雅」

鹿児島県南九州市頴娃町に位置する「お茶街道ゆとり館 雅」は、広大なお茶畑に囲まれた「グリーン・ティーリズム」で欠かせない観光スポット。2024年10月にリニューアルオープンし、新たな魅力を提供しています。

ごはんメニューや和の雰囲気を楽しめる和カフェは、夜も創作居酒屋として営業。昼間とは異なる雰囲気の中で食事を楽しめますよ。さらに、地元の特産品を取り揃えた物産コーナーもあり、地域の魅力を存分に感じることができます。

地元の食材や文化を堪能できる「お茶街道ゆとり館 雅」。ぜひ、足を運んでみてはいかがでしょうか。

16.大野岳公園

大野岳公園「茶寿階段」

隣接する指宿市のシンボルが開聞岳なら、南九州市のシンボルは大野岳!標高466mと決して高くはありませんが、開聞岳に劣らぬ美しい円錐形をした旧火山です。

大野岳の魅力は、なんといっても山頂からの眺め。頂上近くまで車で行くことができます。そこから、108歳の茶寿にちなんだ108段の「茶寿階段」を登りましょう。

大野岳公園からの眺望(南九州市)

目の前に広がるのは、薩摩半島360度の大パノラマ!海に臨む開聞岳や池田湖、さらに知覧の台地一面に広がる茶畑などを見渡せます。

また、大野岳山頂エリアには、700年以上前に創建された大野嶽神社もあるので、ぜひお参りしてください。

17.開聞岳の朝日

開聞岳の朝日

薩摩半島随一の麗峰、開聞岳。その向こうから昇る朝日を拝むことができたら、とても素敵ですよね。

南九州市知覧町塩屋にある「御茶屋の場公園」付近からは、元旦頃に開聞岳の山頂から姿を現す初日の出を見ることができます!ダイヤモンド富士ならぬ「ダイヤモンド薩摩富士(ダイヤモンド開聞岳)」を目に焼き付けようと、毎年多くの観光客が訪れます。

開聞岳の朝日が特に美しいのは、手前に海が広がっているからです。水面にキラキラと照りかえる朝日は、ダイヤモンド富士の名所・田貫湖にも匹敵する美しさ!

春から秋にかけては、日の出の角度の関係で陸上から開聞岳の朝日を見ることはできません。冬の間だけ楽しめる、まさに神々しい光景です。

18.夢・風・音楽の里アグリランドえい

家族でのんびりレジャーを楽しむなら、標高450mの高原に位置する「夢・風・音楽の里アグリランドえい」がおすすめ!ここは古くから頴娃野(えいの)の千貫平と呼ばれる馬の名産地で、源頼朝が御家人・佐々木高綱に与えた名馬「生食(いけづき)」の故郷とも言われています。

「夢・風・音楽の里アグリランドえい」のアトラクションは有料ですが、入園は無料です。園内には雄大な景色が自慢の広場や展望台、巨大な風力発電施設があり、各自の観光の目的やペースに合わせて楽しめます。日帰り利用が可能なデイキャンプサイトのほか、オートキャンプができるキャンプサイトも完備されており、宿泊しながら雄大な自然や星空も楽しめます。

19.清水岩屋公園

清水岩屋公園「磨崖仏群」

「川辺仏壇」で有名な旧川辺町にある「清水岩屋公園」は、知覧市街の北西に位置する隠れた名所。岩に彫られた仏像群「清水磨崖仏(きよみずまがいぶつ)」も見ることができる文化的な名所です。

川辺周辺にはシラス台地からしみ出した湧き水が多くありますが、特に園内にある「清水の湧水」は、名水百選にも選ばれた銘水。日量6千トンもの湧水量を誇り、町民の上水として利用されているだけでなく、発電にも活用されています。

豊かな水資源を活かした公園内は涼やかで、広大な池のほとりにある「桜の屋形」は、川辺仏壇の職人が金閣寺を模して作り上げた町のシンボルとなっています。内部は和カフェとして、園内の「清水磨崖仏」にちなんだスイーツや、薩摩半島名物「そうめん流し」を楽しめます。地域の歴史や宗教的な背景を感じることができるスポットです。

20.知覧の水車カラクリ

知覧の水車カラクリ(薩摩の水からくり)

「知覧の水車カラクリ」は薩摩半島南部の伝統芸能で、別名「薩摩の水からくり」として国の無形民俗文化財にも指定されています。その名の通り、水が水車を回す動力となり、さまざまな滑車や歯車を通じて人形を動かし、舞台を演じさせる仕掛けです。

人形は約30cmほどの小さなものですが、その動きは非常に複雑で、まるで生きているかのように活き活きと動きます。人力を使わずにどのように動かすことができるのか、その仕掛けを見るだけでもワクワクしますよ。

この水車カラクリは、毎年7月9日と10日に豊玉姫神社で行われる夏祭り「六月灯(ろくがつどう)」で披露されます。

21.川辺二日市

南九州市で春を迎えるイベントといえば、旧川辺町(かわなべちょう)で開催される「川辺二日市」は外せません!鹿児島三大市のひとつで、230年以上の歴史を誇ります。約1.3kmの商店街には、約400店の露店が立ち並び、鹿児島内外から多くの観光客が訪れます。その賑わいぶりは、会場内をシャトルバスが巡回するほどです。

食品から雑貨まで、さまざまな生活用品を購入できるのはもちろん、毎年恒例のイベントも人気。特に、バナナのたたき売りや猿回し、チンドン行列などは、観光の醍醐味を感じられます。

「心の二日市」をモットーにした観光行事で、開催日は2月の第一土曜と日曜日です。期間中は、鹿児島中央駅から臨時の直行バスも運行しています。

22.知覧ねぷた祭

ねぷた祭りといえば、東北は青森県の夏祭りとして有名ですよね。そんな北の観光イベントを、なんと知覧で見ることが出来るんです!

知覧ねぷた祭りは毎年7月に行われ、本物さながらの雄壮な山車が、南国知覧の街を練り歩きます。なぜ知覧でねぷた祭りが開催されるのかというと、青森県平川市の旧平賀町と旧知覧町が姉妹都市だったから。知覧ねぷた祭りには、本場青森から例年スタッフが応援に来ているんですよ。

知覧で出逢う、ちょっとした東北観光。これを楽しみに訪ねてみるのもいいですが、期せずして参加することになったら…そんな偶然が、観光旅行に潤いを与えてくれるんですよね。

23.えいのゴッソイまつり

「ゴッソイ」とは、土地の言葉で「すべての」という意味で、名前の通り、南九州市旧頴娃町(えいちょう)の魅力がぎっしり詰まった夏祭りです。

お祭り当日は、会場の頴娃運動公園で「牛のゴッソイ焼き」が無料で振る舞われるほか、さまざまなステージや舞台演芸が披露されます。

クライマックスは、打ち上げ花火のフィナーレです。「えいのゴッソイまつり」の花火は、会場から打ち上げポイントまでの距離が近いため大迫力!まるで花火玉が頭上で炸裂しているかのような、ダイナミックな臨場感を味わえます。

◎南九州市のおすすめ観光スポットまとめ

瀬平自然公園から望む開聞岳(南九州市)

南九州市には、知覧を中心に戦史を語る特攻平和会館や、知覧随一の観光名所である武家屋敷群、さらに周囲の自然豊かな観光スポットまで、多彩な魅力が詰まっています!どこから訪れるか迷ってしまうほど、見どころが盛りだくさんです。

九州新幹線の終点、鹿児島中央駅から少し足を延ばすだけで出会える、歴史と心に触れる観光地「知覧」をはじめ、南九州市内には自然景観も楽しめる場所が点在しています。鹿児島県内の他の観光地へのアクセスも便利で、指宿へはバスで直行できるため、観光の拠点としても最適です。ぜひ、南九州市での観光をお楽しみください!

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