世界遺産「三池炭鉱万田坑」の観光ガイド!明治に完成した近代産業の礎

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世界遺産「三池炭鉱万田坑」の観光ガイド!明治に完成した近代産業の礎

熊本県屈指の観光スポット「三池炭鉱万田坑」を一挙紹介!三池炭鉱万田坑に関する歴史から、オススメの観光スポットまで幅広くピックアップしています。1899年の第一竪坑の建設を皮切りに目まぐるしい成長を遂げてきた三池炭鉱万田坑。明治、大正、昭和を通して日本の採炭業界をけん引してきた、三池炭鉱万田坑の魅力を徹底的に紹介していきたいと思います。アクセスについても細かくまとめているので要チェックです。

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世界遺産「三池炭鉱万田坑」の観光ガイド!明治に完成した近代産業の礎

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三池炭鉱万田坑とは

三池炭鉱万田坑とは

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1873年に官営化されたことから三池炭鉱万田坑の歴史は始まります。当時はまだ西洋の技術が少なかったため、日本をけん引する出炭所ではありませんでした。しかし、1989年の第一竪坑の建設により、三池炭鉱万田坑は大きな発展を迎えます。その後、勝立坑、宮原坑、万田坑など三池炭鉱万田坑を支える竪坑が次々に建設され、日本をけん引するほどの大きな出炭所になりました。その歴史的背景や、今も遺構がキレイな状態で保存されていることから、三池炭鉱万田坑は2015年にユネスコにより世界遺産登録されました。三池炭鉱万田坑は洋式の採炭技術を積極的に取り入れた、まさしく近代化の象徴とも言える観光スポットです。

第二竪坑櫓と巻揚機室

万田坑 第二竪坑櫓内

出典: BLUE7 / PIXTA(ピクスタ)

三池炭鉱万田坑のシンボルである「第二竪坑櫓」。この櫓の高さは18.8mにも及びます。洋式の技術を積極的に導入していただけあって、建造物も明治にできたとは思えないほど、西洋の雰囲気がただよっています。レンガ作りの建物は、人や物資の運搬をするために使われていたようです。第二竪坑櫓の見学は、まさに迫力満点。

まず、第二竪坑櫓の下にあるトンネルを通っていきます。このトンネルはかなり薄暗いので、小さなお子様やご高齢の方は転ばないように気をつけてください。トンネルからエレベーターを降りるのですが、降りるや否や、地下の抗底の迫力に圧倒されます。中は採炭をするインフラがほとんどそのまま残っており、信号所は当時の時代を感じさせるレトロな作りになっています。なによりオススメしたいのが「巻揚機室」。ここでは道が急に狭くなるため、ヘルメットを被りながら移動します。当時の作業風景などが色褪せることなく保存されている、第二竪坑櫓屈指のスポットです。

第一竪坑

三池炭鉱万田抗  熊本県荒尾市原万田

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三池炭鉱万田坑で最初に開発された「第一竪坑」。ここは第二竪坑櫓のような建造物はあまり残っていません。ザ・遺構といった感じの佇まいが特徴ですね。非常に巨大なコンクリート基礎は現存しています。この基礎の大きさは第二竪坑櫓と比べものにならないほど大きく、当時は30.7mもの櫓が建っていました。当時の建造物にしては非常に大きかったため、「東洋一の高さ」と称されています。第一竪坑のオススメのスポットは、なんといっても第一竪坑口。この第一竪坑口は現在でも開口しており、上から覗くことができます。その深さは273mにも及び、日中であってもそこは真っ暗でなかなか見ることができません。三池炭鉱万田坑のなかでも、特に迫力のある観光スポットなので、ぜひ立ち寄ってみてください。スケールの大きさに驚くこと間違いありません!

安全燈室と浴室

万田坑 第二竪坑巻揚機室内

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当時の様子が色褪せることなく残っているのが三池炭鉱万田坑の特徴です。なかでも、安全燈室と浴槽は当時の雰囲気がそのまま残った、レトロなスポットです。安全燈室は、隣接している扇風機室を操作する機械室の役割を果たしていました。壁面には当時の設備がそのまま残っています。閉抗したあとは、安全管理のための安全燈室として使用されています。要は部品や装備を整える部屋ですね。当時の三池炭鉱万田坑では石炭の採掘により、ススが舞っていました。仕事が終わったあとにススを流す浴室があり、ここでもレトロな雰囲気を感じることができます。三池炭鉱万田坑は日本の出炭所のなかでもトップクラスに大きいのですが、この浴室はかなり小規模な設計です。

倉庫とポンプ室

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三池炭鉱万田坑の当時の雰囲気を感じられるスポットとして有名なのは、安全燈室や浴室だけではありません。倉庫やポンプ室も、同様にレトロな雰囲気を味わえるオススメの観光スポットです。残念ながらポンプ室へ立ち入ることはできませんが、当時の設備がほとんどそのまま残っているので、見ごたえは抜群です。倉庫も同様で、当時の設備が色褪せることなく保存されています。当時、倉庫室には抗内の空気循環を行うための巨大な扇風機が設けられていました。現在でもこの扇風機の痕跡は残っています。倉庫とポンプ室も安全燈室や浴室と同様に、三池炭鉱万田坑にある最も古い建造物です。なにからなにまで遺構が残ってるのは、さすが世界遺産といったところですね。

専用鉄道敷跡

荒尾(熊本)の万田坑

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三池炭鉱万田坑の専用鉄道敷跡もオススメの観光スポットです。現在は鉄道の面影はほとんどありませんが、専用鉄道敷跡は地域の地形構造に合わせた設計をしているため、周辺の都市の成り立ちを知ることができます。線路の面影はあまりないものの、当時存在していた万田駅の面影は今なお残っています。こちらの倉庫やポンプと同じように、レトロな雰囲気がただよっています。日中に専用鉄道敷跡を散歩すると、かなり気持ちいいですよ。のんびり三池炭鉱万田坑を観光したい方は、ぜひ専用鉄道敷跡に立ち寄ってみてください。

万田坑ステーション

三池炭鉱万田坑

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2009年にオープンした「万田坑ステーション」。万田坑ステーションには、万田坑の写真や映像などの資料があります。写真や映像だけでなく、本格的な1939年頃の万田坑の施設の模型もあり、まるで博物館さながら。さらに三池炭鉱万田坑がある荒尾市の特産品なども販売しています。帰りに万田坑ステーションに寄ってお土産を買うこともアリですが、事前に歴史を学んでおくと三池炭鉱万田坑をより一層楽しめるでしょう。万田坑ステーションは三池炭鉱万田坑の敷地内にあります。入場料は無料​(​※記載の価格は2020年2月16日現在のものです​ )​で利用できるので、ぜひ立ち寄ってみてください。

万田炭鉱館

万田炭鉱館

出典: BLUE7 / PIXTA(ピクスタ)

万田抗ステーションで歴史について学ぶのも良いですが、より詳しく知りたい方は「万田炭鉱館」に立ち寄ってみましょう。万田炭鉱館では三池炭鉱万田坑の歴史だけでなく、日本を支えた石炭産業の歴史や、三池炭鉱万田坑がある荒尾市の歴史について学ぶことができます。9時30分から21時30分まで開館しており、休館日は年末年始と月曜日(祝日の場合は翌日に振り替え)です。ホールや展示室は無料​(​※記載の価格は2020年2月16日現在のものです​ )​で利用できます。

万田炭鉱館は万田坑ステーションと違い、三池炭鉱万田坑の敷地内にはありません。万田炭鉱館へのアクセスは、JR荒尾駅より産交バスで約5分です。敷地内にはないものの、かなり近い場所にあるので移動に時間を取られることはほとんどありません。駐車場は25台完備されており、全て無料で使用できます。

アクセス

アクセス

出典: Komaer / PIXTA(ピクスタ)

三池炭鉱万田坑へのアクセスはJR荒尾駅よりバスで8分ほどです。車で向かう際も目安は荒尾駅となるので、時間に変わりはありません。交通状況に関しては、そこまで混む場所ではないので、あまり心配する必要はないでしょう。駐車場は無料で利用(​※記載の価格は2020年2月16日現在のものです​ )​できます。駐車台数も72台とかなり大きいので、駐車場の心配も必要ありません。駐車場から三池炭鉱万田坑は徒歩で約4分です。

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