累々と断崖が連なる三陸随一の絶景!北山崎を味わい尽くすための観光ガイド

累々と断崖が連なる三陸随一の絶景!北山崎を味わい尽くすための観光ガイド

日本一の海岸といわれる場所が岩手県の北部、田野畑村にあります。それが、北山崎です。JTBの全国観光資源評価「自然資源・海岸の部」によれば、最高ランクの特A級に日本で入っているのはこの北山崎のほかにありません。

その景観は海のアルプスといわれており、断崖絶壁に、東北の梅雨に起こる季節風の「やませ」によってしばしば霧が発生します。

霧が海面近くに発生するさまは圧倒されるばかりです。その霧のせいで湿潤になることもあって、植物にとって生息に適した場所であり、シロバナシャクナゲなどの高山植物が咲き誇る楽園でもあります。

今回は、そんな東北、岩手の景勝地「北山崎」の観光について解説します。

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累々と断崖が連なる三陸随一の絶景!北山崎を味わい尽くすための観光ガイド

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北山崎へのアクセス

北山崎への公共交通機関でのアクセス方法

東京から北山崎へ向かうには東北新幹線で盛岡駅を目指しましょう。最寄りの空港は花巻空港ですが、その場合も盛岡駅に出る必要があります。盛岡駅からはJR山田線か106番急行バスで宮古駅を目指します。

宮古駅からは三陸鉄道で50分程度で田野畑駅に到着します。このほか北山崎へは普代駅からもアクセス可能です。

田野畑駅からは昼間のバスの運行がないので「たのはた観光乗合タクシー」(出発の1時間前までに事前予約が必要)や「田野畑観光タクシー」(ともに電話:0194-33-2121)を利用することになります。

普代駅からはバスで北山崎へアクセスが可能。普代駅からの普代村営バス、村内周遊観光バスは1日2~3本です。本数が少ないので注意が必要ですね。

自動車でのアクセス

盛岡から国道455号線を岩泉経由で行くのが最も早いルートで、約2時間でアクセスできます。南北の移動は国道45号で、南の浄土ヶ浜、宮古や北の久慈にアクセスが可能です。

宮古港からは北海道の室蘭行きのカーフェリーが発着しています。

まずは北山崎ビジターセンターへ

北山崎ビジターセンター

駐車場と第一展望台の間にあるログハウスの建物です。北山崎の四季の様子についてのビデオの上映や動物・植物に関する展示や化石の展示もあり、常駐するスタッフはどの方も北山崎のエキスパートです。

北山崎のクルーズや後述するサッパ船(漁師がアワビやウニ漁に使う船)による遊覧、ネイチャーガイドの手配も行っていますので、気軽にスタッフに声をかけてみてください。

バリアフリーで行ける第1展望台

北山崎の展望台は3つありますが、お年寄りや障がいをお持ちの方でも気軽に行けるのが第1展望台で、駐車場からの道はバリアフリーの設計になっています。

バスツアーの観光でもたいていは第1展望台で終わりのことが多いです。

ここでも迫力は十分ですが、もっと迫力のある景色をご覧になりたい方で、体力に自信のある方は第2展望台をおすすめします。ちなみにここから海岸に向かって左が第3展望台になっていて、第1、第2の各展望台とは違った視点から眺めることができます。

階段を進むと…迫力満点の第2展望台&波打ち際

波打ち際まで下りることができる

迫力満点の第2展望台は10分ほど階段を下りた岬の先端にあります。第1展望台から300段あまりですが、絶景を拝むことができます。

その先、波打ち際まで下りる階段は第1展望台から736段下にあり、心がくじけそうになりますがその先に待っているのは200m上を仰ぎ見る壮観な眺めと奇岩の数々です。

帰りがとてもきついですが、体力に自信のある方はぜひトライしてみてくださいね。

県天然記念物のシロバナシャクナゲ

北山崎に咲いているシロバナシャクナゲは岩手県の天然記念物に指定(1954年4月5日指定)されている高山植物で、本来は高山しか咲かない暑さが苦手な植物です。

梅雨時期には冷たい季節風「やませ」が吹き、夏でも涼しい北山崎は、本州では本来高地しか棲息しない高山植物が平地の海岸に咲き誇る極めて希少な場所なのです。

ほかにもニッコウキスゲ(ゼンテイカ)が咲きます。

ウミネコの餌付けもできる「北山崎断崖クルーズ」

北山崎を沖から眺める。

北山崎の展望台とは逆に海から陸を眺めてみたい方におすすめのクルーズ船がおすすめです。「北山崎断崖クルーズ観光船」は東日本大震災の影響を受けたものの、2014年に再開しました。

北山崎の南にある島越(しまのこし)港をスタートした遊覧船は北山崎を見ながら1周50分で巡ります。料金は2020年4月より大人1500円(小児半額、団体割引あり。冬季休航。)です。

ウミネコのエサも販売されていて、ウミネコたちにエサやり体験もできるのですよ。子どもたちもきっと喜ぶはずです。

サッパ船でより冒険的な体験を

出典: yankane/sutterstock

もっと冒険したい方向けのクルーズです。「サッパ船アドベンチャーズ」は漁師もアワビやウニ漁に使うサッパ船に乗って洞窟くぐりをしたり、ちょっと珍しい石を間近で見ることができます。

クルーズより小型な船なので、ドキドキ感が違いますよ。でも、熟練の漁師さんが操縦しているので安心です。料金は3500円(2人からの料金 1人の場合7000円 2020年1月現在)となっています。

乗船場所は机浜という北山崎と島越港の中間あたりなので場所の間違いに注意してくださいね。当日でも船が空いていれば乗れますが、なるべくなら前日17:00までの事前予約(公式HPよりメール可)をすることを推奨します。

◎お腹がすいたら名物の磯ラーメンはいかが

散策に疲れたら「松乃家食堂」や「北山崎レストハウス」といった場所で名物の磯ラーメンはいかがでしょうか。海藻たっぷりであっさりとした塩ラーメンが腹ペコのおなかを満たしてくれますよ。

このほかに「三陸ジオパーク」をイメージしたカレーもあります。また、田野畑産の牛乳を使った「コンブスプーン付きたのはた牛乳ソフト」はスプーンに昆布を使った変わり種のアイスになっていますよ。

いかがでしたでしょうか。北山崎は1年を通じて冷涼な気候ですが、そのおかげで貴重な植物が手軽に見られます。また、島越港や机浜からは北山崎の断崖絶壁をめぐるクルージングも楽しむことができます。皆さんもぜひ1度訪れてみてはいかがでしょうか。

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