年中お遍路さんで賑わう第一番札所「霊山寺」の観光ガイド

画像出典:Yama / PIXTA(ピクスタ)

年中お遍路さんで賑わう第一番札所「霊山寺」の観光ガイド

四国・徳島県には、空海ゆかりの地である四国八十八箇所霊場の礼所がいくつかあります。その1つが、霊山寺(りょうぜんじ・鳴門市)です。地元では「一番さん」の名で馴染まれていますが、どのような魅力を持つお寺なのかご存じですか?歴史ある寺には、たくさんの見どころが詰まっています。そこで今回は、徳島観光や礼所巡りを考えている方に耳よりな霊山寺の見どころをご紹介しましょう。

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年中お遍路さんで賑わう第一番札所「霊山寺」の観光ガイド

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霊山寺の歴史

霊山寺は鳴門市にある寺院で、第一番礼所にあたります。また、徳島にある数多くの名所を選抜した「とくしま88景」にも選ばれ、人気のある観光地です。まずは、そんな霊山寺の魅力を知ってもらうために、歴史からご紹介します。

■開創と寺院名の由来

霊山寺は奈良時代に、第45代天皇にあたる聖武天皇の命を受けて、名僧・行基菩薩が開きました。そして、弘仁6年に空海(弘法大師)が人々の煩悩をはらい、心身を救済する霊場を開くためにこの地で修行します。

また、空海は密教の普及のために僧侶へ仏法を説いていました。その時、空海を僧侶たちが囲む姿が、まるでインドの霊鷲山で釈迦(しゃか)が説法するシーンのようだったと言います。そこから、インドの霊山を日本へ移動させる意味で「竺和山霊山寺」の名が与えられました。

■霊場開創

空海は、念持仏に釈迦如来を納めて霊場の開創を祈願したそうです。本尊前に納めたという理由から、人々が後から礼所と定めたと言います。番号の割り当ては様々な説がありますが、番号が記載された既存の書物の中では真念が出版した「四国遍路道指南」が最古とされ、江戸時代にはすでに第一番礼所だったと推測されています。

霊山寺の見どころ

霊山寺の多宝塔と春の桜

出典: Reggaeman / PIXTA(ピクスタ)

■多宝塔

霊山寺は天正10年に大名・長宗我部元親(ちょうそかべもとちか)に攻められ全焼します。再興後の明治24年にも出火によりほぼ全焼の状態となりますが、本堂と多宝塔だけは無事でした。そこから600年の歴史を重ね、現在も五智如来像を奉る塔としてそびえ立っています。

■縁結び観音

仁王門のすぐ側にある縁結び観音は、名前の通り縁結びのご利益が得られると人気です。恋愛だけではなく、仕事や健康、幸福など色々な縁を結んでくれます。水でお清めし、お賽銭を入れて熱心に祈願すると良い果報を得られると信じられているので、ぜひ試してみてください。

お遍路の恰好をしたマネキンを探してみよう

霊山寺にはお遍路さんマネキンがいる

出典: Reggaeman / PIXTA(ピクスタ)

神秘を感じられる霊山寺ですが、実は珍妙な寺院としても話題です。実は、境内のいたる場所にお遍路の恰好をしたマネキンが置かれています。マネキンたちはフル装備で、杖を2本装備していたり、不思議なポーズをとっていたりと、思わずつっこみたくなるようなユニークな光景を目撃できるでしょう。

この他にも、霊山寺ではパンダの像や奇妙な石像が飾られているので、色々探してみてください。

お遍路に必要なアイテムが何でもそろう

徳島県霊山寺のすげ笠

出典: よっちゃん必撮仕事人 / PIXTA(ピクスタ)

お遍路を体験するなら、マネキンのようにお遍路に必要なアイテムを揃えてみましょう。霊山寺の門前にある「門前一番街」では、必須アイテムを購入可能です。購入できるアイテムは次のようなものがあります。

・管笠・帽子
・白衣
・手甲
・納札入れ
・前掛け
・金剛杖
・脚半
・袈裟止め
・輪袈裟
・持鈴
・念珠
・山谷袋
・ズボン
・巡拝セット
・納経帳・経本
・御影帳
・納経軸

このように、お遍路に必要なアイテムを全て揃えられます。動きやすさなど機能性も抜群なので、本格的かつ快適な巡礼を体験できるでしょう。通販も行っているので、事前に購入して足を運ぶのもおすすめです。

名物「あわくった」を召し上がれ

門前一番街ではお遍路アイテム以外にも、お土産品や名物も販売しています。せっかくなら、「あわくった」を食べてみてください。

あわくったとは、コシヒカリが原料のお餅と栗を組み合わせたお菓子です。お菓子の名前は「阿波」と「栗」を掛け合わせたもの。注文すると焼きあげてくれるので、栗の香りが広がる出来立てのあわくったを食べられます。

門前一番街では、よもぎ入りのあわくったもあるので、ぜひ食べ比べてみましょう。2日以内は日持ちするので、持ち帰りも可能です。

霊山寺のアクセス

■徒歩でアクセス

JR高徳線「板東」駅から徒歩10分

■車でアクセス

高松自動車道「板野」ICから県道12号経由で約5分

■バスでアクセスする場合

鳴門駅前…徳島バス 鳴門大麻線に乗車し、霊山寺前まで約28分
板野駅南…徳島バス 鳴門大麻線に乗車し、霊山寺前まで約8分
鳴門西(高速バス停留所)…下車後、徒歩約20分

寺院の近くに無料駐車場があり、普通車なら100台まで置けます。ただし、繁忙期など混雑が見込まれる場合は、徒歩か交通機関からのアクセスがおすすめです。

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