入口→くぐり栂(つが)→林泉橋→千年杉→双子杉→くぐり杉→清涼橋→出口
屋久島中心部の自然休養林であるヤクスギランドは、屋久杉や苔生す深い森など、屋久島らしさを手軽に体感できる森林渓谷です。
サンダルで苔むす森を存分に楽しめる1周30分の手軽なコースから、約210分の本格山道コースまで、所要時間・体力・装備に合わせた5種類のコースから自由に選んで回れます。
切り株再生など、現在進行形で生きている森を観察できますよ。
そんなヤクスギランドの概要やコース別の所要時間・見どころ、交通アクセスを簡単にご紹介。もっと詳しい情報ページへのリンクもご用意していますので参考にしてください。
目次
ヤクスギランド(屋久島)🌲苔むす森と屋久杉を手軽に楽しめる森林渓谷
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テーマパークじゃなかった!ヤクスギランドは立派な”苔生す森”
「ヤクスギランド」と聞くと、テーマパークのようなイメージを思い浮かべる方も多いでしょう。しかし、ヤクスギランドは屋久島で最も広大な敷地を誇る森林地帯。林野庁に指定されている国の自然休養林の1つで、森林生態系保護地域の保全利用区になっています。
ヤクスギランドがあるのは鹿児島県屋久島の東部、安房(あんぼう)港から車で40分ほど上った山間部。安房川の支流である荒川上流付近、標高1000~1300mの深い森の中です。
スタジオジブリ映画『もののけ姫』のイメージにもなったヤクスギランドは、白谷雲水峡と肩を並べる屋久杉の森!巨木の屋久杉や苔むす森を、30分や50分コースなど好きなルートで周回して森林浴できるオススメの観光スポットです。
美しい苔樹齢千年以上を誇る屋久杉はもちろん、藩政時代に伐採された屋久杉の切り株、切り株更新と屋久杉の自然再生、土埋木(どまいぼく)など歴史を感じられるものも多く見られ、説明文を読みながら屋久島や屋久杉について理解を深められるでしょう。
「土埋木」って?屋久杉を使った工芸品の秘密。
少し脇道にそれますが、屋久島での観光土産品売り場では、屋久杉を使ったさまざまな工芸品を目にする機会があります。屋久杉の伐採はもう禁止されているのに、これらは本当に屋久杉で作られているの?と疑問に思った方もいらっしゃるでしょう。
江戸時代には、屋根材に利用するため多くの屋久杉が伐採され、加工しにくかった幹や根株は森の中にそのまま放置されました。
にわかには信じがたいのですが、それらの放置された木は、200年以上経った現在ても朽ちることなく、残材として利用することができるんです。
ではなぜ屋久杉はそんなにも腐りにくいのでしょう?その理由は、樹脂が多いという屋久杉の特性と、多雨で湿度が高い屋久島の環境によるといわれています。
こうして朽ちることなく森に保存された屋久杉の残材は「土埋木(どまいぼく)」と呼ばれ、限りある資材として工芸品や土産品などに加工利用されています。
ヤクスギランドを満喫!散策2コース+登山3コース
ヤクスギランドには、お散歩気分で歩けるコースから本格登山コースまで5種類の散策コースで楽しめます。
30分コースと50分コースは遊歩道が整備されているので、軽装でOK!最短の30分コースは、手軽でありながら屋久島らしい苔生す森を十分に体感できて、老若男女どなたにもオススメ。50分コースなら、樹齢約1800年の仏陀杉を観察できるなど、より堪能できますよ。
では、遊歩道を歩ける30分コースと50分コース、そして本格的な登山道の80分、150分、210分コースについてご案内していきましょう。
①【ふれあいの径コース】所要時間目安:30分
【ふれあいの径コース】は、〔地図④→⑤〕で復路に向かう約30分で散策できるコース。遊歩道はウッドデッキや石張りで歩きやすく整備されているので、スニーカーなど歩きやすい靴でボードウォークを楽しめます。
コース距離1km弱という短い遊歩道を歩くだけ、と軽視する方もいるようですが、ヤクスギランドの30分コースはきっと、想像をはるかに超える満足感を得られるでしょう♪時間のない方、体力に自信がない人や小さな子ども連れの方には特にオススメです。
②【いにしえの森コース】所要時間目安:50分
〔入口→くぐり栂→林泉橋→千年杉〕→荒川橋→仏陀杉→〔双子杉→くぐり杉→清涼橋→出口〕
※〔 〕内は、30分コースと重複
約50分で回れる【いにしえの森コース】は、30分コースの〔地図④〕から、さらに奥の荒川橋、仏陀杉〔地図⑩〕まで周遊。仏陀杉歩道の散策を楽しんで、〔地図⑤〕双子杉から出口へのルートに合流します。
このコースも、30分コース同様に軽装で歩ける遊歩道。特別な装備の必要なく、屋久杉の苔むす森を楽しめますよ♪
③【つつじ河原コース】所要時間目安:80分
〔入口→くぐり栂→林泉橋→千年杉→荒川橋〕→苔の橋→つつじ河原→沢津橋→〔仏陀杉→双子杉→くぐり杉→清涼橋→出口〕
※〔 〕内は、50分コースと重複
80分【つつじ河原コース】からは登山道になるので、しっかりと準備をした方のみ進んでくださいね。軽装の方は、50分コースまでのルートで戻りましょう。
荒川橋〔地図⑦〕を渡った階段を上り、
80分コース〔地図⑪〕方面の指示に沿って進みます。
苔の橋を渡り、つつじ河原【地図⑫】へ。涼しげな水辺でリラックスできますよ。
沢津橋を渡り、仏陀杉【地図⑩】経由、出口方面へ進みます。
④【やくすぎの森コース】所要時間目安:150分
〔入口→くぐり栂→林泉橋→千年杉→荒川橋〕→ひげ長老→蛇紋杉→天柱杉→母子杉→三根杉→〔沢津橋→仏陀杉→双子杉→くぐり杉→清涼橋→出口〕
※〔 〕内は、80分コースと重複
150分【やくすぎの森コース】は、本格的な登山道を150分(2時間半)ほどで堪能できるコース。4つのコースの中では一番天然の森を体験できるルート設定がされており、急傾斜のけもの道も多くあります。
ひげ長老、天柱杉、母子杉、三根杉などいろんな屋久杉の銘木を観賞できることから、登山道とはいえ人気のコース!1997年の台風19号で倒れた蛇紋杉は、倒木になったからこその存在感を放っています。
⑤【天文の森コース】所要時間目安:210分
〔入口→くぐり栂→林泉橋→千年杉→荒川橋→ひげ長老→蛇紋杉〕→天文の森→〔蛇紋杉→天柱杉→母子杉→三根杉→沢津橋→仏陀杉→双子杉→くぐり杉→清涼橋→出口〕
※〔 〕内は、150分コースと重複
210分の【天文の森コース】は、2018年4月に開設された新コース。150分コースの蛇紋杉〔地図⑮〕から天文の森〔地図⑱〕まで約700mを往復します。
このコースは、苔生す森を堪能したい方に好評!深い苔に覆われた森と、固定試験林にも指定された屋久杉天然林が見ごとです。
〔地図⑱〕からさらに先へ進む登山道は、天柱石が印象的な太忠岳の登頂を目指するルートになっています。
入場料金:森林環境整備推進協力金
ヤクスギランドは入口の管理棟で森林環境整備推進協力金を支払い、リーフレットをもらって入場します。わからないことがあれば、気軽に受付のスタッフに尋ねてみましょう。丁寧に教えてくれますよ♪
森林環境整備推進協力金は、観察道や施設の補修、森林内の清掃、案内板の作製や修繕、リーフレットの作製などに使用されているのでご協力お願いします。
大人(高校生以上):500円
子ども(中学生以下):無料
ヤクスギランドと白谷雲水峡の両方に行く場合は、割引券が利用できます。先に入場した施設で支払う際に受け取る領収書に、もう1方の200円割引券が付いています。
営業時間
管理棟にスタッフがいるのは8:30〜16:30ですが、ヤクスギランドは太忠岳への登山口にもなっているので、24時間出入り可能。
ただし、散策路が整備されているとはいえ、暗くなると危険です。ヤクスギランド内を観光するときは、遅くとも夕暮れまでに戻れるよう早めの行動を心掛けてください。
登山届
ヤクスギランド内の5コースを回るだけなら登山届は不要ですが、太忠岳へ行く場合は登山届を提出しましょう。
トイレ
基本的にヤクスギランド内にトイレは無いので、入場する前に済ませておきましょう。トイレの場所は、記事の最後に紹介する売店・休憩施設「森泉」にあります。
中には1か所、150分【やくすぎの森コース】の蛇紋杉近くに、携帯トイレブースがあります。
アクセス・駐車場
ヤクスギランドは、路線バスやレンタカーでアクセスできます。路線バスは本数が少ないので、運行時刻に合わせてアクセスしてください。
レンタカーなら、安房港からヤクスギランドまで車で約40分。無料駐車場が利用できます。
屋久島で格安レンタカーを探す
売店・休憩施設「森泉」
ヤクスギランド入口の管理棟と道路を挟んだ向かい側に、売店と休憩所を兼ねた施設「森泉」があります。1階は売店、2階が休憩所となっており、売店では屋久島の工芸品などお土産を買うことができます。2階のバルコニーから一望する森林にも癒されるでしょう。
名称:ヤクスギランド
住所:鹿児島県熊毛郡屋久島町安房0
公式・関連URL:http://y-rekumori.com/yakusugi_text/
※掲載情報は2020年3月のものです。ご旅行の際は公式ページで最新の情報もご確認ください。
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