【栃木県佐野市】日本有数の厄除け大師・惣宗寺の見どころを紹介

画像出典:CAN CAN / PIXTA(ピクスタ)

【栃木県佐野市】日本有数の厄除け大師・惣宗寺の見どころを紹介

関東の三大師の1つとされ、「佐野厄除け大師」「春日岡」とも呼ばれている天台宗の寺院、「惣宗寺(佐野市)」。栃木県佐野市の中心地に位置し、正月の大祭には100万人が訪れるなど、県内の初詣スポットとして大変な人気を誇ります。「佐野厄除け大師」と呼ばれているのは、元三慈恵大師と呼ばれる平安時代の僧・良源をご本尊に据え、厄除け、方位除けの祈願を続けているから。厄払いなどのために、参拝者が県外からも多く訪れています。今回は、そんな惣宗寺で見逃せないポイントをお伝えします。

目次

【栃木県佐野市】日本有数の厄除け大師・惣宗寺の見どころを紹介

目次を閉じる

惣宗寺とは?

惣宗寺の歴史は944年にまでさかのぼります。平安時代の貴族・藤原秀郷公が佐野の春日岡 (現在の城山公園)にて、春日明神の社殿とともに新たな寺院を建立しました。これが惣宗寺の始まりで、最初の住職は六宗の法相宗の僧・宥尊上人でした。

その後一旦荒廃してしまうものの、鎌倉時代に秀郷公の子孫が立て直し、以降「法華経」を経典として天台宗に。1602年には、さらにその子孫の佐野信吉公が佐野城を築くため、幕府の命令で寺院を現在の地に移転させました。この時、ご本尊として天台宗の有名な僧だった元三慈恵大師が安置されています。

現在では、秀郷公が建てた春日明神の社殿は、鬼門除けの大明神である「春日稲荷大明神」として祀られ、家内安全、方位除災、商売繁盛にご利益があるとされる 「稲荷信仰」が受け継がれてきました。今も惣宗寺境内に社殿があり、もう一つの参拝スポットになっています。また元三慈恵大師はのちの時代に「厄除け大師」として信仰を集めるようになり、今に至っています。こうした歴史から、惣宗寺は厄除けや方位除けとして信仰を集める寺院となりました。

せっかく行くなら厄除けを!

出典: CAN CAN / PIXTA(ピクスタ)

厄除けというと、厄年(数え年で男性が25歳、42歳、61歳、女性が19歳、33歳、37歳)に災難を防ぐために受けるという方も多いのではないでしょうか。とはいえ厄は日々少しずつたまっていくものとされているので、惣宗寺訪れたら少しでも厄を落としておきたいものですね。

本格的に厄除けを祈願する場合は、まずは本堂に向かいましょう。本堂は山門をくぐってずっと歩いた先にある、主棟や軒先が金色に塗られた黒い瓦屋根が特徴の建物。本堂受付に来たら、祈願料を納めればOKです。方位除けや水子供養の祈願も同じところで受け付けています。基本的には毎日受付していますが、時期によって受付時間が異なるのでご注意ください。境内ではお守りも販売しているので、厄除けにご利益のあるものを探してみてくださいね。

「厄年っていつだっけ?」「今年は方位除けの年だっけ?」となってもご安心を。境内には厄年や方位除けの年が一目でわかる看板が設置されています。また公式HPには早見表が掲載されているので、スマートフォンでチェックすることもできますよ。

日本最大級の梵鐘がある「金銅大梵鐘」

出典: たかし / PIXTA(ピクスタ)

惣宗寺の敷地に入ると、赤く塗られた柱と大きな金色の鐘が目を引く「金銅(きんづくり)大梵鐘」が真っ先に目に入ります。元三慈恵大師の1000年御遠忌を記念して作られたこちらの鐘は、なんと全長1.15m、重量約2t。日本一大きな金の梵鐘とされ、人間国宝である香取正彦氏によって作られました。切妻造りの鐘楼に収められているので、雨の日でもじっくり眺めることができます。ぜひ近づいて鐘の細かなディティールも見てみてくださいね。

佐野ゆかりの偉人「田中正造の墓所」

明治時代、日本で初めての公害事件である足尾銅山事件を解決しようと奔走した政治家として知られる、田中正造。佐野市は田中正造が病に倒れた場所であり、惣宗寺ではその本葬が行われました。こうした縁から、惣宗寺には田中正造の墓として愛されている分骨地があり、毎年9月4日には法要を営んでいます。公害をなくすために生涯をとした先人を想いながら、お参りしてみてはいかがでしょうか。

重要文化財「東照宮社殿」も見逃せない

出典: たかし / PIXTA(ピクスタ)

「東照宮」というと栃木県日光市のものが有名ですが、徳川家康が東照大権現としてまつられている場所は全国各地にあります。 なかでも惣宗寺は、徳川家康の霊柩が日光へ移される途中ここに一泊とどまったことがあった縁から、その中の一か所となりました。建築物としての評価が非常に高く、江戸中期を代表するものとして県指定重要文化財にも指定されています。華麗で精緻な装飾が見られるので、できるだけ近くへ寄って観察してみましょう。

思わず触れたくなる「子育地蔵尊」

親子連れで惣宗寺を訪れるなら見逃せないのが、「子育地蔵尊」です。1978年、水子地蔵尊の建立をお祝いするため建てられました。「お掃除小僧さん」とも呼ばれているように、竹ぼうきを持ってせっせと働く姿が特徴的。思わず触れたくなるほどふっくらした頬や丸い坊主頭が可愛らしいお地蔵様です。タワシ1つにつき300円の奉納を奉納し、お地蔵様の体を洗うことで、子供がよく働き、勤勉になり、体も丈夫に育つと言われています。お子さまの成長を祈願するためにも、挑戦したいものですね。

◎アクセス

惣宗寺へは、電車を使う場合東武佐野線「佐野市駅」より徒歩約10分、JR両毛線・東武佐野線佐野駅より徒歩約15分。車を使う場合、東北道「佐野藤岡IC」より約15分、北関東道「佐野田沼IC」より約15分で到着です。1000台駐車できる駐車場が利用できます。今回ご紹介した以外にも、惣宗寺には鐘楼堂、水子地蔵尊、縁結び道祖神、パゴダ供養搭、石川啄木歌碑など見どころが盛りだくさんなので、ぜひ一度は訪れてみてくださいね。

国内のエリア一覧

海外のエリア一覧

カテゴリー一覧

佐野市でおすすめの記事

佐野市のアクセスランキング