知る人ぞ知る宮城の酒蔵スポット!中新田の酒蔵めぐりで日本酒を満喫!

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知る人ぞ知る宮城の酒蔵スポット!中新田の酒蔵めぐりで日本酒を満喫!

中新田(なかにいだ)の酒蔵めぐりと言っても中新田ってどこだろうと思う方もいらっしゃるかもしれません。中新田は知る人ぞ知る宮城の酒蔵スポットですが、2003年に合併し加美町の一部となっています。加美町になっても有名な日本酒を作っている三軒の酒蔵は健在です。日本酒が好きな方、お土産に日本酒を探している方は宮城県に行ったらぜひ中新田の酒蔵めぐりで日本酒を満喫してください。

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知る人ぞ知る宮城の酒蔵スポット!中新田の酒蔵めぐりで日本酒を満喫!

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中新田と酒造り

たわわに実る稲穂

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現在は加美町の一部となっているかつて中新田町だった地域には、数百メートルの間に「真鶴」の田中酒造、「わしが國」の山和酒造、「夢幻」の中勇酒造と、それぞれ有名な日本酒を製造している歴史の古い3軒の酒蔵があります。

もともと宮城県は全国新酒鑑評会で金賞を受賞する酒蔵も多い地域です。中でも中新田は奥羽山脈の清らかな雪解け水と成瀬川に恵まていて、ササニシキ発祥の大崎平野があります。米作り、酒造りが盛んで金賞受賞酒を出している知る人ぞ知る酒どころです。

「真鶴」の田中酒造

「真鶴」で有名な田中酒造は1987年(寛政元年)に伊達藩の呉服商だった田中林兵衛氏が創業しました。田中酒造の大吟醸「金紋真鶴」は、全国新酒鑑評会で3回金賞を受賞しています。

田中酒造は江戸時代の文献をもとに試行錯誤しながら2009年に67年ぶりに現在残っている酒造りの方法でもっとも伝統的で手間のかかる「生酛(きもと)造り」の純米酒を復活させました。旅館とコラボした日本酒を造ったり、オリジナルの子守唄を聞かせて「音楽酒」を熟成させたり、米と酵母からワインのようなお酒を造り海外に輸出したりと新たな取り組みをしています。

看板商品である「真鶴」だけでも豊かな薫りの最高峰、辛口の大吟醸、12年間熟成、辛口の大吟醸大古酒、地元契約栽培米トヨニシキを100%使用した辛口の本醸造、冷、燗で楽しめる辛口の山廃仕込純米酒など8種があります。

「わしが國」の山和酒造

谷風は横綱だった

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「わしが國」で有名な山和酒造は1896年(明治29年)に伊藤和兵衛氏が薬屋をやめて創業し、「水の如くに喉を越す」を理想として掲げています。若い蔵人が多いのですが伝統的な酒造りにこだわっています。

「わしが國」の名前の由来は江戸時代、仙台藩出身の横綱だった谷風を讃えた民謡の「わしが國さで見せたいものは、むかしゃ谷風、いま伊達模様」の冒頭部分です。伝統的な手法で造られ、昔から地元の人に親しまれてきました。山和酒造では限定流通ですが「山和」という銘柄も造られ、全国新酒鑑評会での受賞だけでなく、日本酒好きの方や歴史ある他県の蔵元からも高く評価されています。

「夢幻」の中勇酒造

お酒(イメージ)

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「夢幻」で有名な中勇酒造は、室町~戦国時代に中新田一帯を治めていた大崎氏の家臣の家系の中島家が明治39年に創業し一時期廃業していたこともありましたが、歴史ある酒蔵です。看板商品として人気のある「天上夢幻 吟醸原酒 超辛口」も商品化した当初には苦労もあり、ロックで飲める日本酒として当時はまだ珍しい吟醸原酒を開発したものの、淡麗辛口と吟醸香の融合した酒質が受け入れられない数年を経て仙台の三越に置かれたのをきっかけに人気が出ました。

中勇酒造の社長は正しい文化の発信がメーカーの義務としています。地元の米を手間をかけて手作りで仕込むことにこだわった酒造りに信念を持ちながら世界へも目を向けています。モットーは「地元に愛され、誇れる地酒」ということで生産量のうち約90%が県内消費なので他県ではなかなか手に入りにくい貴重な酒でお土産にも最適です。2019年には、世界一美味しい市販日本酒を決める出品酒数が世界最多の品評会「SAKE COMPETITION 2019」にて中勇酒造の「天上夢幻 大吟醸 山田錦」が「吟醸部門」で1位に輝きました。

中新田への行き方

東北新幹線

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中新田(加美町)への行き方を解説します。

自動車で仙台から加美町役場に向かう場合、東北自動車道を使うルートでは仙台駅から国道48号を通り仙台宮城I.Cから東北自動車道に入り三本木PAから国道4号線、県道157号線から加美町役場まで約1時間です。一般道を使う場合は仙台駅から県道22号線を経て国道4号線に入り国道457号線から加美町役場まで約1時間20分です。東京・仙台方面からは東北自動車道の大和I.Cより約30分、または大衡I.Cより約25分、青森・盛岡方面からは東北自動車道の古川I.Cより約25分、または三本木スマートI.Cより約25分です。

電車の場合は東京からはやぶさで仙台まで最速で約90分、仙台からやまびこに乗り換え古川まで最速で115分、駅からタクシーでは仙台駅から約60分、古川駅からは約30分です。タクシーは

中新田タクシー(0229-63-2120)
加美交通(0229-63-2333)
小野田観光タクシー(0229-67-2841)
小野田タクシー(0229-67-2075)
陶芸の里タクシー(0229-69-5010)

が利用できます。

◎まとめ

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中新田の酒蔵めぐりをテーマにご案内しました。時代による合併のため中新田は加美町となりましたが歴史ある3軒の酒蔵、「田中酒造」、「山和酒造」、「中勇酒造」では地元の米や恵まれた水の良さを生かした丁寧な伝統の酒造りを大切にしながら新たなチャレンジや世界にも目を向けています。突然の訪問では見学できないこともありますのでお問い合わせが必要です。また、酒蔵は外観も趣深いので散策しながら建物を楽しむのも良いでしょう。

※当記事に記載の情報は2019年12月13日現在のものです。

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