妻籠宿は木曽路の山の中の宿場町!観光のおすすめポイントを徹底解説!

妻籠宿は木曽路の山の中の宿場町!観光のおすすめポイントを徹底解説!

長野県は四季折々の顔を見せる多くの観光地で軽井沢や松本が注目されていますが、木曽郡南木曽町にある妻籠宿(つまごじゅく)も人気。春夏秋冬で様々な景色を楽しめ、さらには江戸風情を感じられる絶好の景観を誇り、観光には最適な場所です。

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妻籠宿は木曽路の山の中の宿場町!観光のおすすめポイントを徹底解説!

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妻籠宿とは

妻籠宿とは中山道42番目の宿場であり、1800年代には中山道と飯田街道の追分に位置する交通の要衝として機能していました。1843年の書物「中山道宿村大概帳」によると、妻籠宿の宿内家数は31件で、人口は418人ほどでした。

日本全体の経済成長に伴い、各地の歴史的建造物が消えていく中、妻籠宿は積極的に景観保全活動を行いました。この取り組みが評価され、1976年には重要伝統的建造物群保存地区の最初の選定地に選ばれたのです。現在でも、長野県の重要な観光地として有名で、中には、「熊谷家住宅」や「高札場」、「妻籠宿本陣」、「脇本陣奥谷」、「歴史資料館」などの建物が現存。

JR中央線「南木曽駅」より数種類のバスが運行しています。

まずは「寺下の町並み」を散策

景観保全活動に、はじめに取り掛かった場所が寺下地区。その中にある街並みが「寺下の町並み」です。

街並みは日本古来の伝統的で個性的な造りで、江戸時代にタイムスリップしたような情緒を感じさせます。素朴で繊細、それでいてスパイスの効いた家並みは、昔の旅籠そのままの出梁造りや竪繁格子を誇ります。妻籠宿の原点ともいえる場所でしょう。

街並みをマクロな視点で見るのも情景を感じる意味で楽しいですが、家の細部をミクロの視点で見ても、当時の時代背景にあった特徴や工夫が感じられ、様々な想像を掻き立てられますね。

寺谷の町並みは妻籠宿のちょうど中央くらいの場所にあり、一部内覧が可能な場所もあります。

重要文化財の建物が残る「脇本陣奥谷」

出典: ライダー写真家はじめ / PIXTA(ピクスタ)

平成13年6月に、国の重要文化財にも指定されている「脇本陣奥谷(わきほんじんおくや)」。ここは代々脇本陣・問屋を勤めた家であり、現存する建物は明示10年に禁制であった桧をふんだんに使い建てたものです。また、明治から昭和にかけて活躍した文豪、島崎藤村の初恋相手「ゆふ」さんの嫁ぎ先でもあります。

現在では当時の生活様式にて使われた道具や皇女和宮よりの拝領品など歴史を感じる品々がならぶ、博物館としての役割を果たしています。建物内部のつくりが特徴的で、側面の網から放たれる太陽の日差しが、たたみに綺麗に映り、煌びやかな顔を見せます。

島崎藤村の母の生家でもある「妻籠宿本陣」

宿駅という制度が制定されると、「妻籠宿本陣」には島崎氏が任命。その期間は明治まで続き、本陣・床屋を兼ねて勤めました。文豪、島崎藤村の実母の生家で最終的な当主は藤村の実兄であり、馬籠から叔父のもとに養子に来た広助でした。

残念ながら本陣は明治に入り取り壊しが行われました。しかし明治32年になると、御料局妻籠出張所が建設されました。妻籠宿の保存が始まった当初から念願だった本陣の再建は、島村家の個人の絵図をもとに行われ、平成7年に再建されました。

こちら一体にある博物館はこの本陣の他に、前述の脇本陣奥谷、歴史資料館との3つの構成。共通券を購入するとすべての施設に入れます。

江戸時代には木賃宿だった「上嵯峨屋」

「上嵯峨屋(かみさがや)」は、1700年代中盤の建物とされており、妻籠宿の中でも最古の建物の1つ。当建物が使用されていた当時の木賃宿(きちんやど)の形状をうまくとどめており、昭和44年の解体復原では木材をなるべく多く残すように努め、当時の状態をなるべく再現しました。南木曽町指定の有形文化財として登録されています。

当建物が使用されていた当時、旅籠建築に比べると小さめの造りでかつ質素であり、布団なども無く大部屋に大勢が雑魚寝して一夜を明かすような宿でした。そのため、低所得者が多く利用していたとされています。ただ、当時の庶民的な旅のスタイルを確立したことも事実で、時代の情景をよりリアルに感じられるでしょう。

営業時間は朝9時から夕方16時45分までです。

宿場町の全景が見られる「妻籠城跡」

「妻籠城跡」は長野県木曽郡南木曽町に存在していた「妻籠城」の跡です。築城されたのは、室町時代といわれており、標高500m以上の場所にあります。戦国時代においては、木曾義昌が城主でした。1584年の豊臣秀吉と徳川家康による「小牧・長久手の戦い」の1つとして行われた「妻籠城の戦い」の主戦場として有名です。

現在では、城はありませんが、土塁や堀切、帯曲輪などの遺構はそのままで、当時の歴史的背景は十分に残されております。それらを見学できるようにハイキングコースとして整備されているため、見やすい環境が整っているといえるでしょう。

妻籠宿からは多少距離が離れているため、車での移動が便利でしょう。

隣の馬籠宿まで歩いてみよう!

妻籠宿へ行ったら、隣の馬籠宿へ歩いてみるのもあすすめです。馬籠宿は中山道43番目の宿場で妻籠宿から約9キロ、歩いて2時間半から3時間ほどの距離にあります。

妻籠宿と同様、江戸時代の風情ある街並みが残り、タイムスリップしたような気分を味わえるでしょう。さらに、馬籠宿には歴史的な階段や水車、グルメなども豊富で、食べ歩き感覚で楽しめる現代的なスポットも共存しています。特にみたらし団子や栗こわ飯、そばなどは人気があり、多くの観光客が訪れます。

馬籠宿のちょうど真ん中くらいの場所には観光案内所もあるため、お好きなスポットを探してから行ってもよいでしょう。

◎まとめ

上記で解説したそれぞれのスポットももちろん魅力的ですが、妻籠宿全体でみても大変魅力的です。長野という自然豊かな場所にあるため、春は桜を見ながら散策し、夏は新緑を見ながら涼む。秋になればたくさんの紅葉の前でお茶を飲み、冬になれば屋根に積もる雪を見ながら床に入る。さらに夜は街並みがライトアップされ、ロマンチックな雰囲気を醸し出す。日本の四季を存分に感じ、非日常を楽しむ旅には最高の環境でしょう。

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