江戸時代にタイムスリップ!奈良井宿でおすすめの観光スポットをご紹介

江戸時代にタイムスリップ!奈良井宿でおすすめの観光スポットをご紹介

奈良井宿(ならいじゅく)は、長野県塩尻市に位置する集落。まるで江戸時代にタイムスリップしたかのような、情緒あふれる街並みが話題の街です。そんな奈良井宿には、知っておくと楽しい見どころが満載。本記事では、そんな奈良井宿の見どころやおすすめの観光スポットについてご紹介します。長野県や奈良井宿への観光を考えている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

目次

江戸時代にタイムスリップ!奈良井宿でおすすめの観光スポットをご紹介

目次を閉じる

奈良井宿とは

奈良井宿は日本最長の宿場として知られています。その長さは約1km。中山道六十九次のうち34番目、中山道木曽路十一宿のうち江戸側より2番目の宿場として、江戸時代より人気の高い宿場です。かつてはここで、参勤交代を行う大名たちがも列を連ねたことも。

現在では美味しいお食事処や伝統工芸品の店など、老若男女問わず楽しめる観光スポットとして栄えています。標高は約900mと高い位置にあるため年間を通して涼しく、季節ごとに移りゆく美しい自然の様子も見ることができるでしょう。近年では、NHK連続テレビ小説「おひさま」のロケ地としても話題となりました。

古き良き建築物が多く立ち並んだ奈良井宿は現在、重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。歩いているだけで、江戸時代の面影を感じることができますよ。

奈良井宿ならではの「出梁造」に注目!

奈良井宿の建築物には、「出梁造(だしはりづくり)」と呼ばれる特徴を見ることができます。出梁造とは木造建築に見られる建築様式で、ニ階が一階より約45cm前面にせり出ている構造になります。出梁造は信州でよく見られる構造で、奈良井宿は出梁造の建築物が約1km続いている珍しいエリア。お店が入っている建物にも注目して見てみてくださいね。

他にも、屋内に格子を取り付けた「千本格子」や、一階とニ階のあいだに取り付けられた泥棒除けの小屋根に見られる「猿頭(さるがしら)と鎧庇(よろいびさし)」など独特な構造を見ることができます。

特に、「猿頭と鎧庇(よろいひさし)」は奈良井宿でしか見られない貴重なもの。小屋根をおさえる浅木を「猿頭」、鎧の肩の部分に形が似ているひさしを「鎧庇」と呼びます。この小屋根のポイントは、くぎが下から打ち付けてあるということ。もし小屋根の上に泥棒が乗ると、釘が抜けてひさしごと下に落ちるというユニークな仕組みになっているのです。

奈良井宿ならではの構造なので、じっくりと観察してみましょう。

建物は重要文化財!「上問屋資料館」

出典: aouei / PIXTA(ピクスタ)

上問屋資料館は、かつては幕末まで経営した「問屋(といや)」です。問屋とは、宿駅に配置する移動用の馬「伝馬」や、歩行役の「人足」を管理運用するお店。当時は1つの宿駅に25頭の伝馬と25人の人足を配置していました。奈良井宿の問屋として経営してきた上問屋は、1602年から約270年ものあいだ問屋を勤めていたといいます。

現在は、その長い歴史のなかで実際に使用していた道具や古い書物などを展示する資料館となっています。歴史的な展示物は約400点あり、建物自体は2007年に国指定重要文化財に指定されています。

奈良井宿の古民家を訪ねて「中村邸」

出典: naonao / PIXTA(ピクスタ)

中村邸は、櫛問屋として商いをしていた中村利兵衛の屋敷。漆の櫛を製造販売していた場所で、奈良井宿の建築物に見られる特徴を持つ典型的な古民家。1969年に中村邸を川崎民家園に移設するという話がありましたが、街並み保存の指向により奈良井宿に留まりました。現在では市指定有形文化財に登録されています。

現在でもそのままの姿で残っており、一般公開されているため屋敷内を見学できます。吹き抜けの空間や囲炉裏などは、どこかなつかしさがあり魅了されます。当時櫛づくりに使っていた道具や、日常生活の様子をうかがうこともできるので、本当に江戸時代にタイムスリップしたような気分になれますよ。古民家を見学できる施設はなかなかないので、ぜひ訪れてみてください。

「鍵の手」は宿場町の特徴

ほぼ直角に曲がった道のこと「鍵の手」といいます。奈良井宿のような長い宿場には、鍵の手が設置されていることが多いです。長い一本道は見通しがよいため、敵が一気に侵攻してきやすいというデメリットがありました。それを解消するのが鍵の手。あえて道の途中で曲がり角を整備することによって、敵が一気にやってくるのを防いだり、侵攻を遅らせるという効果があったのです。そんな江戸時代からの名残が、現在も奈良井宿に残されています。

約1kmの長さの奈良井宿にも、1か所鍵の手があります。鍵の手の周辺には道祖神や水飲み場があり、水場は昔の人々の喉を潤したり、消化用の水としても活用されていました。

冬もオススメ!「奈良井アイスキャンドルまつり」

アイスキャンドルまつりは、毎年2月3日の節分の日、夕方6時から開催されます。標高の高い奈良井宿は、冬場はとても冷え込むことが多く、気温は氷点下10度を下回ることも。この寒さを生かして街を盛り上げようと、地元有志によって行われたのがこの祭りの始まりです。

アイスキャンドルとは、氷や雪でできた器にキャンドルの火を灯したもの。毎年約2,000個のアイスキャンドルが手作りで作られ、奈良井宿の街並みを美しく照らしだします。まつりに訪れた観光客へは、地元の人々からホットワインや豚汁のサービスも。心温まるおもてなしに幻想的なアイスキャンドルの風景が、寒さを吹き飛ばしてしまいますよ。

木曽漆器の職人町「木曽平沢」

出典: alps / PIXTA(ピクスタ)

木曽平沢(きそひらさわ)は、奈良井宿の北に位置する山間にある集落です。高い標高だからこその寒冷な気候を生かし、江戸時代より木曽漆器の街として栄えました。また、宿場と宿場の間にある休憩所、「間の宿(あいのしゅく)」としての役割も果たしました。現在は日本でも有数の漆器生産地として、高い生産量を誇る人気の観光スポットです。

旧中山道沿いには、「漆器」と看板を掲げたお店がずらり。漆器を扱うお店はおよそ100軒にまでのぼります。奈良井宿同様、当時のおもかげを残す建築物が立ち並びますが、奈良井宿とはまた違った雰囲気を味うことができます。

◎まとめ

奈良井宿は重要伝統的建造物保存地区として、今でもその街並みが保存されています。特徴的な建築様式や統一感のある建物の色など、目を向けてみると街のこだわりをたくさん見つけることができますよ。

春には「奈良井宿場祭り」、夏には「鎮神社例大祭」、冬には「アイスキャンドルまつり」と季節ごとの大きなイベントも開催。また、地粉を使用した奈良井宿ならではの蕎麦屋も立ち並んでいるので、奈良井宿に来たら必ず味わってみたいところですね。

宿泊、買い物、散策、学習、すべてを体験できる奈良井宿へ訪れてみてはいかがでしょうか。

国内のエリア一覧

海外のエリア一覧

カテゴリー一覧

塩尻でおすすめの記事

塩尻のアクセスランキング