旭川の歴史を見守ってきた街のシンボル「旭橋」を徹底ガイド

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旭川の歴史を見守ってきた街のシンボル「旭橋」を徹底ガイド

旭橋は北海道旭川市にある橋のひとつで、市民たちに長年愛されているスポットです。旭川市は「川と橋の街」と呼ばれる程、市内に流れる川やそれに掛かる橋も多いのですが、旭橋はその中でも特に街のシンボルとして有名で、平成16年には「北海道遺産」にも認定されました。今回は、旭橋の歴史や建築技術、周辺スポットや交通アクセスなどの情報をご紹介していきます。旭川観光を計画されている方は参考にしてみてください。

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旭橋の誕生

初代の旭橋は1904年(明治37年)に北海道庁の技師である山岡三郎氏が手がけ、当時の町長が「旭橋」と名付けたことで有名です。しかし、初代の旭橋は木造だったため大正時代後期には老廃が目立ち、更に旭川の都市開発・拡大における交通量増加という事態に対応できなくなってしまいました。そこで、1932年(昭和7年)の11月に、旭川市の南北を結ぶ重要な交通路として現在の旭橋が完成しました。全長225.4m、橋幅18.3mの大きなアーチ橋で、かつては北海道三大名橋とも呼ばれ、旭川のシンボルとしての橋として親しまれています。

昭和初期の建築技術に注目

旭橋には、昭和初期当時の最新技術を用いて竣工されています。北海道大学工学部長の吉町太郎氏に設計指導を依頼し、橋梁形式に「ブレースト・リブ・バランスド・カンチレバー・タイドアーチ橋」を採用したことがアーチの美しさの秘密です。これはトラス状(細長い部材を両端で三角形につないだ状態)に補強されたブレースト・リブ・アーチ(二重のアーチ)によって中央径間を大きく取り、下向きの力でカンチレバー(片持ち梁)を支持する上向きの力に変換することでバランスを取る特別な構造です。

大規模かつ優美な形状を実現している旭橋。工事費は約104万円かけられたと言い、現存する堅牢な見た目は当時の施工技術の高さを物語っていることが分かるでしょう。

「北海道三大名橋」の一つとして

かつて「北海道三大名橋」と呼ばれていた札幌の「豊平橋」、釧路の「幣舞橋(ぬさまいばし)」、旭川の「旭橋」の中で、現在も当時の姿のまま残っているのは旭橋だけです。旭橋はそのアーチの美しさとともに、少しギャップを感じさせるようなとても堅牢で頑丈な見た目も大きな特徴の1つです。橋の色は時代と共に変わり、1932年(昭和7年)にはフェイサイド・グリーンだったものが1998年(平成10年)以降はオリーブ・グリーンになりました。

夕焼けに照らされた美しい姿も必見

旭橋は、とりわけ夕日に照らされた姿が優美であると話題になっています。夕日に照らされる時間帯には旭橋全体のシルエットが浮かび上がり、川面に反射する夕日と一緒に写真を撮るのが人気です。雄大な石狩川とそれにかかる歴史ある橋梁のコラボレーションは見る者の感動を湧き起こしてくれるでしょう。

写真愛好家の人が撮った「夕日に染まる旭橋」の写真は好評を博しています。旭橋を訪れた際はぜひ夕暮れ時に見られる美しい風景が見逃せません。夕方には散歩やランニングで旭橋を通り抜ける市民の姿もよく見られます。

あわせて訪れたい「北鎮記念館」

旭橋から程近くには、旭川の歴史を語る上では欠かせない存在である屯田兵や旧陸軍第七師団の資料が展示されている北鎮記念館があります。「北鎮(北の鎮め・護り)」の意志を継いできた陸上自衛隊第二師団の活動に対する理解を訪れた方に深めてもらうことも、この記念館の目的の1つとされています。旭川・旭橋を訪れた際には、ぜひ合わせて訪れて欲しい場所です。北鎮記念館に展示されている第七師団史は、平成18年に旭川の文化財にも指定されました。

北鎮記念館では、定期的にイベントも開催されています。北海道を舞台にした人気漫画でアニメ化もしている「ゴールデンカムイ」とのコラボスタンプラリーのチェックインスポットにもなっています。北鎮コスプレ記念写真コンテストなんて個性的なイベントも。(2019年10月現在の情報です)

北鎮記念館詳細情報

【開館時間】
・夏期(4~10月)…9:00~17:00
・冬期(11月~3月)…9:30~16:00

【休館日】毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日)
【閉館日】年末年始

【入館料】無料

【駐車場】普通自動車25台、大型バス3台、身障者用2台

【バリアフリー】トイレ、エレベーター、見学通路
(※貸し出し用車椅子が2台あります。)

【バスを利用する場合】JR旭川駅より旭川電気軌道バス・道北バスでバス停「護国神社」下車後、徒歩約5分。

【車を利用する場合】JR旭川駅より約12分。旭橋より約5分。無料駐車場あり。

旭橋へのアクセス

旭橋には車と徒歩の両方でアクセスでき、常磐公園が近くにある常盤通に向かって進むと辿りつきます。

【車・タクシーを利用する場合】JR旭川駅から約10分。旭川空港から約40分。

【徒歩の場合】JR旭川駅から約30分。ただ、徒歩は距離があるので、車でのアクセスが便利です。レンタカーなどでアクセスする場合は、最寄りのパーキングを利用しましょう。

いつまでも守り続けていきたい街のシンボル

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旭橋は昔から旭川の街を見守り続けてきた存在であり、市民からも長く敬愛されています。旭川や北海道外から来た観光客からも、歴史的な重みと風格を感じられる橋として話題になっています。大きい橋ですが、車で通り抜けるとあっという間です。旭橋を堪能したい方は、夕暮れ時に歩いて渡るとよりその魅力を感じられるでしょう。また、夏には橋のふもとで花火大会、お盆の時期には灯篭流しなどのイベントも開催されているので、より楽しみたい方は夏の訪問がおすすめです。

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