岩手山北麓・八幡平市街地の観光スポット10選。熔岩流を歩いてみよう!

岩手山北麓・八幡平市街地の観光スポット10選。熔岩流を歩いてみよう!

八幡平市南部には岩手県のシンボルである岩手山がそびえ、北麓には火山由来の場所、癒しの森や温泉など魅力的な観光スポットがあります。日本初の地熱発電所や松川温泉、玄武岩の岩肌と紅葉のコントラストが美しい松川渓谷、氷瀑。冷え固まった溶岩流の上を歩けるという珍しい場所もあるので、地球のエネルギーをぜひ体感してみましょう。さっそく、八幡平への起点でもある松川渓谷、八幡平市街地周辺の観光スポットへご案内します。

目次

岩手山北麓・八幡平市街地の観光スポット10選。熔岩流を歩いてみよう!

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1.岩手山

岩手山 岩手県立大の一本桜

盛岡市の北西約20kmに位置する岩手山は、岩手県のシンボル。標高2038mを誇る岩手県の最高峰で、盛岡市を訪れる人々が誰しも目を奪われる堂々とした山です。東北地方の大山脈である奥羽山脈から一歩東方に突き出したような位置にあるため、とりわけその大きさが実感できます。

出典: 663highland (CC BY 2.5)

岩手山は、北側が八幡平(はちまんたい)市、南東側は滝沢市、南西側は雫石町と、3つの市町にまたがっています。空撮で見ると、カルデラを有する活火山であることがよくわかりますね。

登頂するには4~5時間ほどかかりますが、山頂からの眺望は絶景の一言!はるか眼下には、盛岡市などを含む北上盆地を眺めることができるほか、北には八幡平や安比高原、東には北上山地の主峰・早池峰山(はやちねさん)など、地理の授業で聞いたことのある東北地方の有名な山々を見ることができます。

2.松川地熱発電所・松川地熱館

松川地熱発電所

松川温泉から歩いて10分かからない徒歩圏内に松川地熱発電所があるので行ってみましょう。地球に優しい「再生可能エネルギー」の象徴である地熱発電とは、地下の火山エネルギーにより生じる蒸気の力でタービンを回して電気をつくる発電方法。地熱発電は環境に影響を与えず、かつ持続的な発電が期待できるとして注目を浴びています。

岩手山と八幡平という火山の間に位置するこの場所は、地熱発電に絶好のロケーション。松川地熱発電所は1966年、日本初の地熱発電所として営業運転を開始しました。高さ約45mもある、お茶碗をひっくり返したような形状の建物は、発電を終えた蒸気を冷やすための冷却塔です。

冷却塔のそばにあるPR資料館「地熱館」では、松川地熱発電所の概要と仕組みなどについて学べます。入場無料なので、ぜひ見学してくださいね。

3.松川温泉

岩手山北東麓の山あいに、濃厚な硫黄泉が湧いています。湯けむりが立ちのぼる松川温泉には、渓谷の露天風呂や洞窟岩風呂など、川のせせらぎを聴きながら温泉に浸かれる源泉かけ流しの温泉旅館が3軒あります。

緑深い山々に囲まれているので、秋の紅葉シーズンには色鮮やかな美しい情景に囲まれます。ほとんどの宿では日帰り入浴もできるので、ぜひ寄ってみてくださいね。

4.松川渓谷/松川玄武岩

紅葉の松川渓谷、松川玄武岩

カエデやブナなどの落葉広葉樹が織りなす色合いは、まるで自然が作り出したモザイクアート!松川渓谷は、玄武岩の幾何学的な縦じまの岩肌と、赤や黄など色とりどりの紅葉のコラボレーションが素晴らしい景観で知られる観光スポットです。

例年の見ごろは、10月上旬から下旬にかけて。冷え込みが厳しくなると木々の所々が黄色く染まりだし、赤も混じるその光景は見ている人々を飽きさせません。

5.岩手山焼走り熔岩流

岩手山焼走り熔岩流

岩手山は、活火山です。現在は山頂付近の数か所から噴気を上げているだけですが、江戸時代には何度か噴火し、1919年(大正8年)には水蒸気爆発の小噴火がありました。現在も噴火警戒レベル1が継続中。そんな岩手山が"活火山”であることを実感できるスポットが「焼走り熔岩流」です。

焼走り熔岩流とは、1731年(享保16年)、岩手山中腹の噴火により発生した溶岩流が、岩手山の北東山麓へ流れてそのまま固まったもの。長さ約4kmにも及ぶその溶岩流は、現在も草木すら生えず、噴火直後の状態が保たれていて、国の特別天然記念物に指定されています。

岩手山焼走り熔岩流

そんな焼走り熔岩流の上を歩くことができる散策ルートが「熔岩流観察路」です。熔岩流の先端部分にロープが張られた観察路があるので、ぜひ歩いてみましょう。

"見渡す限り360度溶岩流"という光景を目にすることができます。まるで、別の惑星に来たような錯覚に陥る焼走り熔岩流は、一度は訪れる価値アリです!

6.岩手山銀河ステーション天文台

岩手山銀河ステーション天文台

焼き走り溶岩流のすぐそばにある「岩手山銀河ステーション天文台」は、大自然の中にあって星空をクリアに見ることができるオススメの天文台。コンピューター制御の500ミリ反射望遠鏡など全4基の望遠鏡が完備されている観光施設で、見たい星をコンピュータで検索することができます。

岩手山銀河ステーション天文台は、一般の観光客向けだけではなく、国立天文台と連携して研究を行っている本格的な観測天文台でもあります。ただし、一般に公開しているのは毎週金曜と土曜のみ。11月~3月の冬期は毎週土曜の夜だけですので注意してください。なお、イベントで特別開館することもあれば、逆に天候によって開館しないこともあるため、公式サイトで確認しておきましょう。

天文台は「岩手山焼走り国際交流村」の中にあるので、キャンプをしたり、併設されている温泉施設で日帰り入浴をしたりと豊富な観光プランで楽しむことができます。

7.道の駅にしね

道の駅にしね

出典: 道の駅にしね (CC BY 3.0)

八幡平市を観光する時には、「道の駅にしね」に立ち寄ってみましょう。八幡平市内で生産される特産品コーナーには「松泉そばぼう」や「ごまぼうクッキー」など自慢の特産品やお土産品が充実しています。中でも注目は、道の駅にしね限定商品の「もっちり豚まん」。八幡平市産原木しいたけと、杜仲茶ポークを使用したこだわりの一品です。

「生産物直売コーナー」もリピーターが通うほどの人気。切り花や、手作りだんご、手作り味噌なども観光客や地元民から好評です。八幡平の原木しいたけ・人参・ごぼうをたっぷり使用した期間限定商品「炊き込みご飯の素」も美味しいですよ。

お食事処では地元の特産品であるほうれん草を使用したメニューが豊富で、「ほうれん草カレー」「ほうれん草オムレツ」「ほうれん草じゃじゃ麺」など味わってみたいメニューがたくさんあります。意外とファンが多い「ほうれん草ソフトクリーム」を、ドライブの休憩にいかがでしょう?

8.金沢清水湧水群

金沢清水湧水群

出典: ブルーノ・プラス

八幡平アスピーテラインの入口近くに、環境庁の『名水百選』に指定された7つの湧水群があります。

総称して「金沢清水」と呼ばれる湧水群は、岩手山や八幡平などにしみこんだ雨水が伏流水となってもたらされる湧き水。1日あたり3.4万トンともいわれる豊富な清水が周辺7か所から湧出していて、イワナやニジマスなどの養殖に、また、この地域の上水道として使用されています。

一部立ち入り禁止の場所もありますが、健康に良いとされる希少成分のバナジウムを含んだ湧き水をそのまま飲用できる場所もあります。平日の日中のみ見学できる岩手県内水面水産試験場の敷地内では、勢いよく湧出している様子をみることができますよ。

9.岩手県県民の森

岩手県県民の森

「岩手県県民の森」は、岩手山の北麓に位置する広大な森。良好な自然環境の中、みずばしょう園、野鳥の森、キャンプ場や体験施設などが点在している観光地です。松川に架かる「森の大橋」は、秋にはステキな紅葉スポットとしておすすめ。森内には、35分・45分・75分ほどを目安に散策できるコースが整備されています。

岩手県県民の森公式ページでは、イベント開催情報や、今見られる花や植物の紹介を掲載。『県民の森だより』のバックナンバーを読むこともできますよ。

丸一日めいっぱい遊べる広大な「岩手県県民の森」のなかで、森林ふれあい学習館、木材工芸センター、八幡平紅葉まつり、をピックアップしてご紹介します。

◆森林ふれあい学習館フォレストアイ

岩手県県民の森 森林ふれあい学習館フォレストアイ

入口付近にある「森林ふれあい学習館フォレストアイ(フォレストi)」は、"木”に焦点を当て、木の素晴らしさを体験できる学習施設。岩手県の木の紹介、役割、森に棲む様々な生き物、木で作った楽器や玩具の紹介など、さまざまな展示を通して木と自然を学ぶことができます。

◆木材工芸センター

「木材工芸センター」では、間伐された木材を使っていろんな木工製品を作ることができます。

初心者でも簡単に作れる雑誌ラックやペン立てから、毎月先着10名限定の、ポストや円形テーブル、プランターボックスなど難易度の高い製品の講習会も開催。参加費用は工作する製品によって異なりますが、指導員の指導を受けながら作れるので安心。世界で一つだけの、温かい気持ちになれる木工製品を、思い出に作ってみませんか?

◆八幡平紅葉まつり

岩手県県民の森 八幡平紅葉まつり

岩手県県民の森では、毎秋「八幡平紅葉まつり」が開催されています。紅葉の美しい松川渓谷、七滝、魚止めの滝へガイドと一緒に散策する「八幡平紅葉ウォーキング」が好評!

間伐材を利用したチェンソーアートも人気です。グルメ屋台やフリーマーケット、もちつきお振る舞いなど、楽しい企画がいっぱい。丸太切り競争や、木の実運び競争に参加したり、木工体験、クイズラリ―、大抽選会などもありますよ。

10.新緑・紅葉・氷瀑で楽しむ「七滝」

岩手山 七滝

前述の「岩手県県民の森」の南に、岩手山を源流とする落差約25mの七滝があります。七滝は、新緑と紅葉が美しい観光スポット。森林浴を楽しみながら、マイナスイオンをたっぷり浴びられる人気のハイキングコースを歩いてみましょう。県民の森フォレストアイから七滝登山道の入口まで、徒歩約15分。入口から七滝までは、森林浴を楽しみながら往復1時間余りのハイキングです。

そんな七滝は、冬になると迫力の氷瀑へと姿を変えます。毎年2月、フォレストアイで実施している「七滝氷瀑ツアー」に参加するのがオススメ。スノーシューを履いて、冬の自然観察を楽しみながら、ガイドと一緒に氷瀑七滝へ行くことができます。

◆七滝氷瀑ツアー

落差30mの七滝が凍りつく冬限定の絶景、氷瀑の七滝へスノーシューで歩くツアーが毎年開催されています。スノーシューのレンタルもOK。
参加ご希望の方は、森林ふれあい学習館へご予約くださいね。

宿泊は「八幡平マウンテンホテル」がおすすめ

八幡平マウンテンホテル
八幡平マウンテンホテル

岩手山の北麓に建つ赤い屋根が印象的なリゾートホテルです。
八幡平リゾートパノラマスキー場に隣接しているので、スキーを履いたままホテルにアクセスできてとても便利。グリーンシーズンは、ホテル前の広大な芝生を散策できます。

八幡平マウンテンホテル

松川温泉から引湯している天然温泉露天風呂に浸かり、石窯ダイニング「白樺」にてブッフェスタイルのお食事をご堪能ください。
ロビーラウンジには暖炉があり、夜には八幡平の紹介プログラムを実施。星空観賞会にも参加できます。

◎八幡平や安比高原にも行ってみよう

岩手山周辺の観光スポットをご紹介しましたが、八幡平市にはまた異なった魅力がある観光地があります。

岩手山の北麓は、八幡平へのドライブウェイの起点でもある場所。レンタカーやバスでアクセスできるので、岩手山北西に控える八幡平という壮大な火山高原へ行ってみましょう。北に位置するのは、東北を代表する一大リゾートエリアの安比高原(あっぴこうげん)。八幡平市では、自然や景色を楽しみながら散策したり、アクティビティをしたり、動物とふれあったりと、楽しみは尽きません!

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