雲仙市のオススメ観光地をご紹介 そこは地獄と天国に出逢える温泉郷!?

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雲仙市のオススメ観光地をご紹介 そこは地獄と天国に出逢える温泉郷!?

島原半島の北から西にかけての約半分を占めている雲仙市。独特の自然があふれる雲仙ジオパークに抱かれ、雲仙温泉(雲仙地獄)と小浜温泉という、島原半島のツートップともいうべき温泉観光地が控えています。東側の島原港へ抜ければ、フェリーで熊本市へも簡単にアクセス可能!長崎や諫早(いさはや)からは急行バスが出ていますし、雲仙市の北縁には島原鉄道も走っています。島原半島の魅力が隅々まで詰まった雲仙市のオススメ観光スポットを、みっちりピックアップしてご紹介していきます。

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雲仙市のオススメ観光地をご紹介 そこは地獄と天国に出逢える温泉郷!?

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1. 雲仙地獄

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雲仙市を観光するなら、ぜったいに外せないのが雲仙地獄!雲仙岳の中腹に、白い温泉余土に覆われたおどろおどろしい岩場が広がります。そして地獄のそこかしこからは白い噴煙が立ち上り、辺りには強い硫黄のにおいが立ちこめています。そのガスの多さといったら、風向きによっては駐車場の車が見えなくなってしまうほど!

雲仙地獄観光の一番の魅力は、この身の危険さえ感じるような恐ろしい景色のなかを歩いてまわれること。遊歩道が整備されていて、おそよ30分で一回りできます。途中には30カ所余りの噴出口があり、それぞれ「お糸地獄」や「清七地獄」といった名前が付けられています。

周辺は雲仙温泉として観光地となっており、地獄から湧き出したヘルホットなお湯に浸かることができます。夜には地獄のナイトツアーも開催されるので、雲仙温泉に宿泊される方にはオススメ!懐中電灯を片手に暗闇の地獄を進んでいくドキドキの体験ができますよ。そんな雲仙地獄の観光ポイントをいくつか取り上げてみましょう。

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▶長崎屈指の温泉街!雲仙地獄の地獄巡りは定番の観光コース!

◆大叫喚地獄

雲仙地獄にいくつもある噴出口のなかで、もっとも大きなものとされるのが、この「大叫喚(だいきょうかん)地獄」。すぐ間近に展望所が設置されていて、濛々と白い噴気を上げるようすが観察できます。「大叫喚」の石碑も立っているので、雲仙地獄での写真撮影にはもってこいのヘルスポットですよ!

ちなみに「大叫喚地獄」とは、仏教の教えによる八大地獄の1つで、殺生や盗み、嘘のなど罪を重ねた者が落ちるとされています。

◆泥火山

ボコッボコッと不気味な音とともにせり上がる泥火山(でいかざん)は、雲仙地獄の胎動を感じられるヘルスポット。粘着質の土壌からガスが噴出しているため、噴気が土を押し上げ円錐状の泥山を形作っています。実はこの現象、一般的な火山の形成過程とおんなじなんです!雲仙地獄を巡りながら、大地の活動を手軽に見学できる観光ポイントなんですよ。

◆指湯

雲仙地獄の前原に広がる雲仙温泉街。大小多くの旅館や土産物店が立ち並ぶ、雲仙市屈指の温泉観光街です。共同浴場や足湯があるのはもちろんですが、ここにはちょっと変わった立ち寄り湯もあるんです。

それが「指湯」!その名の通り、手の指専用の露天風呂です。こんなに豊富に雲仙地獄から温泉が湧き出ているのに、指しか入れないなんて逆に斬新。見つけたら誰しもついつい指を入れてみたくなっちゃいますよね。指だけじゃ物足りないと思ったアナタ、地獄から湧き出たお湯は熱すぎて、逆に指くらいしか入れられませんよ!地獄観光の後は、まずは指から温まってヘルシーになりましょう!

◆キリシタン殉教碑

江戸時代初頭に幕府によるキリシタン弾圧が始まり、当時の島原藩主松倉重政は雲仙地獄の熱湯を浴びせる拷問を思いつきました。寛永4年(1627)から5年間続いた雲仙地獄での拷問で命を落としたキリシタンは数知れず、そのうち32名の名前を刻んだ殉教碑が建てられています。

雲仙地獄の噴気口の1つ清七地獄は、やはり拷問を受けて殉教したキリスト教徒の名前にちなんでいます。観光名所となっている雲仙地獄のなかにあって、悲しい歴史を知ることのできるところです。

◆旧八万地獄

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最後にご紹介するヘルスポットは、雲仙地獄から雲仙道路を挟んだ反対側にある旧八万地獄です。その荒漠とした景色から、別名「月面地獄」とも呼ばれています。

旧八万地獄には噴煙は上がっていませんが、それが逆にうすら寂しさを醸し出していて、こちらもヘルムードは十分!全体を見渡せる「湯まつり広場」の脇には「湯神少彦名(すくなひこな)大神」という大岩もあり、メインの地獄とはまた違った迫力があります。また、こちらの旧八万地獄はバリアフリーのスロープ道が完備されているのも特徴。車いすやつえの方でも気軽に楽しく地獄を観光できるのが嬉しいですね!

2. 雲仙ロープウェイ

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島原半島のシンボルといえば雲仙岳。1990年の噴火活動のイメージがまだ強いですが、今では雲仙市を代表する観光地の1つとしてかつての賑わいを取り戻しています。

雲仙市は、未曽有の大災害となった火砕流の流路とは反対側に位置しているため、雄大な雲仙の自然を満喫できる観光インフラはしっかり整っています。とくに雲仙市観光で逃しがたいのが、雲仙ロープウェイでしょう。仁田峠駐車場から標高1300mあまりの妙見岳まで3分ほど、比高差およそ170mの天空散策が楽しめますよ。

雲仙ロープウェイ周辺には、季節ごとの観光の見どころが満載!ここでは雲仙岳の春・秋・冬の魅力を紹介しましょう。

◆仁田峠のミヤマキリシマ

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雲仙ロープウェイの出発駅仁田峠の周辺に咲くミヤマキリシマは、九州の高山にのみ生息する固有種のツツジで、長崎県の県花でもあります。

仁田峠のミヤマキリシマは5月の中旬ごろに咲きはじめ、雲仙に遅い春の訪れを告げます。淡紅色の花をつけるミヤマキリシマのほか、もっとも早く開花するミツバツツジや淡黄色の小ぶりなヒカゲツツジなど、雲仙仁田峠周辺ではさまざまな種類のツツジが群落を形成しています。色とりどりの深山の春の花景色。雲仙岳ならではの心に染みる美景ですよ!

◆普賢岳・妙見岳の紅葉

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秋の島原半島観光で、雲仙ロープウェイを利用しない手はありません!なぜって、雲仙の紅葉は「普賢岳紅葉樹林」として、国の天然記念物に指定されているくらいなんですから!

雲仙岳で紅葉する植物は実に120種にのぼるとされ、さまざまな種類のカエデやドウダンツツジが鮮やかに色づきます。その上を渡る雲仙ロープウェイからの景色は、まさにこの世の極楽!一面赤や黄に燃える野を、ロープウェイは天上の乗り物のごとくに悠然と進んでいきます。地獄観光からの天国観光へ、秋の雲仙を訪れるなら必然のコンビネーションといえるでしょう。

◆霧氷「花ぼうろ」

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雲仙岳の冬を飾るのは白い花!裸の樹々の枝に空気中の水分が凍り付き、俗に「アイスモンスター」ともいわれる「霧氷」という現象が起こります。

まるで山全体が白い花か実を付けているようにも見えることから、地元では「花ぼうろ」と呼ばれる雲仙の冬の絶景です。長崎県にいて一面の銀世界が眺められるなんて、ちょっと贅沢ですよね。ロープウェイで登れる南国九州の山とはいえ、寒さは十分厳しいので、服装はしっかり整えて観光してくださいね。

3. 小浜温泉

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雲仙市で雲仙温泉と並ぶ温泉観光地といえば、この小浜温泉。橘湾に面した海沿いの温泉です。小浜温泉の特徴はそのパワー!源泉温度は105度に達し、放熱量(湧出量×湯温)では日本一といわれています。3つある共同浴場のうちの1つは海に臨む露天風呂となっていて、そこから眺める夕日の美しさは格別ですよ。

小浜温泉のもう1つの観光スポットは、日本一長~い足湯「ほっとふっと105」!湯量豊富な雲仙市の小浜温泉だからこそできた観光名所といえるでしょう。2つの日本一を抱えた雲仙市の西の横綱小浜温泉。雲仙市観光の際には、雲仙温泉とどちらに泊まろうか迷ってしまいますね。

4. 牧場の里あづま

島原半島の付け根、吾妻岳中腹の標高400mほどのところに広がる「吾妻岳牧野(あづまだけぼくや)」。約50haもの敷地を有する「牧場の里あづま」には、100頭あまりの牛たちがのびの~び暮らしています。牧場の面積に比べて飼育頭数がずいぶんと少ないため、牛にとってここはまさに天国!思うさま自由に草を食み歩く放牧牛を眺めているだけで、観光する側の気分も爽やかになっていきます。

ですが、牧場の里あづまの観光の魅力はこれだけではないんです。この牧場のもう1つのシンボル。それは、全長480mにもおよぶ日本版「万里の長城」。「え!?」と思われるかもしれませんが、本当にあるんです!本家を意識して城門まで備えられたこの長城の展望台からは、島原半島の頸部を挟んで近くて遠い、橘湾と諫早湾の2つの海を視界に収めることができるんです。さすが、国際色溢れる長崎県ならではの名所ですね。

5. 国見神代小路歴史文化公園鍋島邸

島原半島の北端近くに位置する雲仙市国見町神代(こうじろ)。江戸時代にこの地を治めた佐賀藩鍋島家の一族神代鍋島家の陣屋跡が、国見神代小路歴史文化公園鍋島邸として観光名所となっています。

主屋や長屋門をはじめ、御座敷や土蔵、石塀など多くの貴重な建造物が現存!鍋島邸敷地内のほぼすべての建物が、国の重要文化財に指定されています。また、周辺の神代小路一帯も、国の重要伝統的建造物群保存地区に登録されている立派な観光資源!島原鉄道神代町駅からそぞろ歩くだけで、歴史ムードあふれる観光ができてしまうんですよ。

また、鍋島邸のお庭にあるヒカンザクラ(緋寒桜)も観光のみどころの1つ。例年2月頃と早咲きのこの桜を愛でに、満開時には多くの地元客や観光客がやって来ます。

6.小浜歴史資料館

小浜温泉を見下ろす高台に建つ雲仙市小浜歴史資料館は、温泉街のミュージアムとしてはかなりの規模をもった観光施設です。江戸時代の本多湯太夫の屋敷跡に建てられていて、「湯太夫展示館」と「歴史資料展示館」の2つの建物から成っています。

本多湯太夫は、島原藩から小浜温泉の管理を任された代官で、「湯太夫」とは個人名ではなく役職号です。「湯太夫展示館」はその本多家の屋敷を修築して公開したもので、大きな梁や囲炉裏のある重厚な佇まいが観光のみどころ。また館内では、歴代湯太夫の功績も紹介されています。

いっぽう歴史資料展示館では、温泉だけにとどまらず、雲仙市の旧小浜町の歴史や交通について広範な資料展示を行っています。日本一の放熱量を誇る小浜温泉のあれこれを、じっくり学ぶことができますよ。

7.金浜眼鏡橋

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小浜温泉の南方を流れる金浜川(かなはまがわ)には、弘化3年(1846)に地元の有力者岡右衛門が架けた金浜眼鏡橋が残っています。

二重の完全な弧を描きつつ薄身に整えられたそのフォルムは、日本に石造の眼鏡橋は少なくないといえども、有数の美しさと称して間違いないでしょう。また、橋周辺の河岸がほとんど護岸されていないのも、観光するうえでの大きなポイント!川には鯉が放流されていて、橋のたもとへ降りて川遊びに興じることもできますよ。

8.橘神社

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日清戦争で軍神と讃えられた、橘周太(たちばなしゅうた)中佐を祀った橘神社。橘湾最奥の千々石(ちぢわ)地区にあり、雲仙市きっての桜の名所として知られています。参道には約1000本の桜並木が続いていて、春には多くの観光客で賑わうほか、お正月にはギネスブックにも載った世界一の門松が飾られます。さらに、境内にある勇壮な橘中佐の銅像も観光のみどころ!作者は長崎の平和祈念像を制作した北村西望氏です。

また千々石というと、天正遣欧少年使節の1人、千々石ミゲルの名を思い浮かべる人もいるのではないでしょうか。千々石氏は島原半島を治めた戦国大名有馬氏の一族で、橘神社の裏山には、ミゲルの父千々石直員(なおかず)が築いた釜蓋城がありました。現在は山頂にお城の櫓を模した展望台が建てられていて、橘湾と千々石の街並みを望む景観スポットになっています。

9.岩戸神社

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島原半島の北半中腹、西郷川の源流近くに鎮座する岩戸神社は、雲仙市随一のパワースポット!樹齢300年を超えるスギやヒノキの鬱蒼とした林の奥に、決して大きくはない社殿がひっそりと佇んでいます。

岩戸神社の御神体は、本殿の奥に開いている岩の洞窟!ここには縄文時代に人が住んでいた痕跡があるとされ、人々の長い生活の歴史がパワーとなって満ちあふれています。さらに、できれば観光におすすめなのが雨の降った次の日。条件が揃ったときにだけ、なんと神社脇に滝が出現するんですよ!

10.淡島神社

島原半島の北端近く、雲仙市国見町神代西里にある淡島神社は、日本一小さな鳥居で有名な観光スポットです。境内には大・中・小と3つの石の鳥居がありますが、最小のものでは高さ27cm、幅28cmしかありません。もっとも大きなものでも高さが32.6cmしかなく、これら3つの鳥居を全てくぐると、女性は安産になるといわれています。

男性でも健康増進のご利益があるといわれ、ウンウンうなりながら何とかくぐり抜けようとする観光客の姿がよく見られるそうです。でも、無理をしすぎると逆に身体を痛めてしまうかもしれないので、くれぐれも注意して観光してくださいね。

11.国崎半島

島原半島の南西部に小さく突き出した国崎半島。火山活動による噴出物が堆積してできたもので、周囲には「国崎安山岩」と呼ばれる断崖の地層や、柱状節理などの特徴的な地形が見られます。

また、長崎新聞社の主催による長崎県新観光百選の地に選ばれた観光名所で、海の向こうに雲仙岳や天草、そして長崎市の山々を望むことができます。さらに、ハマユウなど南国の海辺に見られる草花が多く自生していることでも知られるほか、雲仙市有数の夕日スポットとしても観光客に人気なんですよ。

12.千々石海岸

雲仙市の西に広がる橘湾に面して、長さ2km強にわたって続く千々石海岸(ちぢわかいがん)。弓なりの砂浜だけでなく、江戸時代初期に風除けとして植えられた松林が美しい雲仙市の観光ベイエリアです。

日本白砂青松百選にも選ばれた景勝を味わうなら、北端近くにある高台の千々石観光センターがオススメ!白浜と青松の秀麗なラインを一望できるだけでなく、雲仙の名物を味わったり、買い物したりできるんですよ。島原半島の付け根にあたるため、雲仙観光の入口または出口として立ち寄りやすい観光スポットといえるでしょう。

◎まとめ

島原半島観光では欠かすことのできない雲仙地獄と雲仙ロープウェイは、このように島原市ではなく雲仙市にあるんです。ほかにも、佐賀藩や天正遣欧少年使節などにまつわる歴史観光スポットや日本で中国が体感できる新しい観光名所など、雲仙市には魅力的な観光名所が卓袱料理のように勢揃いしていますね。島原半島を観光で訪れるなら雲仙市まで満喫してこそ、雲仙冥利に尽きるというものです。

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