名称:グエル邸(Palau Güel)
住所:Carrer Nou de la Rambla, 3-5, 08001 Barcelona, Spain
公式・関連サイトURL:https://www.palauguell.cat/en
グエル邸は、19世紀末に建てられた実業家エウゼビ・グエイ・イ・バシガルーピの邸宅です。ガウディ初期の最高傑作としても知られており、1984年にはグエル公園、カサ・ミラと共にユネスコの世界遺産にも登録されています。バルセロナ屈指の繁華街であるランブラス通りに門を構えるグエル邸は、大きな正面ファザードや開放感のあふれる中央サロン、ムデハル様式の豪華な地下厩舎、ユニークな煙突など見どころがいっぱい!今回は、そんなグエル邸を訪れたらぜひチェックしておきたい必見スポットや、チケット情報について詳しくお伝えしていきます。
目次
幻想的な空間が広がる「グエル邸」の見どころをご紹介します!
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1.家主エウゼビ・グエル・イ・バシガルーピとは?
出典: Claudia Schillinger/Flickr
エウゼビ・グエル・イ・バシガルーピは、ガウディのパトロンであった実業家です。父も母も実業家という家系に生まれた彼もまた、会社を興しビジネスで大成功を収めました。多くの留学経験を持つ彼は、ビジネスだけでなく文化活動にも積極的に携わり、弱冠26歳であったガウディの才能を見抜き彼のパトロンとなったのです。
スペインの世界遺産であるグエル公園やコロニア・グエル教会なども、もちろんグエルの出資によって建てられたもの。グエルとの出会いがなかったら、ガウディの建築家としての成功はなかったかもしれません。ガウディにとっては生涯の友であり最大の理解者であったと言われています。
2.重厚感ある外観
グエル邸でまず目を惹くのは、重厚感あふれる正面ファザードです。大きなアーチを描く二つの大扉が、中央の鷹を挟むようにして控えています。実はこの扉、外からは中が見えませんが、内側からは外が見えるという不思議な仕掛けが施されているのだとか。当時珍しかった鍛鉄製の扉の上には、家主であるエウゼビ・グエルのイニシャルが掲げられています。
3.地下に広がる豪華な厩舎
1階の入口から入って最初に見学するのが地下の厩舎です。建物内に停めた馬車から馬がそのまま入って来られるようスロープ構造になっており、馬をつないでおく駒繋ぎや水飲み場のほか、換気装置も完備されています。21本の太い柱は全てレンガ製。ガウディ後期の作品でもよく見られるムデハル様式を用いて建築しています。
4.ドーム屋根が美しい中央サロン
グエル邸の一番の見どころは、2階から4階まで吹き抜けになった中央サロンです。このサロンを中心に各部屋が配置されています。サロンの高い天井はドーム型になっており、まるでプラネタリウムのように採光用の穴がいくつも開いているのが特徴。開放的で明るい空間となっています。階段の手すりや壁の装飾の細かな部分にガウディらしさが表れているので、そちらもお見逃しなく。
5.ガウディならではのオブジェ
同じくガウディが設計した「カサ・ミラ」や「カサ・バトリョ」に比べると少々地味な印象のグエル邸ですが、屋上に行けばその考えは一変するでしょう。一つ一つデザインの異なる可愛らしい煙突が、あなたを迎えてくれますよ。レインボーカラーのものから木をモチーフにしたものまで、遊び心溢れるオブジェが満載。最も大きな塔の先端部分にあるコウモリの風見鶏は必見です。
6.チケット&アクセス
◆チケット
Palau Güell's visit(一般入場)
:大人(18歳以上)12ユーロ/学生(18歳以上)9ユーロ/子供(10~17歳)5ユーロ/9歳以下無料
Palau Güell's Guided Tour(専属ガイド付きツアー)
:大人(18歳以上)12ユーロ/学生(18歳以上)9ユーロ/子供(10~17歳)5ユーロ/9歳以下無料
Parabolic Gaudí (金曜の夜のみ開催されるツアー)
:一律18ユーロ(10歳以下は利用不可)
The secret Palau Güell(普段見られないエリアを巡るツアー)
:一律20ユーロ(10歳以下は利用不可)
※ツアーはいずれも、カタルーニャ語・スペイン語・フランス語・英語のみとなっています。
※毎週第1日曜日/4月23日/6月10日/9月11日/9月24日/12月15日は無料開放日です。
※情報は2019年9月現在のものです。
◆アクセス
地下鉄3号線「リセウ(Liceu)駅」から徒歩約5分
◎日本語オーディオガイドとパンフレットがあるので安心
グエル邸には、日本語のオーディオガイドとパンフレットが用意されています。残念ながら日本語のガイドツアーはないので、じっくり見学したい方にとってはきっと役に立つはず。グエル邸は、他のガウディ作品のような派手さはありませんが、狭い敷地に住み心地の良い家を建てるため様々な思考を凝らしたガウディのこだわりを直に感じられる観光スポットです。ぜひ他のガウディ作品とあわせて訪れてみてくださいね。