北海道の観光名所「函館山」の見どころは、実は夜景だけではありません。山頂周辺に「函館山砲台跡」という要塞の遺構が残っているのをご存知でしょうか?観光地として有名な函館山には、サブカル的なジャンルとしても注目の廃墟が存在していました。しかも”要塞”があったなんて、驚きとともに探訪意欲をそそられずにはいられません。
かつて函館山は、軍事施設が存在したために"地図からその存在が消されていた"というエピソードもあり、ミステリアスな雰囲気が漂っています。そんな歴史的背景に満ちた函館山砲台跡の魅力をチェックしていきましょう!
目次
函館山に要塞?夜景で人気の函館山をハイキング。注目の砲台跡を巡ろう
目次を閉じる
1.「函館山」は13の山の総称だった!
函館山というのは、約100万年前に海底火山の噴火により隆起してできた島です。そして、「函館山」という名称は1つの山のことを指すのではなく、展望台のある御殿山をはじめ薬師山、汐見山、八幡山など、周囲13の山々の総称。隆起により北海道本土の渡戸半島と陸続きになったため、函館山は「陸繋島(りくけいとう)」と表現されることもあります。
函館山といえば夜景がフューチャーされることが多いのですが、これからご紹介するミステリアスな要塞跡も魅力的。きっと足を運んでみたくなるはずです。
2.北海道遺産「函館山と砲台跡」
1898年から1905年にかけて、函館山には要塞や観測所が建設されました。そして、第二次世界大戦が終結する1945年まで山全体が軍事機密となり、地図から山の存在自体が消されてしまった時代がありました。
現在のように、函館山に一般人が入山できるようになったのは1946年以降のこと。この退廃的な雰囲気は、スタジオジブリ映画『天空の城ラピュタ』を彷彿とさせますよね!
函館山砲台跡は2001年(平成13年)、遺跡として「北海道産業遺産」に登録されました。廃墟となった砲台跡はそのまま残っていて、それほど歴史が古いわけではないのですが、周囲は遺跡のような独特な雰囲気に満ちています。
3.御殿山第二砲台跡
御殿山第二砲台跡は、つつじ山駐車場近くにあります。かつては要塞の入り口付近が崩れていて通行も困難でしたが、現在は砲台跡まで遊歩道が整備されているので容易にアクセスできます。
出典: Mugu-shisai - 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=7189207による (CC BY-SA 3.0)
御殿山第二砲台跡には、丸い砲台跡がそのまま残存。弾薬庫に下りる階段なども見学できます。御殿山第二砲台の観測所があった辺りからは、函館山山頂の第一砲台跡を望めますよ。
4.千畳敷砲台・千畳敷戦闘司令所・千畳敷見晴所
千畳敷(せんじょうじき)は、函館山の南側山頂部分にある芝生が広がる草原です。眺望が素晴らしいので、ハイキングがてら要塞跡を見学しに行くのがオススメ。千畳敷見晴所の展望台からは、函館市街地や津軽海峡のパノラマを望めます。
函館要塞全体の指揮所であった千畳敷戦闘指令所跡、千畳敷砲台跡、砲座跡、貯水槽跡など、点在する遺構を散策しながら見学しましょう。
5.入江山観測所跡
入江山観測所跡へは、つつじ山駐車場から入江山コースを歩きます。入江山観測所跡の階段は「登っても大丈夫なのかな?」と感じるほど急勾配。入江山観測所跡からも、函館湾をはじめ周囲360度が一望できます。
6.薬師山砲台・薬師山砲側庫跡
函館山の中腹・薬師山にある要塞跡は、ぐるっと一周できるようになっています。レンガが積まれた要塞跡は、函館山の要塞跡の中で最古のもの。崩れかけたレンガに草木がからまる様子は、まるで時が止まってしまったかのよう...。
7.要塞・砲台跡の巡り方
函館山には要塞跡が点在しています。手軽に要塞跡を見学したい方は、ロープウェイで山頂までアクセスし、山頂付近の砲台跡を見て回りましょう。
少し山歩きも楽しみたい、という方には、函館山ふれあいセンターから山頂まで歩いてみてはいかがでしょうか。散策ルートが整備されており、ふれあいセンターから山頂まで2時間ほどで往復できます。
名称:函館山 登山ルート
公式・関連サイトURL:https://www.hakodate-jts-kosya.jp/park/hakodateyama/route/
名称:函館要塞跡散策マップ(pdfファイル)
公式・関連サイトURL:https://x.gd/ltxP6
名称:函館山トレッキング・歴史探索・探検、各種ガイドマップダウンロード
公式・関連サイトURL:https://www.city.hakodate.hokkaido.jp/docs/2014050200059/
8.函館山ふれあいセンター
函館山ふれあいセンターでは、函館山へ登る登山者へ散策コースや動植物などの情報提供を行っています。また、要塞に使用されたレンガや榴弾砲の復元模型などを展示。函館要塞の歴史も学べるので、函館山砲台跡めぐりやハイキングをする前にぜひ立ち寄ってみてください。
9.無料の「函館山ガイドツアー」に参加してみよう!
函館山ふれあいセンターでは毎週木曜~土曜の朝10時から、ボランティアスタッフによる無料の山歩きツアーを実施しています。
気軽に2時間ほど歩くコース、しっかりとハイキングを楽しみたい方の約4時間コース、展望台まで登って帰りはロープウェイを利用するお手軽コースなど、参加者の希望に合わせた山歩きをガイド。要塞跡見学コース、三十三観音コース、野鳥観察コースなど、臨機応変に対応してもらえるのもうれしいポイントです。
ボランティアによる山歩きツアーは、その日の人員や予約状況などによって当日受付が難しい場合もあるので、希望する場合は事前に相談し、予約しておきましょう。
名称:函館山ふれあいセンター 函館山ガイドツアー
開館時間:8:45~17:30
住所:函館市青柳町6-12 ※函館山ロープウェイ山麓駅から徒歩約5分
公式・関連サイトURL:https://event.hakobura.jp/4309
10.函館山は冬でも登山OK!ガイドツアーもおすすめ。
函館山といえば、ロープウェイで夜景観賞に行くイメージですが、昼間に歩いて登れるのをご存知ですか。「雪、野鳥、冬芽を楽しむ、冬の函館山歩き」特集では、冬でも歩きやすい登山道の散策をレポート。清々しい空気でエネルギーをチャージ!https://t.co/hdFBlWUvXC #hakodate #函館 #トレッキング pic.twitter.com/ZF7k0OnwKP
— 函館市公式観光情報サイト (@hakobura) January 31, 2019
冬季は車両も通行止めになってしまうんだから、函館山を歩いてなんて登れないでしょう?と思いきや、意外にも函館山は冬でも歩いて登れるんです!冬の函館山登山はメジャーとは言い難いのですが、冬だからこその凛とした空気に包まれてオススメ。ゆっくりと歩きながら、雪化粧した市街地の景色を見られます。
個人で行くのはちょっと不安、という方にも、函館山ふれあいセンターのボランティアガイドツアーで行けば安心です♪気なる方は、一度相談してみてはいかがでしょうか。
◎野鳥、蝶、溶岩を観察。三十三観音像や碑など見所だらけ!
函館山は半世紀ほど一般人の入山が禁止されていたため、手つかずの自然が残り、希少な動植物が現存しています。ルリビタキやハシブトガラスといった野鳥が数多く生息していて、バードウォッチングが趣味の方にはたまらない空間。本州から渡って来る旅する蝶「アサギマダラ」も見られます。
ちなみに、今は街から近場にある憩いの場として市民に親しまれている函館山も、100万年前の海底火山の噴火がキッカケで出来た山。山肌のところどころに、火山としての函館山の名残を見ることが出来るよ。↓これ、露出している溶岩。 pic.twitter.com/oOSF8tpP5E
— hoshiboo (@Albert_kokinji) October 3, 2014
函館山の火山活動によってできた溶岩や山道に点在する三十三観音像など、見どころが満載!夜景だけではない函館山の魅力もぜひ味わってみてくださいね。
名称:函館山
公式・関連サイトURL:https://www.hakobura.jp/nightview/post-156.html
国内のエリア一覧
海外のエリア一覧
カテゴリー一覧
skyticketで最安値を確認!
-
航空券
-
レンタカー
-
ホテル
skyticketならこんなにおトク!