SLとアプト式が見どころ!大井川鐡道の車要らずで楽しめる観光ガイド!

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SLとアプト式が見どころ!大井川鐡道の車要らずで楽しめる観光ガイド!

大井川鐡道は静岡県中部の島田市にある金谷駅から大井川に沿って遡る、総長約65kmの鉄道です。なんといっても自然の中を力強く走るSLが有名ですが、大井川鐡道の魅力はそれだけではありません。赤い車体が鮮やかなアプト式鉄道に、夏季には子供に人気のトーマス号にも乗ることができます。この記事では、車がなくても十分楽しめる大井川鐡道の見どころをたっぷりとご紹介します。

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SLとアプト式が見どころ!大井川鐡道の車要らずで楽しめる観光ガイド!

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1. 4両の蒸気機関車

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2019年現在、大井川鐡道では4種類計4両の蒸気機関車(SL)が走っています。とくに1930年に製造された「C10型8」は、大井川鐡道が所有するものが現存する唯一の車両なんですよ。

夏期には「きかんしゃトーマス号」となるC11形227や、同じく「きかんしゃジェームズ号」として運行されるC56形44、かつては皇室のお召し列車として使用されていたC11形190と、他の3両もそれぞれに特色があります。

SLが走行するする新金谷駅から終点の千頭(せんず)駅までは約1時間15分ほど。車掌さんのガイドや車窓からの景色を楽しみながら、レトロで充実したひとときを過ごすことができるでしょう。

2. 日本唯一のアプト式鉄道

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アプト式とは急勾配の坂を登り降りするために、通常のレールに加えて歯車のついたレールを併設している鉄道のことです。ヨーロッパの登山鉄道などではしばしばみられる方式ですが、日本では大井川鐡道のアプトいちしろ駅~長島ダム駅間でのみ採用されています。

もっとも勾配がきつい区間では、列車の先頭と最後尾とでは高低差が10メートルにもなるんですよ!この急な坂を登り下りするために、この区間では通常の車両にアプト用の機関車を連結するのです。専用車輪と線路の歯車を噛み合わせて、力強く登っていくアプト式鉄道。周囲の景観を楽しむだけでなく、ぜひレールの珍しい仕組みにも注目してみてください。

3. 乗らないと行けない!「奥大井湖上駅」

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大井川鐡道名物のSLが走行しているのは、新金谷駅から千頭駅までです。そこから終点の井川駅までは、千頭駅で「南アルプスあぷとライン」に乗り換えます。蒸気機関車ではないとはいえ、前述のアプト式をはじめ南アルプスあぷとラインにも見どころはいっぱい!とくに10駅目の「奥大井湖上駅」は秘境駅として有名です。

この駅はダム湖の真ん中にある半島状に突き出た箇所にあり、両脇は湖を渡る赤い橋。降りても周囲に人家はなく、唯一歩けるのは橋に併設された細い歩道だけです。橋の上からの景色ももちろん美しいですが、橋を渡りきったところから階段を登って遊歩道を抜けるとさらに夢のような絶景が!2本の赤い鉄橋と秘境駅を見下ろすこの眺めは、大井川鐡道に乗るならぜひ脳裏に焼き付けておきたい景観です。

4. 2ヶ所の転車台

SLの発着駅である新金谷駅と千頭駅には、それぞれ違うタイプの転車台があります。転車台とはSLの向く方向を変えるための機械で、これによってSLが往復とも進行方向を向いて走ることができるのです。SLがゆっくりと回転する様子はなかなか壮観で、観光客からは歓声が上がります。

新金谷駅の転車台

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平成23年に新しく設置された転車台で、人力でも電力でも回転させることができるのが特徴です。この転車台ができるまで、千頭駅から新金谷駅へ向かう帰りの上り列車は、機関車がバック運転をする「逆機」で走行していました。

千頭駅の転車台

出典: 鉄人55号 / PIXTA(ピクスタ)

こちらはもともと設置されていた転車台で、回すのは人力のみになります。新金谷駅の転車台がなかったころでも、千頭駅で反転させれば上りも正面を向いて走ることは可能でした。ですが、その次の下り列車が結局バック運転になるので、観光上の理由から千頭駅の転車台もそれまでほとんど使われることはありませんでした。

5. SLが見えるお風呂!「川根温泉ふれあいの泉」

大井川本線途中の川根温泉笹間渡駅から歩いて5分ほどのところに、川沿いの日帰り入浴施設「川根温泉ふれあいの泉」があります。ここは天然温泉とプールを楽しみながら、大井川第一橋梁を渡るSLを眺めることができる人気のスポットなんですよ!

入浴はもちろん、休憩や食事、そして貸し別荘タイプのコテージで宿泊もできます。すべて源泉かけ流しで泉質も抜群。SLの通過時刻を調べてから、車か普通列車で訪ねるのがオススメです。

6. 線路の上を歩ける「廃線小路」

南アルプスあぷとライン(大井川鐵道井川線)の終点井川駅から10分ほど歩くと、井川湖というダムの湖畔の遊歩道に入ります。この遊歩道は通称「廃線小路」と呼ばれ、かつて井川駅の先にもう1つあった堂平駅までの線路跡を利用したハイキングコースとなっています。

約1kmのルート上にはレールも残されていて、スタンド・バイ・ミーのような線路ウォーキングが楽しめますよ。片手に井川湖、片手に林と眺めも良く、さらにその先には吊り橋もあるなど、大井川上流の自然探索を満喫できるでしょう。

7.線路と大井川を跨いで渡る「両国吊橋」

出典: Yoshitaka / PIXTA(ピクスタ)

千頭駅の1つ先、川根両国駅のすぐ近くに架かる「両国吊橋」は、大井川はもちろん鉄道の線路の真上を渡るのが特徴の観光名所。鉄道の時刻を調べて行けば、眼下足の下を通過する列車を眺めることができますよ!

とくに紅葉の時期がおすすめで、渡った先から振り返れば、真っ赤な山と鉄道、それに大井川と吊り橋という絶好の写真が撮れますよ。観光SLの終点の千頭駅からでも、歩いて20分ほどの距離です。

◎最後に:2019年もトーマス号が運行予定!

2019年も、大井川本線にきかんしゃトーマスとジェームスがやってきます!片道はバスのバーティに乗り、懸命に走るトーマス号を間近に応援して、帰りは実際にトーマス号に乗車して、というプランがおすすめ。新金谷車両庫にあるSL整備工場見学や、温泉宿泊がついたパックなど、きかんしゃトーマスの世界を満喫できるサービスが満載です。夏の家族旅行の選択肢として、ぜひ大井川鐡道を検討してみてください。

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