歴史の眠る秘境!長崎・軍艦島の見どころって?アクセス方法は?

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歴史の眠る秘境!長崎・軍艦島の見どころって?アクセス方法は?

長崎県にある離島「軍艦島(正式名称は端島)」は、平成27年に世界遺産に登録されました。世界遺産に登録されてからは島を巡るツアーが増え、気軽にアクセスできるようになった軍艦島は、現在は住む人のいない無人島です。今や廃墟となった住宅が並ぶ軍艦島は、訪れる人が後をたたないほど人気の観光名所となっています。たくさんの観光客を惹きつける軍艦島の魅力とは何なのでしょうか?今回は軍艦島の魅力やアクセス方法など、掘り下げて紹介していきます!

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歴史の眠る秘境!長崎・軍艦島の見どころって?アクセス方法は?

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1. 世界遺産登録された歴史ある島

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軍艦島の正式名称は「端島(はしま)」と言います。今は「端島」と言われてもあまりピンと来ず、「軍艦島」の方が広く認識されていますね。「軍艦島」と呼ばれるようになったのは、海側から見る島の全景が日本海軍の戦艦「土佐」に似ていることから、その通称は大正時代から呼ばれてきました。そんな軍艦島の歴史について、少し触れていきたいと思います。

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軍艦島は1890年頃から炭鉱の島として栄え、隣接する「高島炭鉱」とともに、日本の近代化を支える炭鉱の一つとなりました。1960年頃の最盛期には島の人口は5000人を超え、当時の人口密度は東京の約9倍で世界一を誇りました。その後、主要エネルギーが石炭から石油に移行し始め、炭鉱の規模はどんどん縮小。1974年1月に閉山してしまいました。

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閉山時には人口は約2000人まで減少。残っていた住人たちも4月には全員島を離れ、ついに軍艦島は無人島となりました。軍艦島は2000年頃から近代化遺産として、また大正から昭和にいたる集合住宅の遺構として再び注目されはじめます。平成27年の世界遺産登録や近年の「廃墟ブーム」にも後押しされるかたちで、観光する人々が増えていったのです。

2. アクセスするには

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軍艦島へ上陸するには、ツアーに申し込む必要があります。2019年7月現在は、個人で島へ渡ることはできません。軍艦島ツアーを行っている会社は「やまさ海運 マルベージャ号長崎港遊覧」「軍艦島クルーズ㈱」「㈱シーマン商会」「軍艦島コンシェルジュオフィス」「馬場広徳」の5社です。

それぞれ特徴があり料金も異なるので、ホームページなどを比較して、条件に合ったツアー会社に申し込んでくださいね。なお、ツアーでも島へ上陸するコースと、上陸せず島周辺を周遊するコースの2種類あります。間違えのないようにしっかり確認しておきましょう。

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どのツアーも長崎港周辺からの出航となり、約40分ほどのクルージングで軍艦島に到着します。また、軍艦島へ上陸するには、天候条件も大きく関わってきます。

「風速が秒速5mを超えるとき」「波高が0.5mを超えるとき」「視程が500m以下のとき」は軍艦島の桟橋の使用が禁止されているため、上陸することはできません。天候基準をクリアする日数は、年間100日程度と想定されているので、ツアー希望の場合は事前に当日の天候もチェックしておきましょう。

3. 第一見学広場

軍艦島に上陸後、整備された見学可能な3つの広場を巡ります。先頭にいるスタッフの方の後に続いて進みましょう。途中で建物や当時の背景について、ところどころガイドしてくれますよ。気になった点は気軽に聞いてみるのもいいですね。まず最初に見学するのは「第一見学広場」です。

このエリアでは高層のアパート跡や端島小中学校跡、ベルトコンベエアの跡などが見られます。軍艦島の住居は高層でもエレベーターはなく、当時の人々は各階を空中でつなぐ廊下や階段などを使って移動していました。桟橋から見上げる岸壁の上の住居跡は、とても迫力があり見ごたえ抜群です。

4. 第二見学広場

「第二見学広場」にはかつて炭鉱の事務所や倉庫、作業場などがありました。赤レンガで出来た建物跡や炭鉱へのリフト乗り場跡が見られ、ガイドでは「炭鉱夫たちは当時のどのような働き方をして、どんな日々過ごしていたのか」を聞くことができます。ほとんどの建物が崩壊していますが、遺跡のような独自の世界観にだんだん引き込まれていくでしょう。

5. 第三見学広場

見学コースの最深部にある「第三見学広場」には、日本最古の鉄筋コンクリート建築のアパート「30号棟」などが見られます。30号棟は築100年を超える建物で、大正時代に当時の最先端の技術を用いて造られました。そびえ立つ光景はまさに映画やゲームに出てきそうな気配です。アパートには住民用のプール跡もあり、当時の生活の様子を少しだけ垣間見ることができますよ。

6. 上陸するにあたっての注意事項

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2019年7月現在、軍艦島島内で見学可能となっている場所は、長崎市が条例で定めた見学施設内のみとなります。廃墟となった建物が崩れる危険性もあるため、「見学広場」「見学通路」以外に立ち入ることは控えましょう。また、島内にはお手洗いや水、電気や自動販売機などの施設は何もありません。

アルコール類以外の飲み物は持ち込み可能となっているので、水分補給のため飲料を持参することをおすすめします。見学するにあたっては動きやすい服装・歩きやすい靴で臨みましょう。ハイヒールやピンヒール、サンダル類などの靴はケガのリスクがあるため、上陸禁止となっています。

◎最後に:割引・特典情報も要チェック

軍艦島ツアーは、ツアー会社によっては割引クーポンやお得なネット予約、軍艦島のデザインされたポストカードなどのプレゼントなどがあったりもするので、申し込みをする前にチェックしてみましょう。閉山から時間が止まってしまったかのような軍艦島でぜひ、歴史の風を感じる旅に出てみませんか?

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