東京や関西からも週末にゆったり楽しめる、五島列島のフェリー旅プラン!

東京や関西からも週末にゆったり楽しめる、五島列島のフェリー旅プラン!

近年ひそかに人気が高まっている離島の旅。静かな島でのんびりするという観光のスタイルは、せわしい都会の喧騒に疲れた人たちに広く好まれています。とはいえ、離島はアクセスも悪いことが多く、長期の休暇をとらなければ満喫するのは難しい場合がよくあります。そこで今回おすすめしたいのが、長崎県の西に連なる五島列島!世界遺産登録で注目度急上昇中の五島は、飛行機とフェリーを上手に組み合わせれば週末だけでもしっかり楽しめるんですよ。この記事では、金曜夜発の週末五島列島観光について、プラン例を挙げてご紹介します。

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東京や関西からも週末にゆったり楽しめる、五島列島のフェリー旅プラン!

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フェリーを使えば週末でも丸2日たっぷり楽しめる!

東京や関西から五島列島への最速の移動手段は、もちろん飛行機です。ただし、五島で唯一定期便が就航している福江島の福江空港へは、福岡か長崎を経由しなければなりません。

そこでクローズアップされるのが、博多港を23時45分に出航し、翌朝8時15分に博多に到着する(2019年5月現在)フェリー「太古」です。金曜の仕事の後でも、その日の夜中に福岡空港に着ければ、フェリーでぐっすり寝ながらにして五島列島まで行くことができます。

睡眠時間も確保して、朝から思う存分観光を楽しめるのもフェリーの大きなメリット!土曜の朝に到着して日曜夕方の飛行機で帰れば、五島の旅を丸々2日にわたって満喫できるんです。

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フェリー太古の乗り方

◆予約について

フェリー太古は予約なしでも乗船できますが、繁忙期など満席になることもあるので、しておいた方が確実です。また、指定客室(グリーン和室・グリーン寝台・ツイン・ファミリー・スイート)を利用する場合は、予約と所定の使用料が必要となります。

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こちらが使用料なしで利用できるスタンダードルーム。フラットな座敷タイプの大部屋で、好きなところに横になれます。枕や毛布はレンタルでき、貴重品を保管するロッカーも用意されています。

こちらは指定客室で最もスタンダードなグリーン寝台。上下2段になっていますが、ボックスタイプで個室感がしっかり確保されています。

その他、船内の詳しい設備についてはこちらの記事を合わせて参照ください。

▶ 博多と五島を結ぶフェリー「太古」の魅力!世界遺産の島々を船で巡ろう

◆博多港ターミナルへの行き方と乗船方法

続いて、フェリー太古の出航する博多ふ頭第2ターミナルまでの交通手段についてご紹介しましょう。といっても港までのアクセスはとっても簡単で、博多駅および天神から博多ふ頭行きのバスが出ています。

博多駅なら西日本シティ銀行前バス停のFのりば、天神であれば天神ソラリアステージ前バス停の2Aのりばで乗車し、所要時間は前者が約20分、後者なら約10分です。

飛行機で福岡空港まで来る場合は、地下鉄が乗り入れているので5駅目の天神駅で降りるのがおすすめ。もし時間に余裕があれば、天神で博多名物の屋台を楽しんでみてはいかがでしょう!

ただ、博多ふ頭行きの終バスは9時台なので、乗りそびれないように注意してくださいね。とはいえバスを逃したとしても、タクシーでも大した距離ではないのでそこまで心配する必要はありませんよ。

こちらが窓口で、壱岐・対馬行きの九州郵船と隣り合わせになっています。窓口で予約者名と予約番号を伝えれば、チケットが発行されます。

窓口のオープンは21時、乗船は21時45分からです。お買い物は、第2ターミナルの向かいに建つベイサイドプレイス博多にコンビニがあります。

出典: BLUE7 / PIXTA(ピクスタ)

もし早めに着いてしまった場合は、同じふ頭にある博多ポートタワーが22時まで、その隣にある「みなと温泉 波葉の湯」が25時まで営業していますよ。

フェリーで行ける、五島旅行のプラン例をご紹介!

ここからは、フェリー太古に乗って朝から楽しめる五島列島の観光プランを4つ取り上げます。

それぞれ1日分となっているので、4つの中から2つを選べば週末の丸2日を楽しむことができますよ!

1. 世界遺産のある無人島「野崎島」でのんびり

まずおすすめしたいのが、世界遺産の野首教会などがある無人島の野崎島です。フェリー太古で博多港を出て、2番目に着く小値賀島(おぢかしま)の隣にあります。

小値賀港到着は午前4時40分。ということで外はまだ真っ暗です。

ターミナル内には男女別の仮眠室があるのでご安心を!同じくターミナルの中にある観光案内所(おぢかアイランドツーリズム)は、朝6時半にオープンします。

野崎島を観光する際は、事前にこの「おぢかアイランドツーリズム」に連絡しておきましょう。無人島なので、教会やビジターセンターは来島者の情報がない限り施錠されています。

こちらが、小値賀港と野崎港を結ぶ町営の渡船「はまゆう」です。基本的に朝・夕の1日2便で、土日祝日には午前の増便もあります。

とはいえ運航本数が少ないことに変わりはなく、乗りそびれてしまうと無人島に取り残されることになるので要注意です!運航ダイヤはHPで事前に確認しておきましょう。

ちなみに、鍵を開けてくださる職員の人たちもこの船に同乗します。島での過ごし方や、集落の歴史などをうかがっておくと良いですよ。

波止場のある野崎集落は、2001年以降は住む人のない廃墟となっています。最後の住人だった神社の神主の屋敷だけが、整備されて無料で公開されています。

人間の代わりに島で大きな顔をしているのが、鹿です。島じゅうのあちこちにいて、近づけば逃げますが、さりとて人を畏れるでもなく。

人々の暮らしの痕跡と調和して、すっかり島の風景に溶け込んでいます。

港から15分ほど歩いてひと丘越えると、野崎島の一番の観光スポット野首教会が見えてきます。

明治41年(1908)に完成したレンガ造の建物で、日本の教会建築のパイオニアである大工棟梁の鉄川与助が設計・施工したものです。

世界遺産の野首教会は、見学は自由ですが、内部の撮影は不可となっています。

教会の麓には廃校を利用した「野崎島自然学塾村」があります。休憩や食事ができる島では貴重な施設で、シャワーや炊事もできます。

宿泊も可能ですが、週末プランでの利用は難しいでしょう。利用には事前申し込みと使用料が必要なので、前日までにおぢかアイランドツーリズムに連絡をしてください。

小値賀港に戻って余裕があれば、フェリーターミナルで自転車を借りて小値賀島も巡ってみましょう!強力バッテリー付きの電動アシスト自転車もあるので、多少疲れていても大丈夫ですよ。

港らしい細い路地の入り組む町場を抜けてしばらく走れば、

出典: kattyan / PIXTA(ピクスタ)

こ~んな赤い砂のビーチ(赤浜海岸)や、

出典: kattyan / PIXTA(ピクスタ)

こ~んな奇岩の景色(五両ダキ)などに出会うことができますよ!

小値賀港周辺には民宿も点在しているので、夜は島の新鮮な魚介に舌鼓をうちましょう!ただし、福江方面のフェリー太古は翌朝4時50分に出航なので、やはり深酒や夜更かしは禁物です。

2. 五島うどんのふるさと中通島

小値賀島の次に寄港するのが、五島列島で2番目に大きい中通島(なかどおりじま)です。複雑な形をした中通島には大きく3つのフェリー港があり、太古が着くのは新上五島町役場に最も近い青方港です。

公共の交通機関は朝5時40分の到着に合わせて出発するバスのみで、これを逃すと徒歩かタクシーで移動しなければなりません。また、小串郷のニコニコレンタカーでは、港までの無料送迎を行っています。

出典: ニッシー / PIXTA(ピクスタ)

中通島のある新上五島町の観光スポットといえば、何といってもやはり世界遺産の頭ヶ島(かしらがしま)でしょう!大正8年(1919)に10年を費やして建てられた頭ヶ島天主堂は、西日本では唯一の石造の教会なんですよ。

中通島と頭ヶ島は橋で結ばれていますが、島内はパーク&ライドが徹底されています。頭ヶ島を車で訪れる際は、島の東端にある休止中の上五島空港に駐車し、シャトルバスに乗り換えなければなりません。とはいえ天主堂まではたった7分で到着するうえ、30分おきに出発しているので不便さはさほど感じないでしょう。

上五島でもう1つ忘れてはならないのが、五島うどんです。五島特産の椿油で延ばすのが特徴で、讃岐うどんや稲庭うどんと並んで「日本三大うどん」の1つに数えられています。

五島うどん自体は五島列島のどこでも食べたりお土産に購入したりできますが、製麺所のほとんどは中通島にあります。とくに中通島の船崎郷と有川郷が、五島うどんの本家・元祖の二大中心地!いずれもフェリー太古の寄港する青方から近いので、製麺所をいくつか訪ね歩いてみるのも面白いですね。

また有川の観光施設「五島うどんの里」では、うどんの手延べ作業の見学や体験もできますよ。

出典: kattyan / PIXTA(ピクスタ)

レンタカーがあれば、白いトラスが美しい若松大橋を渡って南西隣の若松島に渡るのもおすすめ!午前11時半前ごろまでに到着すれば、橋の下を結構ギリギリに通過するフェリー太古を目にすることができますよ。

中通島との間の細い若松瀬戸にはたくさんの小島が浮かんでいます。複雑なリアス式の地形も相まって、周囲の展望台からの眺めもとっても風光明媚です。

出典: c6210 / PIXTA(ピクスタ)

若松島の観光スポットの1つに、キリシタン洞窟があります。明治の初めに迫害を受けた潜伏キリシタンが身を潜めたところで、その入り口には後に十字架とキリスト像が建てられました。世界遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」には含まれていませんが、五島の歴史を物語る重要な史跡です。

若松島のキリシタン洞窟は、船でしか近づくことができません。若松港からは、2名以上の要予約で洞窟観光の船が運航されています。天候が悪くなければ、上陸して洞窟の中まで入ることもできます。満潮時には波の迫る暗い洞窟で、このような場所に隠れなければならなかったキリシタンの信仰の厳しさがうかがえるでしょう。

3. 福江港からツアーで世界遺産の島を巡る

フェリー太古は午前8時15分に、五島最大の都市福江に到着します。福江島と若松島の間には久賀島(ひさかじま)と奈留島(なるしま)があり、それぞれに世界遺産の集落や教会があります。

太古は下り便のみ奈留島にも寄港するのですが、奈留島から久賀島への定期船はありません。そこでおすすめしたいのが、福江港から出発して久賀島と奈留島両方の世界遺産を半日で巡るツアーです。五島市観光協会が主催していて、出発日の3日前までに電話で申し込みます。

飛行機や長崎からの船では出発時刻に間に合わない可能性もありますが、フェリー太古なら集合の数十分前に港に着くので、週末の限られた時間にテンポよく観光することができます。

◆島全体が世界遺産の久賀島

久賀島は全域が世界遺産の構成資産となっていますが、一番の観光の見どころは、島の東にある旧五輪教会堂(きゅうごりんきょうかいどう)です。明治14年(1881)に建てられた瓦葺平屋の木造教会で、国内に現存する教会としては長崎の大浦天主堂に次いで古いといわれています。

旧五輪教会堂は、五島の教会では珍しく内部の撮影がOKとなっています。日本の職人ならではの、木材を曲げて造られたリブ・ヴォールト天井や日本家屋らしい雨戸の付いた窓など、和洋折衷の貴重な建築手法をじっくり鑑賞してください。

◆奈留島の江上集落

奈留島で世界遺産に登録されている江上集落は、島の北西部にあります。観光スポットの江上天主堂は大正7年(1918)の竣工。水はけの悪い谷間という環境に合わせて、高床式になっていたり、屋根に通気口が設けられていたりといった特徴があります。

出典: うまい画像や / PIXTA(ピクスタ)

奈留島は天然の良港として知られ、五島の中でもとくに質の良い海の幸に恵まれています。ツアーに参加すれば、島の民宿で新鮮な魚介料理を昼食にいただくこともできますよ!(※写真はイメージです)

ちなみに、奈留島は元メジャーリーガー野茂英雄投手のお父さんの故郷。「野茂」という苗字はこの奈留島にしかないそうですよ。

ツアーは午後3時に福江港に戻って解散となります。その後はターミナルや市街で買い物を楽しむもよし、

城下町福江を続けて観光するもよしです!

4. 五島列島最大の福江島をぐるっと一周

五島列島の主島である福江島は、本州から数えて日本で15番目の面積をもつ大きな島です。世界遺産はないものの、島の周囲にはたくさんの見どころがあり、観光にはやはりレンタカーが便利!スポットを絞って観光しても、一周するのに6時間は必要です。

レンタカー会社は港周辺を中心にたくさんあるので、探すのに苦労はありません。以下、福江港から時計回りに、福江島の主だった観光名所をご紹介します。

◆鬼岳

福江市街の南には、いやでも目立つ鬼岳(おんだけ)がそびえています。標高は315mとそれほど高くないものの、きれいに丸みを帯びたフォルムと、樹木がまったく生えていない山頂部がとても印象的です。

鬼岳は福江島を形成する火山群の1つですが、少なくとも歴史の記録上は一度も活動していません。すぐそばをドライブできるほか、山腹には五島椿園やリゾート施設の五島コンカナ王国などがあります。

◆鐙瀬溶岩海岸

真っ黒でゴツゴツした岩が延々と続く鐙瀬(あぶんぜ)。鬼岳が数万年以上前に噴火した際の溶岩が、海まで流れて急速に冷やされてできた地形です。

鐙瀬ビジターセンターの駐車場から歩いて下りることができ、そこから先はアズユーライク!五島の潮風に吹かれながら、黒い岩場を踏みしめてちょっとスリリングな散歩を楽しんでみましょう。

◆大瀬崎

福江島の南西端に突き出た大瀬崎は、五島を代表する景色の1つとして知られています。細く延びる断崖絶壁の岬の先端には、「日本の灯台50選」にも選ばれた白亜の美しい大瀬埼灯台が建っています。

灯台のたもとまで歩いて下りることもできますが、帰りは見た目以上に大変な道のり。駐車場から往復で40分ほどかかるので、体力と時間に余裕がなければ、展望台から眺めるにとどめるのが賢明です。

◆高浜

ターコイズブルーの海に真っ白なビーチ!福江島北西部の高浜は、日本一美しいともいわれる絶景の砂浜です。

駐車場やシャワーなどの施設も整っているので、海水浴や水遊びにもってこい!日本の渚百選や日本の水浴場88選などにも選ばれている、五島きっての観光名所です。

◆堂崎天主堂

福江島の北東に突き出た岬に立つ堂崎天主堂は、五島列島で最初の洋風建築とされています。レンガ造の外観だけでなく、リブ・ヴォールト様式の天井や五島らしい椿をモチーフにしたステンドグラスなども美しい観光スポットです。

現在は資料館となっていて、五島のキリシタンに関する歴史的な資料が多数展示されています。岬からの眺めもロマンチックで、少し時間をとってゆっくり観光すると良いでしょう。

帰りは福江から飛行機で!

帰りは、五島つばき空港の愛称をもつ福江空港から飛行機に乗るのがおすすめ!長崎と福岡の2航路があり、日曜の最終便に搭乗すれば、どちら経由でもその日の夜に関西や羽田に着くことができますよ。

福江空港までは、福江市街から車で10分ほど。連絡バスが出ているほか、たいていのレンタカー会社では空港までの無料送迎を行っています。

離島ならではのプロペラ機に乗って、週末2日の五島旅もいよいよ終わりです。空港ではもちろん、椿油や五島うどん、かんころもちなどの五島土産も買うことができますよ。

◎フェリーと飛行機で充実した五島列島の旅を

金曜夜に出発して、土曜と日曜を丸々使える五島列島のフェリー旅をご紹介しました。取り上げた4つのプランのうち、お好きな2つをチョイスすれば、効率よく五島を満喫することができるでしょう。ただし福江空港から飛行機に乗るので、日曜については1と2を選ぶことはできません。そのため、プランの組み合わせは全部で5通りとなります。次の週末はぜひ、ぶらりと五島の島旅へ出かけてみませんか!

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その他の五島の見どころや、世界遺産についてのより詳しい情報については、ぜひ次の記事も併せてご覧ください!

▶ 博多と五島を結ぶフェリー「太古」の魅力!世界遺産の島々を船で巡ろう

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