名称:海外で困ったら 大使館・総領事館のできること(外務省)
公式・関連サイトURL:https://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pamph_02.html
普段日本では味わえないような体験など、非日常を感じられる楽しい海外旅行。しかしもしトラブルが起こってしまったら、そんな楽しさも台無しです。特に海外では日本の感覚では考えられないような事態が起こることもしばしば。遠い異国の地で起こるアクシデントは心細いものですが、準備と心構えがあれば被害を最小限にとどめたりある程度は防げるものです。ここでは実際に起こった事例もまじえつつ、対処法や予防策などをご紹介していきます。
目次
海外旅行で起こりえる様々なトラブルの予防と対処法などを紹介
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1. 海外旅行保険には必ず入ろう
海外旅行でまず大切なのは「転ばぬ先の杖」を用意しておくこと。そこで海外旅行保険はもしもの時の心強い味方になってくれるはずです。日本語で24時間対応のヘルプデスクがあるのも安心。クレジットカードに付帯しているものや、事前にまたは空港で別途加入できるものなどがあります。それぞれ保証の範囲や金額、カードの場合は自動付帯か利用付帯かなど特徴があるので事前によくチェックしておくといいでしょう。
▶ ここまで違う!?海外旅行保険いろいろと役立つテクニックご紹介
使わなかったらもったいないと未加入にせず、旅の安全のお守りだと思って必ず加入しておきましょう。
2. 両替所・売店などでのサギに注意
海外に行くのなら避けては通れないのが外貨両替という行為。渡航先の金銭感覚に慣れる以前に利用することも多く、そこにつけ込んだ犯罪も多く発生しています。特にドルやユーロ圏以外の、やたらと桁数が多い通貨の国は要注意。お釣りや両替の時に、一ケタ少ない額をシレっと渡すのは常套手段です。
筆者はかつてインドネシアのしっかりとした雰囲気の両替所で、ひとケタ少なくごまかされそうになったことがあります。その場でレシートと金額を確認して問いただしたので、すぐに本当の金額を出させて事なきを得ました。
怪しい雰囲気のないちゃんとした両替所やお店だからと油断するのは禁物。必ずその場でお金は数えるように習慣づけましょう。もしごまかされていると気づいたのなら、カタコトでも構わないので英語などでハッキリと少々大げさなくらいに主張するのが鉄則ですよ。カタコト英語も難しそうだったら、日本語でも「不正行為に怒っているぞ!」という雰囲気を伝えるのが大切です。
2. 人混みでのスリ・置き引きに注意
観光名所やバスや電車といった公共機関の中など、人が多い場所で頻繁にスリや置き引きの被害が起こっています。残念ながら世界的に見て日本人観光客は、警戒心が薄くスキがあるので狙いやすいという印象があります。常に周囲を警戒する必要はないとは思いますが(場所にもよる)、普段の日本での感覚よりも持ち物には気を配っておいた方が無難です。絶景スポットでカメラやスマホなどで写真を撮ろうとするタイミングも要注意。両手はスマホ(カメラ)を構えて意識は被写体に集中、とスキだらけで物取りには絶好のタイミングなんですよ。
・貴重品を持ち歩くのならトートバッグのような蓋なしタイプは避ける。
・財布はチェーンを付けてバッグに。いつもの癖でポケットにしまわない。
・特に人が多い場所ではリュックは背負わず前に。
・レストランなどでも離れた場所に荷物を置かない。
・パスポートなど持ち歩く時はマネーベルトなど身体に密着させることができるグッズを使う。
移民問題が深刻なヨーロッパなどの地域では、不法入国者が生活のためにスリなどの犯罪に手を染めるケースが多いです。服装や雰囲気、挙動など怪しいと思ったら警戒し、その人物とは距離を置くようにしましょう。
3. 話しかけてくる人物に注意
海外旅行をすると、カタコトや流ちょうな日本語で話しかけてくる人がよくいます。ただでさえ心細い海外、聞きなれた日本語が聞こえると嬉しいものですよね。こうして話しかけてくる人物はざっくりと
①「日本大好きでもし困っていたら助けたい」という善意の人
②「金払いの良い日本人はよいビジネスの相手」と考える商売人
③「スキの多い日本人を騙してやろう」という犯罪者
といったタイプに分けられます。割合は個人差がありますが①や①+②タイプならコミュニケーションをとるのも旅の思い出になりそうですね。②+③や③タイプには近寄ってきてほしくないものです。なかなか見分けるのは難しいところですが、大切なのは雰囲気や日本語に惑わされず簡単に気を許さないということ。その人物の真意を見極める自信がないのなら、相手にしないのが無難でしょう。
4. 荷物の運搬などの頼まれごとは断る
海外での人との出会いもまたかけがえのない体験。しかし友達になったとしても、素性のはっきりしない人物から「日本まで運んでほしい荷物がある」などと頼まれても必ず断りましょう。知らず知らずのうちに中身が輸出が禁止されたものや違法薬物などの「運び屋」にされてしまっている恐れがあります。うっかり引き受けて捕まってしまっても「中身は知らなかった」で簡単に許されるものではありません。
麻薬に非常に厳しいタイ・マレーシア・インドネシア・中国といった国では日本人が逮捕され刑務所で懲役、重い場合は死刑が執行されたこともあります。最悪の事態を招かないためにも、はっきりと「NO」と意思表示してくださいね。
5. 外務省の海外安全ホームページはこまめにチェック
自然災害からテロ・暴動・伝染病など突如として安全が脅かされる事態が発生する可能性は、どこにいても無いとはいい切れないものです。海外を訪れる日本人のために、外務省の海外安全ホームページの情報は常に世界の様々な国の安全状況を伝えています。多くの国々が地続きになっている海外にいるのなら、近隣の国や地域で起こっている事態なども確認しておくのがオススメです。
現地でよりタイムリーな情報を得たい場合などはtwitterなどをチェックすると、現地の一般の人たちからの最速の情報が手に入る場合もありますよ。ただし噂が独り歩きした偽情報などが出回る可能性もあるので、出どころ不明の信ぴょう性の薄い情報には気をつけましょう。
6. 日本大使館・総領事館に頼ろう
トラブルに巻き込まれてしまった時、頼れる人脈のない海外で頼るべき場所は日本大使館・総領事館です。海外で起こる様々な不測の事態において、日本政府が設置している大使館・総領事館が力を貸してくれる場面も多いはず。外務省の海外安全ホームページにある「海外で困ったら 大使館・総領事館のできること」というパンフレットには、大使館・総領事館ができることとできないことが分かりやすく解説されています。ぜひダウンロードして確認してみてくださいね。
◎まとめ
海外で起こりえる様々なトラブルの予防と対処法などをご紹介しました。しっかりと準備をして、常に適度な緊張感を持てば海外旅行はとても楽しいものになるはずです。ぜひ海外で素敵な思い出を作ってくださいね。