古代を物語る世界遺産がある町、イラン・ケルマーンシャーの観光スポット

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古代を物語る世界遺産がある町、イラン・ケルマーンシャーの観光スポット

イラン西部に位置する町ケルマーンシャー。ケルマーンシャーはイラクとの国境にほど近く、クルド語を話す人が多いのが特徴です。旧石器時代から人が住んでいた事がわかっており、特にアケメネス朝とサーサーン朝の時代には繁栄を極めていました。多くの遺跡が発掘されており、世界遺産であるビーソトゥーンもケルマーンシャーから行くことができます。そんな見どころが多いケルマーンシャーの観光スポットをいくつかご紹介しましょう。

目次

古代を物語る世界遺産がある町、イラン・ケルマーンシャーの観光スポット

1. テキエ・モイヴェン・アル・モスク

出典: commons.wikimedia.org

ケルマーンシャーで観光をするなら、まずは町の中にあるこちらのモスクがおすすめです。ケルマーンシャーには多くのクルド人が住みますが、クルド人は本来ならスンニ派のイスラム教徒がほとんどです。しかし、ここケルマーンシャーに住むクルド人はシーア派が大多数であり、彼らはペルシア語とクルド語の両方を話す人が多いんですよ。

そのシーア派のモスクがテキエ・モイヴェン・アル・モスクであり、このモスクは他のモスクに比べてユニークです。イスラム教といえば偶像崇拝が禁止ですが、テキエ・モイヴェン・アル・モスクには多くの人物や動物が描かれたタイルを見ることができます。シーア派にとって重要な第3代イマーム・フセインの殉教の様子、さらに古代の王や英雄など、興味深いものばかり。そしてモスクの特徴である青いタイルはとても美しく、見逃せない観光スポットですよ。

2. バザール

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中東のバザールには様々な物が売っていて、お土産探しにも一役買います。ここケルマーンシャーでもそれは例外ではなく、町の中心に大きなバザールがあるんですよ。お菓子やスパイスなどの食料品はもちろん、服や小物、ゴールドなどありとあらゆる物が売っています。お土産探しにもおすすめですが、見てるだけでも楽しい観光スポットでもありますよ。

3. ビーソトゥーン

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ビーソトゥーンは、アケメネス朝のレリーフが見られる世界遺産です。ケルマーンシャーから35キロほどの場所にあり、バスでアクセスできます。

ビーソトゥーンには、アケメネス朝の王ダレイオスが反乱軍に勝利した様子が描かれ、さらに古代ペルシア語、エラム語、アッカド語の3つの言語で碑文が刻まれています。異なる言語が3つ使われたことによって楔形文字が解読され、このビーソトゥーン碑文は古代の歴史を解読するのにもとても重要な遺跡とされました。遺跡の入り口に横たわる巨大なヘラクレスも一見の価値がある観光スポットですよ。

4. ターク・イ・ブスタン

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ケルマーンシャー北部の山麓にあるターク・イ・ブスタンは、サーサーン朝の時代に彫られたレリーフです。主に3つのレリーフからなり、状態も良く見ごたえのある遺跡です。

アーチ状にくり抜かれた中に彫られているのは、馬に乗ったサーサーン朝最後の大王ホスロー2世と考えられています。そのアーチの外側には翼を持った人物がいますが、これはシルクロードを通って日本に伝えられ、飛天のモデルとも言われているんですよ。一回り小さいアーチの中にはシャプール2世と3世が向かい合って彫られています。こちらの洞窟に残る着色されたレリーフは、後の王によって自身の姿を彫らせた比較的新しいもの。これらの素晴らしいレリーフに自分を追加したい気持ちはわからなくはないですよね。歴史を感じるターク・イ・ブスタンは、ケルマーンシャーで外せない観光スポットです。

◎まとめ

ケルマーンシャーはイラクとの国境に近い町ですが、イランは国境沿いの危険地帯へ立ち入らなければ比較的安全と言われています。古代から人が住み、様々な歴史と文化が交流していたこの周辺は興味深い観光スポットが多い場所。ぜひ一度は行ってみたいですよね。ケルマーンシャーはテヘランから飛行機で1時間、またはバスで8時間ほどとアクセスも良いです。もし行くことがあれば、ぜひこちらの記事を参考にしてくださいね。

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