世界遺産チトワン国立公園の玄関口!ネパールの都市バラトプルの観光名所

画像出典:Krish Dulal (CC BY-SA 3.0)

世界遺産チトワン国立公園の玄関口!ネパールの都市バラトプルの観光名所

バラトプルは、ネパールの首都カトマンズの西に位置する人口15万人ほどの都市。もともとは農業や加工業を主体とする伝統的な地方都市でしたが、南に広がるチトワン国立公園が1984年に世界遺産に登録されると、一躍観光都市として発展することになりました。現在のバラトプルは、ナラヤニ川沿いのナラヤンガート地区を中心に、観光客向けの宿泊施設やショッピングスポットが数多く建ち並んでいます。またバラトプル周辺には、チトワン国立公園以外にも地域に根差した歴史的建造物などの観光名所が点在しています。

目次

世界遺産チトワン国立公園の玄関口!ネパールの都市バラトプルの観光名所

1. チトワン国立公園

出典: www.istockphoto.com

バラトプルを訪れるほとんどの外国人観光客のお目当てが、この世界遺産チトワン国立公園(Chitwan National Park)です。このあたりはヒマラヤ山脈の麓にありながら、亜熱帯気候に属する温暖湿潤な土地。ラプティ川の南に広がるジャングルや草原には、ベンガルトラやヒョウ、インドサイといった絶滅危惧種に、淡水イルカやヌマワニといった水辺の動物、世界の実に5%を占めるおよそ500種類の鳥などが生息しています。

チトワン国立公園の観光にはいくつかの方法がありますが、一番人気はゾウの背に乗って川やジャングルを巡るサファリ。ゾウは人にとてもよく慣れていて、川で背中を洗ってあげるととても喜びますよ。ほかにも丸太をくり抜いた細長いカヌーで川に漕ぎ出すツアーや、ジープでより多くの動物を探しに行くプランもあります。

朝の川辺は靄に覆われることが多いので、早い時間に観光に出るのがおすすめ。夜には先住民族タルー族のダンスを見ることもできます。朝から観光するなら、公園の東のソウラハ村に宿泊すると便利。たくさんのリゾートホテルが建設されていて、多くのところは送迎のサービスが付いています。

2. マウラ・カリカ寺院

バラトプルからナラヤニ川を挟んだ北側の山の上にあるマウラ・カリカ寺院(Maula Kalika)は、近年とくにホットな観光名所です。16世紀に端を発する古い寺院で、訪れる人は麓から約2kmのハイキングをしなければなりません。

途中にはバラトプルの市街やヒマラヤ山脈の一端が眺められる展望ポイントがいくつかあり、もちろん大変ではあるものの、心地よい山登りが楽しめます。山頂の境内からは、天気が良ければ世界第8位の巨峰マナスルを望むことができますよ。日本の富士山よろしくご来光ポイントとしても人気です。

3. ビシュ・ハザリ湖

バラトプル市街とチトワン国立公園の間には、緩衝地帯のジャングルが広がっています。その中にある小さな湖ビシュ・ハザリ(Bishazari Tal)も、世界遺産の国立公園に劣らぬ美しい観光スポットとして注目を集めています。ネパール語で「2万個の湖」という意味で、名前のとおり容易に全体像をつかませないような、変幻自在の秘境的な景観を醸成しています。

ラムサール条約にも登録されている湖一帯の湿地には、チトワン国立公園とはまた少し違った豊かな生物相のサイクルを見ることができます。湖にはたくさんの魚が棲んでいるので、それを食糧とするカワウソやワニ、ハゲタカ、ウミワシ、コウノトリなど、多用な動物に出会えるチャンスがありますよ。

緑に囲まれた幽玄な湖の景色を眺めているだけでも癒されるので、バラトプルからチトワン国立公園への行き帰りなどに立ち寄ってみると良いでしょう。

4. デブガート

出典: Abhighimire (CC BY-SA 4.0)

デブガート(Devghat)は、バラトプル市街からナラヤニ川を5kmほど遡った谷あいにある地区です。ここはヒンドゥー教の聖地の1つで、神々にまつわる洞窟や寺院が集まっています。ヒンドゥー教徒の巡礼者は、ナラヤニ川とカリ・ガンダキ川が合流する河原で水垢離をするのがならわし。「メラ」と呼ばれる宗教上の集まりが開かれる際には、たくさんの信者がデブガートの川に身を浸します。

観光客がデブガートに行くには、タクシーを利用するか最寄りのバス停から4kmほど谷沿いの道を歩きます。この道沿いにも多くの動物を見ることができるので、時間に余裕があれば徒歩をおすすめします。ただし、タクシーにしろ徒歩にしろ、デブガートのメインエリアに入るには吊り橋を渡らなければなりません。この吊り橋はすれ違うのもやっとの細さのうえ、足元は建設現場で見るような鋼板。地元の人はこれを容赦なく自転車やバイクを引いて渡るので、温室育ちの日本人にはちょっと勇気が要りますよ。

◎まとめ

ネパールには世界自然遺産が2つあり、1つがヒマラヤ山脈のサガルマータ国立公園。そしてもう1つが、バラトプルのチトワン国立公園です。ゾウに乗って世界遺産のジャングルを巡る珍しい観光アトラクションを求めて、世界中から多くの観光客が集まるバラトプル。市内にはホテルやショッピングスポットも充実していて、ネパールが初めてという人にもおすすめの街です。

ちなみに、首都カトマンズからバラトプルまでは直線で100km弱と近そうに見えますが、道路状況が悪く、とくに雨季には通行不能になることがしばしば。なので、バラトプルを観光する際にはトリブバン国際空港から飛行機を利用することをおすすめします。

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