長い歴史をもつイラン第4の都市!タブリーズのおすすめ観光スポット5選

画像出典:Navid Alizadeh Sadighi (CC BY-SA 4.0)

長い歴史をもつイラン第4の都市!タブリーズのおすすめ観光スポット5選

イラン北西部に位置する百万都市タブリーズ。街の成立は遅くとも3世紀にまで遡るとされ、現在まで続く都市としてはかなり古いといえます。いくつもの王国の都となっては滅ぼされるという歴史を繰り返してきたうえに地震が多いことから、歴史的建造物の多くは昔日の姿をとどめず、遺跡として残っています。とはいえ、古都タブリーズには観光の見どころがいっぱい!とくに美しいアーケード付きのバザールは、最も古くて大きいものの1つといわれています。ほかにも多くの観光名所があるので、そのうちオススメを5選にまとめてご紹介します。

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長い歴史をもつイラン第4の都市!タブリーズのおすすめ観光スポット5選

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1. 青のモスク

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タブリーズを象徴する歴史的建造物の1つが「青のモスク(ブルー・モスク)」です。タブリーズを都としていた黒羊朝の第5代君主ジャハーン・シャーによって、1465年に建造されました。しかし、1780年の地震によって倒壊し、玄関部分の壁と土台を残すのみに。長らく遺跡の状態でしたが、1973年になり、遺跡の石材と伝統工法を用いて復興されました。

唯一昔のままのファサードを眺めれば、ところどころ剥がれ落ちた青いタイルがタブリーズの栄光を語りかけます。内部もできる限り当時のタイルを使用しているので、壁や柱の装飾は部分的。だからこそ逆に、歴史の重みが感じられる観光スポットといえます。モスク中心部の奥まで来たら、天井を見上げてみましょう。その部分は完全な姿で復元されていて、薄い照明が青く美しい空間を演出しています。

2. タブリーズ城跡

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「アルゲ・タブリーズ」と呼ばれるタブリーズ城跡は、青のモスクと並ぶこの街のシンボルです。14世紀前半にイルハン朝によって築かれましたが、完成する前に天井部分が崩壊、そのまま500年近くほったらかしにされていました。19世紀前半のロシア・ペルシャ戦争に際して、兵営として使うために修築されましたが、要塞として利用されることはついになかったのです。

完成をみることなく崩れたままとはいえ、唯一立っている2つのアーチの巨大な城門は、タブリーズの街で最も目立つ建造物であり続けました。観光名所として改修された今日も、そのどっしりとしたたたずまいで訪れる人を驚かせています。夜にはライトアップもされるので、夜闇に浮かぶ石の城門の姿も拝んでおきましょう。

3. タブリーズ立憲の館

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1904年の日露戦争で極東の新興国日本が西洋列強の一角ロシアに勝利すると、イランでも近代革命の機運が高まりました。このイラン立憲革命において中心的な役割を果たしたのが、タブリーズです。タブリーズなどいくつかの街ではアンジョマンと呼ばれる議会が政権運営を取り仕切るようになり、その集会場となったのが、観光スポットの「立憲の館(コンスティテューション・ハウス)」です。

もとはバザールの商人が1868年に建てたもので、彼が立憲革命の協力者となり、館を提供するに至りました。そのため、革命派の議会場にしてはとても瀟洒なつくりで、美しいステンドグラスや大きく開いた窓、アーチ型のファサードに、鏡で飾られた廊下などがあります。館内は博物館となっていて、革命当時の武器や出版物、写真、革命家の所持品などが展示されています。

1975年にはイランの文化遺産にも登録された、タブリーズが誇るイラン近代化の観光スポット。元商人の屋敷らしくバザールからも近いので、ショッピングと合わせて観光するとよいでしょう。

4. エル・ゴリー

エル・ゴリーは、タブリーズ市街南東部の地区。一般には、その一画にある大きな公園のことを指します。一見すると新しい市民公園のように見えますが、実際にはその歴史は古く、方形の大きな池は19世紀のガージャール朝時代に造られた農業用の溜池といわれています。周囲にはかつて王族の別荘が設けられていたといわれ、池の真ん中に小さなパビリオンが突き出ているのは、その名残とみられています。

今では、タブリーズ市民が休日を過ごすのどかな公園。敷地内には、5つ星のパース・ホテルも建っています。地下鉄1号線の終点、その名もエル・ゴリー駅で降りれば、公園もホテルも目の前です。ホテルの前には「TABRIZ」の文字のモニュメントもあるので、タブリーズへ来たという記念写真を1枚撮ってみてはいかがでしょう。

5. 鉄器時代博物館

タブリーズの存在が史料上から確認できるのが、3世紀のサーサーン朝時代から。ですが、タブリーズで文明をもった人類が集団生活を営んでいた痕跡は、それよりもすっと前の時代から見つかっています。そのため、タブリーズ市内には先史時代をテーマとする博物館の観光スポットがいくつかあります。

そのうちの1つが鉄器時代博物館(アイアンエイジ・ミュージアム)。ブルー・モスク再建に際して、紀元前1千年ごろの墓地跡が発見されたのを機に開設されました。ひとりひとり独立した区画に埋葬されているようすが、副葬品などといっしょにそのままの状態で保存されています。モスクのすぐ近くにあり、遺跡をそのままミュージアム化しているので、観光に立ち寄りやすいのも便利ですね。

タブリーズ市内にはこのほかにも、アゼルバイジャン博物館や市立美術館、自然史博物館など、先史にまつわるだけでもいくつものミュージアムがあります。

◎まとめ

タブリーズは、イランで最もヨーロッパに近いところにある大都市ともいえます。そのため、アジアや中東のみならず、ロシアにも何度か占領されてきた歴史があります。そのため、文化的自立志向が強い土地柄といえ、タブリーズ市内には上に紹介した以外にもたくさんの博物館や資料館があります。また、バザールで有名なタブリーズを訪れたら、ぜひ特産のペルシャ絨毯を探してみましょう。タブリーズ(タブリス)といえば絨毯の種類を指すほど、この街のペルシャ絨毯は有名なんですよ。

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