【有馬温泉】観光でおすすめのスポットと見どころをご紹介!

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【有馬温泉】観光でおすすめのスポットと見どころをご紹介!

日本三古湯や日本三名泉に数えられる日本屈指の名湯「有馬温泉」は、兵庫県六甲山系の北側、標高約400m前後の山峡にある古湯。大阪や神戸から近く「関西の奥座敷」と呼ばれる大規模な温泉街です。大阪国際空港(伊丹空港)から直行バスで約30分、新幹線の「新神戸駅」からでも電車で約30分とアクセスが大変よく、関西のみならず日本全国から観光客が訪れています。神話の時代から、火山ではない山の中に含鉄・強塩泉の熱湯を湧出する有馬温泉の不思議さを、温泉街の泉源めぐりで体感しましょう。数多くある寺社を参拝し、紅葉の美しい公園を散策観光、おもちゃの博物館で遊び、釣り堀も楽しめる!そんな、温泉以外の魅力をご紹介します。

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【有馬温泉】観光でおすすめのスポットと見どころをご紹介!

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1. 有馬温泉

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◆有馬温泉とは

「有馬温泉」は道後温泉、白浜温泉とともに『日本書紀』にも記された日本三古泉の1つです。行基は寺を建立して有馬温泉の発展に尽くし、豊臣秀吉は大規模な改修工事に取り組み、江戸時代には幕府の直轄領になったという歴史をもつ有馬温泉。多くの天皇や武将、著名人に愛されてきた日本を代表する名湯です。

◆有馬温泉のお湯

有馬温泉といえば金泉(きんせん)!そして、炭酸泉やラドン泉など透明なお湯は銀泉(ぎんせん)と呼ばれています。鉄さびの赤茶色をした金泉は、含鉄ナトリウム塩化物強塩高温泉のお湯。湧出した時は透明ですが、鉄分を含んでいるため空気に触れると茶褐色に変化するんですよ。山の中に湧いているのに海水の約2倍の塩分が含まれ、保湿・保温・殺菌効果の効能があるといわれる金泉。銀泉は二酸化炭素泉(炭酸泉)や放射能泉(ラドン泉)などの透明なお湯で、血行促進と新陳代謝や自然治癒力を高める効果が期待できます。

有馬温泉が古来より愛されてきた大きな理由のひとつが、温泉成分の豊かさ。含鉄泉・二酸化炭素泉・炭酸水素塩泉・放射能泉・塩化物泉・単純性温泉・硫酸塩泉という7つの成分を含んだお湯を湧出しています。温泉街にある合計7か所の泉源を巡ってみるのも興味深いですね。

2. 太閤橋~親水公園~ねね橋

神戸電鉄有馬線の終点が「有馬駅」。駅を出た道路を右方面へ少し歩くと、湯けむりをデザインした滝と太閤秀吉像がある「湯けむり広場」が右手に、左には「太閤橋」が有馬川に架かっています。

車で温泉街を目指すときにも「太閤橋」が見えると「有馬に来たな!」と思える有馬温泉の象徴的な橋。太閤橋からメイン通りの太閤通り周辺は、お店が多い有馬温泉街の中心的な場所で、観光に訪れた人たちでにぎわっています。

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太閤橋から、少し上流に見える赤い橋は「ねね橋」。太閤橋とねね橋の間は遊歩道の「親水公園」になっていて、有馬川に下りて川沿いを歩くことができます。ライトアップされる夜は幻想的な雰囲気に変わるので、夜の散策もおすすめですよ。

3. 泉源めぐり

有馬温泉にある7か所の泉源を巡り、立ち上る湯けむりを目の当たりにしてから有馬温泉のお湯に浸かってみませんか。

太閤通りの「有馬温泉観光総合案内所」でもらえる公式ウォーキングマップを参考に、7か所の泉源を反時計回りに観光する「泉源コース」をご紹介。実際に歩いて、山峡に湧く温泉の不思議を体感しましょう。

◆金の湯(太閤泉)

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有馬温泉観光総合案内所を出て左手方向に歩き、阪急バス有馬案内所の角を左折。正面の有馬玩具博物館に向かって歩くと、道をはさんだ右角に有馬温泉を代表する外湯「金の湯」があります。金の湯は、日帰り入浴する観光客に一番人気の外湯。手軽に有馬の金泉に浸かれます。

この金の湯の建物前にあるのが「太閤泉」。この有馬温泉発祥の地にある由緒ある太閤泉は、1966年に一度枯渇したという経緯があります。しかし阪神・淡路大震災をきっかけに再び湧出。新たに造られたこの飲泉場では、ひょうたん形の注ぎ口から銀泉のお湯が出ています。また、金の湯には無料の足湯が設置されているので、ぜひ利用してくださいね。

※2018年5月現在、飲泉はできません。

◆御所泉源

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金の湯のすぐ奥にある「御所泉源」へは、金の湯から右回り、左回りどちらで行っても徒歩数分。含鉄ナトリウム・塩化物強塩高温泉のお湯が、湯けむりを上げて湧き上がっている勢いのある泉源です。御所泉源のお湯は鉄分が含まれた金泉で、あたり一面が鉄さびの色になっています。

◆極楽泉源

御所泉源からもう少し坂を上がったところに、有馬伝説に登場する三羽ガラスと行基上人像の立つ「願いの庭」があります。ここを通り過ぎて外湯「銀の湯」方面へ歩き、銀の湯の手前にある細い路地を右折すると、金泉の「極楽泉源」に到着。ここは、太閤秀吉が造らせた湯殿へ金泉を送ったとされる泉源です。

◆炭酸泉源

銀の湯からさらに奥、「タンサン坂」を上ったところに炭酸泉源公園があります。「炭酸泉源」からは冷たい炭酸泉が湧いていて、阪神・淡路大震災までは、甘味を加えてサイダーとして売られていました。

現在もこの炭酸泉は飲用可能なので、蛇口をひねって炭酸泉を少しくんでみてください。炭酸泉源の水は、炭酸のピリッとした感覚に、少し鉄の味がする不思議な味覚です。せっかくなので、試しに少し味わってみてはいかがでしょう。

◆妬泉源

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タンサン坂をもどり、三差路を右へ下って突きあたりを左折すると、赤い鳥居が目印の妬神社があります。かつて、妬神社にある井戸は間欠泉のように不定期に噴出する泉源でした。「妬湯(うわなりのゆ)」という名前は、夫の愛人を殺した妻がここに身を投げたという伝説が由来。それ以来、美女がそばに来たり、悪口を言って罵るとお湯が噴き出したといいます。

この井戸は昭和30代に噴出が止まったため、現在は、裏に発掘された新しい妬泉源の金泉を利用しています。

◆天神泉源

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妬泉源から湯本坂を下がり、赤いポストを右へ曲がって有馬天神社へ向かいましょう。石段を上がって鳥居をくぐると、どーんと構えた「天神泉源」が迫力のある音を立てています。天神泉源は有馬を代表する泉源で、100度近い金泉を、湯けむりをあげながら湧出。泉質は鉄を含んだ強塩泉で、周りについた白い結晶は塩です!

◆有明泉源

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天神泉源から赤いポストへ戻る途中にある道を左折、階段を登ってさらに左折。歩いていると見えてくる櫓が「有明源泉」です。90度を超える有明源泉の金泉は、パイプで旅館へ送湯されています。

有明源泉を後にして道なりに下り、合流した道路を左方向へ川に沿って下っていくと、ねね橋や有馬温泉観光総合案内所付近に帰着!コースの途中で温泉禅寺や極楽寺、念仏寺などの前を通過するため、観光しながら散策するのがおすすめです。

4. 紅葉の美しい瑞宝寺公園

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「瑞宝寺公園」は有馬温泉街の左手奥、山の上にある紅葉の名所です。瑞宝寺は明治6年に廃寺となり、現在は神戸市が管理する公園になっています。瑞宝寺公園へは、太閤橋から徒歩で15分ほど。紅葉の時期は周辺の道路や駐車場が非常に込み合うので、歩いて行く方が良いでしょう。

美しい紅葉を眺めていたらいつの間にか夕方になっていたということから名前が付いた「日暮しの庭」。ここには、秀吉が囲碁を指したと伝わる石の碁盤が残っています。紅葉の季節はもちろん、新緑の頃も美しい瑞宝寺公園。石段や山門などの遺構は趣があり、爽やかな木々の中を散策観光するのにピッタリです。

5. 有馬ます池

「有馬ます池」は、楽しくカンタンに釣れて、美味しく食べられる!と観光客に大人気の釣り堀。2018年3月にリニューアルオープンし、さらに快適に遊べる観光スポットになりました。

六甲山の清流を利用した釣り堀には、元気なニジマスがいっぱい泳いでいます。糸を垂らせばすぐに食いついてくるのでビギナーでも安心。子供は大はしゃぎ間違いなし!竿など釣りに必要なものは全て料金に含まれているので、手ぶらで行って楽しめますよ。釣ったニジマスはその場で、から揚げか塩焼きに料理してもらえます。岩塩・ハーブ、マヨネーズパウダー、カレーパウダーなどお好みの調味料をつけて、熱々をどうぞ。

有馬ます池は、家族やカップルなどみんなでワイワイ楽しめる有馬温泉の体験観光スポット。六甲有馬ロープウェーの「ロープウェー有馬温泉駅」すぐ横にあります。休園日があるので、事前に確認しておいてくださいね。

6. 有馬玩具博物館

出典: Xiaojun Deng

「有馬玩具博物館」は、世界中から集めた多種多様なおもちゃを見て、遊べる博物館。約4000点ものおもちゃが、テーマごとに3階から6階の4フロアを使って展示されています。イギリスのからくり人形「オートマタ」、ドイツ・メルクリン社の鉄道模型、マイスターの技が光るドイツの伝統的なミニチュア、懐かしいブリキのおもちゃなど、世界の素晴らしいおもちゃがぎっしり!充実した展示には、大人も感動を覚えるほどです。

有馬玩具博物館は、グリコでおもちゃのおまけをデザインしていた加藤裕三氏が設立。その後、オートマタ作家の西田明夫が遺志を引き継いで館長を務め、「見る・聞く・遊ぶ・作る」いろんな角度からおもちゃを感じ、世代を超えて楽しめる遊びの世界を知ってほしいという願いを込めて収集展示されました。そんな思いの詰まった有馬玩具博物館で、家族みんなでおもちゃにふれ合って、プレイスペースで実際にさわって遊び、遊びの再発見をしてみましょう。

「金の湯」の向かいという便利でわかりやすい場所にあり、1階はミュージアムショップ、2階はハンバーガーレストランになっています。気軽に散策観光のついでに立ち寄ってみてください。雨の日の観光スポットとしてもおすすめです。

7. 有馬山温泉禅寺

出典: ja.wikipedia.org

温泉街の中心あたり、御所泉源と外湯「銀の湯」の間に温泉寺、念仏寺、極楽寺という3つの寺院が隣接しています。その中でも代表的な「温泉寺」をご紹介しましょう。

温泉寺は奈良時代に行基が創建した古刹で、正式名称は「有馬山温泉禅寺」。鎌倉時代に仁西上人が再興、桃山時代に火災から北政所(ねね)が復興しましたが、明治時代の廃仏毀釈で薬師堂を除くすべての建物が取り壊されてしまいました。現在は黄檗宗の禅寺として再建され、薬師堂には本尊の薬師如来が鎮座。その周りには、重要文化財の『波夷羅大将(ばいらたいしょう)立像』をはじめとした十二神将が守護しています。

念仏寺、極楽寺もそれぞれに見どころや由緒があり、周辺は落ち着いた静かな雰囲気。観光や泉源めぐりをしながら、3つの寺院にも寄ってみてくださいね。

8. 有馬稲荷神社

出典: ふくいのりすけ / PIXTA(ピクスタ)

天気が良い時には、炭酸泉源公園のさらに奥、標高689mの射場山(いばやま)にある「有馬稲荷神社」へ行ってみませんか。有馬稲荷神社は、皇室にゆかりが深い神社。舒明天皇と孝徳天皇が有馬行宮を造営されたことを起源とし、親王や皇族たちが大勢参拝しています。

境内は長い石段を上がり、さらに上がった先にあります。石段の途中には応援の俳句が書かれた看板が設置されていて、それらの言葉がきっと背中を押してくれるはず。頑張って上ったその先には、有馬温泉全体を一望できる絶景が待っています。早春にはコブシの花、秋には紅葉を静かに楽しむことができる観光スポット。お参りとビューポイントを兼ねられる場所ですよ。

◎まとめ

あまりにも有名すぎる有馬温泉は、ついつい温泉だけで満足してしまいがち。ですが、温泉だけなんてもったいない!せっかく行くなら観光も遊びも参拝も、美味しい食事も堪能しましょう。有馬温泉は、狭い坂道や川に沿って多くの旅館やホテルがひしめき合って建ち並ぶ広大な温泉街。空港や新幹線駅のほか、京都や大阪、三宮、姫路など関西各地からも鉄道や直行バスでアクセスできます。車なら、阪神高速北神戸線や芦有ドライブウェイのインターチェンジが近くて便利。一度も行ったことがない人はもちろん、リピートしてるのに温泉に浸かっていただけという方も改めて、有馬温泉へ歴史と不思議の観光に出かけましょう。

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