中城城跡の見どころスポット4選~ペリー提督も驚愕~

画像出典:さき / PIXTA(ピクスタ)

中城城跡の見どころスポット4選~ペリー提督も驚愕~

沖縄を代表する古城のひとつといえる「中城(なかぐすく)城跡」。沖縄全土に残る城(ぐすく)のなかでも最も保存状態が良く、自然の地形や岩を巧みに利用した琉球王国特有の石積みの技術が用いられているのが確認できます。

かつてぺリー提督が訪れた際にもその美しい城壁に感嘆したといわれています。その堅牢な建築技術もあって、いま現在も多くの城壁が残っているんですよ。

2000年に首里城などと共に世界遺産に登録され、観光スポットとしても人気の中城城跡のみどころをご紹介しましょう。

目次

中城城跡の見どころスポット4選~ペリー提督も驚愕~

1. 6つの郭(かく)

中城城は「郭(かく)」と呼ばれる囲われたエリアを連ねてつくられる、連郭式の山城です。資料がないため創始の時期は不明ですが、14世紀後半ごろではないかといわれています。中城城には「一の郭(かく)」「二の郭」「三の郭」「北の郭」「西の郭」「南の郭」の6つの郭があります。全てを合わせるとかなりの面積ですが当初からこれだけの規模であったわけではなく、郭の増築を繰り返すことで現在の規模になったといわれています。増築された時代によって石積みの技法に違いがあり、鑑賞するポイントといえます。

最も広い「一の郭」は布積みという技法が用いられています。建物は琉球王朝滅亡後は間切番所~中城村役場として利用されていましたが、沖縄戦により焼失しました。
同じく布積みの「二の郭」。石積みの曲線が特に美しく必見ですよ。三の郭は後から作られたため新城(ミーグスク)と呼ばれています。石積の方法も新しく、相方積み(亀甲乱積み)と呼ばれる方法によって作られているんです。他の郭も兵馬の訓練、祈りの場などそれぞれの用途で使われていたのではないかといわれています。

2. 穴と太陽信仰

パワースポットともいわれる中城城跡。三の郭の裏門はアーチの形をした門になっていますが、夏至の日にはちょうど太陽が門の中心を通るように計算されてつくられているんです。夏至は1年の中で太陽が出ている時間が一番長いため、太陽の力を取り込んでいたのだと考えられています。この門から見える太陽を一目見ようと、夏至の日にはたくさんの人が訪れます。

西の郭は、平馬の訓練をした場所といわれています。長さが120メートルあります。南の郭は、首里の王を拝む拝所といわれています。北の郭は、長期の籠城に耐えられるように井戸を取り込み、城内に水を確保したものといわれています。

南の郭、西の郭、北の郭には穴があけられた壁があり、東西南北を意識しているとも考えられており、「穴」を神聖化して考える琉球の宗教観念とも関係があるのではないかといわれているんです。首里城とはまたちがった魅力が中城城跡からは感じられますね。

3. 日本に開国を求めに来たペリー提督も驚いた城壁

出典: skipinof / PIXTA(ピクスタ)

中城城跡の見どころの一つが「城壁」です。あの「ペリー」が日本に開国を求める中継地として琉球を訪問。ペリーは沖縄島を探検する探検隊を派遣し、その際のスケッチが「日本遠征記」に記されています。後に中城城跡の城壁の美しさについても報告書で詳細にふれていることから、その感動は相当なものだったようです。中城城跡にはペリー達が歩いたという道も残されていたり、旗を立てていたという場所も近くにあるので、ぜひ立ち寄ってみてください。

4.北中城村青年エイサー祭り

エイサーは旧盆の一つで、沖縄の伝統舞踊。世界遺産である中城城跡でもエイサーを見られるのです。世界遺産を見るだけでなく、イベントがある日に訪れると一石二鳥ですね。

ライトアップされた景色や海を見渡せる景色に芝生が幻想的な景観の中で踊るエイサーは迫力満点。パーランクと呼ばれる小さな太鼓や絞太鼓などの演奏が聴け、夜には花火が打ちあがります。非日常的な時間を過ごせますよ。

たくさんの団体さんが出演するので、それぞれ違った伝統舞踊を楽しめます。お昼から夜まで行われていますよ。伝統文化と世界遺産の融合をぜひお楽しみください!

◎まとめ

中城城跡はかつての琉球王朝の栄華を物語る貴重な遺跡です。太平洋戦争の沖縄戦でも幸運なことに甚大な被害からは免れ、現在でも多くの遺構を鑑賞することができます。

ぺリーも感嘆した城壁の曲線など、味わい深いエピソードも多い古城なのでぜひじっくりと訪れてほしいスポットですね。沖縄へ旅行に行った際は足を延ばしてみてください。

国内のエリア一覧

海外のエリア一覧

カテゴリー一覧

中城でおすすめの記事

中城のアクセスランキング