名称:Apollo Theater
住所:253 W 125th St, New York, NY 10027
公式・関連サイトURL:http://www.apollotheater.org/
マンハッタンのハーレムと言えば、一昔前は観光客はおろか地元のニューヨーカー達でさえ立ち入りを躊躇った危険な場所。しかし1994年以降、当時のジュリアーニ市長が始めたニューヨークの治安改善対策が粘り強く続けられた結果、今ではウソのように安全な街になりました。そんなハーレムはマンハッタンにおける黒人(アフリカ系アメリカ人)文化の中心地。ニューヨークの一つとして欠かせない黒人文化に接する事の出来るハーレムをご紹介致します。
目次
治安が劇的に改善!マンハッタンに来たら、ハーレムも歩いてみよう!
1.ハーレムとは?
ニューヨークのハーレムとは、マンハッタンの北部、ちょうどセントラルパークの真上に位置します。今ではアフリカ系アメリカ人文化の中心となっていて、あの有名なアポロシアターもここにあります。
ハーレムの語源はオランダの都市ハールレムから取られているので、あの想像する「ハーレム」とはそもそもスペルも違います。昔はかなり治安が悪かったようで、ニューヨークに旅行に行く際は近寄らないように言われた方も多いでしょう。しかし今はかなり治安がよくなり、だんだんと観光スポとが増えています。しかし、それでもまだアジア人の数はすくないので、最低限の注意を払う必要があります。
とはいえ歴史が深く、黒人文化が発展した町。ニューヨーク・マンハッタンのぜひとも観光してもらいたい場所の1つです。
2.ハーレムの歴史
ハーレムに西欧人が住み始めたのは、1630年代。それまでは、ネイティブアメリカンが半遊牧民的な生活を営んでいました。当時の入植者オランダ人とネイティブアメリカンが暫く共存していましたが、入植者が増えるに従いネイティブアメリカンは次第にマンハッタンから消えてゆきます。
1660年代に支配権がオランダから英国に移り、独立戦争でハーレムはイギリス軍に焼け野原にされてしまいました。その後なかなか復興は進まなかったのですが、その後都市計画や鉄道の建設によってハーレムも好景気になっていきます。
20世紀に入り米国内でアフリカ系アメリカ人の大移動の流れが起こりました。彼らの多くがハーレムに移り住むようになり、1920年代にハーレム・ルネサンスの象徴、黒人文化が花開く事に。その後、世界恐慌や第二次世界大戦による不景気による貧困、そして犯罪が悪化。ハーレムの治安を著しく悪化させますが、1990年代には治安改善政策によって今ではかなり改善されました。
3.ハーレムの見所!アポロシアター
出典: Keith DeBetham (CC BY-SA 2.0)
ハーレムは基本的に住宅地です。最近は新しいカフェなどが増えていますが、まだまだ観光客慣れしていない町。その中でぜひ訪れて欲しいのがアポロシアターです。ここはポピュラー音楽においては、マンハッタンどころか全米で最も著名な劇場の一つであり、黒人ミュージシャンやアーティストの殿堂とも言える有名なクラブ。毎年130万人が訪れるマンハッタン有数の観光名所の一つです。
特に有名なのが、毎週水曜に行われる素人の歌手やダンサーが出演する人気イベント、アマチュアナイト。ダイアナ・ロスやジェイムズ・ブラウンを始め、多くの有名アーティストがここから巣立って行きました。さらにハーレムには多くのジャズクラブがある上、日曜の教会を訪れるゴスペルツアーもあり、黒人文化を身近に体験する事が出来ますよ。
4.ハーレムで食べてみよう!「ソウルフード」
最近日本でもよく耳にする”ソウルフード”。日本ではそのまま”魂の食べ物”と言ったような意味で使われています。しかし元々はアメリカ南部の奴隷制を通して生まれた、アフリカ系アメリカ人の伝統料理のこと。アフリカ系アメリカ人関連の事柄を指すのに「ソウル(魂)」という言葉が良く使われるようになった、1960年代からこう呼ばれるようになったとか。
代表的なものはフライドチキンやグリーン(からし菜の煮つけ)、コーン・ブレッド、ガンボー(南部式煮込みご飯)、豆料理など。ハーレムに来れば、オバマ元大統領も訪れた有名なシルビアズの他、ジャズが聴けるシュガーヒル・ビストロ等、多くのソウルフードレストランを見つける事が出来ますよ。
名称:Sylvia's
住所:328 Lenox Avenue New York, NY 10027
公式・関連サイトURL:http://www.sylviasrestaurant.com/ (英語)
◎まとめ
マンハッタン北部にある黒人文化の中心地、ハーレムをご紹介してまいりましたがいかがでしたでしょうか?昔は怖くて足を踏み入れる事の出来なかった場所。もちろん格段に安全になったとは言え、犯罪がゼロになったわけではありません。マンハッタンの中心に比べると相対的には事件の起きやすい地域です。特に夜訪れる場合は、それなりの注意を忘れないようにしましょう。