牧水にも歌われた!城山公園から鐘が時をつげる街「延岡市」のお祭り4選

画像出典:Erofeeva Natalya

牧水にも歌われた!城山公園から鐘が時をつげる街「延岡市」のお祭り4選

宮崎県延岡市は、旭化成の企業城下町として全国的に知られる工業都市。一時期は市民のおよそ半分が、この企業の関係者で占められていたそうです。しかし、決して工場ばかりの町ではありません。町の中心には延岡城跡のある城山公園があり、そこの鐘つき堂からは、市民に時を告げる鐘が130年以上にわたり鳴らされているんだとか。

今日は、そんな延岡を代表するお祭りのご紹介です。

目次

牧水にも歌われた!城山公園から鐘が時をつげる街「延岡市」のお祭り4選

1.まつりのべおか

「まつりのべおか」は毎年7月下旬に催される延岡市最大のお祭り。この祭りは2部構成になっており、7月最終土曜日が「花火大会」、その1週間前の土曜日が「ばんば祭り」で、ばんば総踊り、出逢い神輿、太鼓競演等のイベントが行われます。会場は、花火大会が大瀬大橋下流河川敷、ばんば祭りが延岡市中央通。

この祭りの最大の見所は、約3千人が参加する「ばんば総踊り」。伝統の「ばんば踊り」を誰もが踊れるように現代風にアレンジしたばんば踊りを大勢の市民が踊ります。特に2017年には、このばんば総踊りを世界最大の盆踊りとして、ギネスに認定してもらおうとのプロジェクトが発足。延岡市民総出の祭りになる事、間違い無しです。

2.城山かぐらまつり

神楽の伝承者に発表の機会を与え、後継者の育成や地域文化の向上を目指して、平成9年から始められた延岡の祭りが、この「城山かぐらまつり」。かぐら(神楽)とは、神に奉納するために奏される歌舞の事で、延岡神楽は奈良時代に山伏等の修験者によってこの地に伝えられたと言われています。

毎年11月に行われるこの祭りでは、延岡市内外からの参加者がそれぞれの神楽を、延岡城址二の丸広場を舞台に披露。見物客は笛、太鼓、鉦(かね)に合せて舞う奉仕者(ほしゃ)達の踊りに熱い視線を注ぎます。特に人気なのが子供たちの舞で、一際大きな拍手が送られます。

演目の途中には餅まきが行われる他、会場の周囲には飲食露店が並び、大勢の見物客で賑わいます。

3.城山の鐘まつり

延岡の城山公園頂上にある鐘撞き堂では、今も1日に6回、市民に時を知らせる鐘が撞かれています。初代の鐘(現在の物は昭和38年に造られた2代目)は、1656年、時の領主有馬康純が現今山八幡宮に寄進したものとされ、明治11年から今のように時を告げ始めたのだとか。

このように130年以上に渡り延岡市民に時を知らせる事が出来たのは、代々引き継がれた鐘守さんが居たから。この鐘守さんに感謝の気持ちを表すために催されるのが、毎年の時の記念日(6月10日)に行なわれる”城山の鐘まつり”です。

この歴史ある城山の鐘は、宮崎県出身の歌人若山牧水にも歌われており、同じ公園内にある歌碑では毎年3月に牧水を偲ぶ「若山牧水歌碑祭」も行われています。

4.今山大師祭・延岡大師祭

延岡の大師祭りは、明治22年、延岡近在の人達が石仏像を守護神(大師)として奉納し、五穀豊穣、家内安全を祈願したのが始まりです。場所は延岡駅から徒歩15分の所にある、今山大師。この今山大師寺は、天保10年に延岡の地で疫病が流行った際、高野山金剛峰寺から弘法大師座像(現在の本尊)を勧請(神仏を移す)し、家内安全を祈願したのが起源です。

毎年4月のこのお祭りは、九州三大春祭りの一つと言われ、3日間にわたり開催されます。今山を中心に、見立て細工の展示やのぼりざる物産展等様々な行事が催される他、最終日には「大名行列」等の仮装パレードが市街を練り歩きます。尚、今山大師にある弘法大師像は高さ17メートル、日本一の大きさです。

まとめ

宮崎県延岡市の代表的なお祭りをご紹介いたしましたが、如何でしたでしょうか?

延岡にも古くから受け継がれているお祭りが沢山ありますが、それにしても100年以上前から、毎日鐘の音で時刻を知ることが出来る延岡市民は羨ましい限りですよねえ。若山牧水が、「なつかしき城山の鐘鳴り出でぬ幼かりし日聞きし如くに」と詠ったこの城山の鐘の音、皆さんも是非聞きに来てくださいね!

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