青井さんで有名な霧けむる隠れ里、人吉市で見たいオススメのお祭り4選

熊本県最南部に位置し南部と北部を九州山地に挟まれ、市内を球磨川が流れる人吉市は霧が出ることが多くその雰囲気はまるで隠れ里のよう。人吉市民から「青井さん」という愛称で慕われる、国宝でもある青井阿蘇神社や幽霊を描いた掛け軸が残る永国寺など観光スポットもいっぱいです。そんな人吉市は球磨焼酎で代表されるように米焼酎の一大名産地としても有名で、焼酎にちなんだお祭りも開かれるほど。今回はそんな熊本県人吉市のお薦めのお祭りをご紹介いたします。

1.おくんち祭

熊本県人吉市で初めて国宝指定を受けた建造物、青井阿蘇神社。その神社で毎年行われるお祭りが「おくんち祭」です。806年からめでたいとされる旧暦9月9日に行われてきた祭事で、9日の読み方が変化して「おくんち」となったのだとか。10月3日から11日までの9日間に行われ、人吉球磨地方に伝わる伝統的神楽を見たり、野菜のたっぷり入った「つぼん汁」や球磨焼酎のご相伴にあるかずことができます。

しかし見所はなんといっても2000人を超える神幸行列です。長さ8ｍものチリンチリンと澄んだ音色をさせるチリン旗を先頭に、神輿や神馬、獅子面などからなる行列が人吉市内を練り歩きます。神幸行列の一番の人気は獅子面で、噛まれると無病息災で頭が良くなると言われています。昔は神聖なお祭りで一般の人々が見ることの出来なかった、貴重なお祭りをぜひ見てみませんか。

2.人吉幽霊祭り

熊本県人吉市にある永国寺は、別名幽霊寺とも呼ばれています。何故ならこの寺にはお寺を開いた実底超真和尚が描いたとされる見るのも恐ろしい幽霊があるんです。そんな永国寺では幽霊が現れた池など様々な逸話が残っており、この伝説にちなんで夏に行われるお祭りが「幽霊まつり」です。

永国寺では一日だけの幽霊屋敷が作られ訪れる人を怖がらせる他、福引や出店なども沢山あり毎年多くの人々で賑わいます。そしてメインはなんといっても寺宝である貴重な「幽霊の掛け軸」が年に一度のこの幽霊祭りの日だけ公開されるんです。滅多に目ることの出来ない掛け軸は必見ですよ！背筋が凍るような人吉市の幽霊を見に行って、夏の暑さを吹き飛ばして下さいね。

3.人吉お城まつり

熊本県のお城といってまず思いつくのが熊本城ではないでしょうか。しかし、ここ人吉市にある人吉城も日本の百名城に選べれているほど壮大なお城があります。三日月紋の入った石が見つかったことから別名「織月城」とも呼ばれ、相良氏が鎌倉時代に赴任して以来、35代670年もの長きにわたり居住されてきたお城です。そのお城で毎年4月の終わりに「人吉お城祭り」が行われます。

お祭りでは戦国時代を思わせる勇ましい甲冑姿の「武者行列」や、酒宴の際に球磨地方で歌われる民謡「球磨の六調子」に合わせての踊り、神輿が町を練り歩く「城下町パレード」も必見です。お城祭りの期間は人吉市市内の焼酎工場が無料で見学出来たりと、町総出でお祭りを盛り上げます。ぜひ、人吉市の象徴でもあるお城のお祭りを楽しんで下さいね。

4.人吉球磨はひな祭り

九州地方は雛人形の製作地として有名です。そんな雛人形のお祭りが熊本県人吉市とその周辺の球磨地方で盛大に行われます。毎年2月から3月まで開催され、町がお雛様一色となるんです。人吉市と球磨一帯の施設100か所以上で雛人形が展示されるのだとか。

住職が娘のために雛人形を買い求めたのをきっかけに1200体もの雛人形を全国から収集した、雛の寺として名高い「専徳寺」などは必見です。また人吉クラフトパークでは土雛などのお雛様の展示はもちろんのこと、オリジナルの雛祭りを自分で作ることもできます。旅館では雛祭りに関する特別パックがあったり、食事処ではお雛御膳などお雛様に関した特別なランチなど町総出の盛り上がり。女性だけではなく、男性も子供も楽しめる人吉市の雛祭りですよ！

◎まとめ

熊本県人吉市のお薦めのお祭り情報はいかがでしたか？相良氏の城下町として600年以上も栄え、その風景は日本遺産にも認定されている程。球磨川の川下りをはじめ沢山の観光スポットが沢山です。今回ご紹介したお祭り以外にも毎年2月に行われる「人吉春風マラソン」や日本の滝100選にも選ばれた鹿目の滝で8月に行われるお祭りなども見てみたいですね。歴史や文化を感じられるお祭りを、楽しんで下さいね。

青井さんで有名な霧けむる隠れ里、人吉市で見たいオススメのお祭り4選