自然豊かな島根県奥出雲市!神話の地のお祭りに出かけよう

画像出典:Denis Starostin/Shutterstock

自然豊かな島根県奥出雲市!神話の地のお祭りに出かけよう

奥出雲町は島根県の東南端に位置し、中国山地の山々に囲まれた里山の町です。古事記・日本書紀の「ヤマタノオロチ退治」や、スサノオノミコトが降臨したと伝えられている出雲神話発祥の地で、その神話ゆかりの場所も数多く残っています。また古くから「たたら製鉄」で栄え、鉄穴流しで形成された鉱山跡地と棚田は、国の文化的景観に選定されています。豊かな自然に恵まれ、歴史や文化的な遺産の残る神話の地、奥出雲のお祭りにでかけましょう!

目次

自然豊かな島根県奥出雲市!神話の地のお祭りに出かけよう

1. 奥出雲そば街道 新そばまつり

県内有数のそば産地である奥出雲町において開催される「奥出雲そば街道 新そばまつり」。奥出雲で生産されたそばの在来品種は「横田小そば」と呼ばれ、香高く甘みや粘りが強い特徴があります。しかしそばの実の大きさは他の産地のものと比べると小さく、収穫量が低いことなどから、長い歴史のなかで徐々に収穫量の多いほかの品種の栽培へと移り変わり、横田小そばは絶滅の危機に瀕していました。

そんななか町をあげて蕎麦による町おこしの動きが起こりました。わずかに保存されていた在来種の種子を数年かけて増やし、ついに平成19年に奥出雲町で幻となりつつあった在来種「横田小そば」のそば生産が復活しました!現在、地元のそばを提供する奥出雲町のお蕎麦屋さんには、休日ともなれば「横田小そば」を食べにくるお客さんで長い行列ができています。

そんな奥出雲町では、新そばの季節が始まる11月に毎年「新そば祭り」が開催されます。町内の蕎麦店やそば打ちグループなどが出店し、大いに賑わうお祭りです。年に一度の機会、旬を迎えた美味しくて貴重な奥出雲町の「新そば」と、この地の文化と歴史の香りをどうぞ満喫してください。

2. 三成愛宕祭り

古くから火難除けの神として崇敬される愛宕神社の夏祭りです。300年余の歴史をもつ「三成愛宕祭り」は雲南屈指ともいわれ、この地方最大の夏祭り。毎年8月24日に本祭り、25日に後祭りが開催されます。今もしきたりを尊重し、商店街持ち回りの当家制で行われているんですよ。

三成愛宕祭りでは、愛宕神社に布製の「幻の一夜城」が出現することでも有名です。この幻の一夜城は江戸時代の中頃、地元の若者たちが人々を驚かせようと祭りの前夜に渋紙に描いた城を、やぐらを組んで貼り付けたという故事からきています。

日没につれて、夜店にはさまれた通りは浴衣姿の人々でいっぱいになり、夜空には花火が上がり、神代神楽、仁多乃炎太鼓による迫力の演奏や仁輪加(にわか)と呼ばれるパレードなど、多彩な催しもので祭りは最高潮を迎え、夜半までにぎわいます。約300年の歴史をもつこの地方最大の夏祭りをぜひお楽しみください。

3. とんどさん

小正月に無病息災を願って行われる火祭り「とんど」。全国各地で似たようなものがありますが、出雲では「とんどさん」として親しまれています。高々とくまれた青竹に稲わさをはさんで作られたとんどトグロに地元の子供達がしめ飾りを投げ入れ、宮司さんのおはらいによって点火されます。門松などのお正月飾りや、一年間家にまつった神社札なども火に納めます。

清らかな炎により厄がはらわれ、燃えた芯が倒れた方角が豊作になるといわれています。最後に残り火で焼いた餅を食べると風邪をひかないといわれ、とんどの炭を顔につけると無病息災に過ごせるとのこと。奥出雲ならではの火祭り「とんどさん」をぜひお楽しみください。

◎まとめ

豊かな自然に恵まれ、歴史や文化的な遺産が残る奥出雲。およそ300年余りの歴史をもつ愛宕神社の夏祭りや、まぼろしのそば「横田小そば」の新そばを味わえるお祭り、一年の無病息災を願う火祭りなど、この地域の特色を活かしたお祭りや古くから伝承されてきたお祭りがあります。奥出雲ならではの素朴で歴史や文化を感じられるお祭りにぜひお出かけください。

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