記載の情報は情報が古くなる、あるいは内容に変更が生じる場合があります。
現時点の正確な情報は必ずMOFA等でご確認ください。
外務省海外安全HP:http://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure.asp?id=075
パプアニューギニアは自然豊かな国。世界遺産もあり、多くの少数民族を含む多様な文化にあふれた魅力的な国です。ダイビングやトレッキングなども盛んで、アウトドアのレジャーが好きな方には、とても楽しい観光地。日本からも首都ポートモレスビーまで約6時間30分とアクセスも便利です。
しかし、パプアニューギニアは残念なことに決して治安がいい国ではありません。特に首都ポートモレスビーやパプアニューギニア第2の都市・モロベ州レイ市では貧富の差が大きく、治安が悪化しています。パプアニューギニアを観光や仕事で訪れる際には、外務省の海外安全情報を確認し現地の治安情報を入手しましょう。そして、犯罪やテロ、誘拐などに巻き込まれないよう細心の注意を払いましょう。またデング熱やジカ熱などの感染症にかからないよう、訪れる際には入念な準備をする必要があります。
それでは、パプアニューギニアの治安情報を確認しましょう。
目次
【パプアニューギニアの治安】渡航の際は身の回りの危険に注意!
1.犯罪に巻き込まれないよう注意しよう
2017年2月現在、パプアニューギニア全土に危険情報が出されています。ブーゲンビル島アラワ市以南は、日本国外務省からも「不要不急の渡航は止めてください」という勧告が出ています。その他の地域にも「危険なので十分注意してください」という勧告が出されています。パプアニューギニアでは治安について十分に気を配る必要があります。
パプアニューギニアは失業者や生活困窮者が多く、それらの人々がグループ化し強盗などの犯罪に走るケースが頻発しているため、治安はあまりよくありません。ナイフ、銃、手製銃などを使用し犯行を行うことも多発しています。
首都ポートモレスビーでは、スリやひったくりのほか、武器を使った車両強盗なども頻発しており、女性に対する犯罪も多くなっています。特に繁華街は現地にくらすの日本人でもあまり立ち入らない場所。治安が悪くなるのは、夜だけではありません。観光客は夜だけではなく、日中も一人で歩くことは避けてください。
そのためにも、パプアニューギニア現地の事情に詳しいガイドの方と行動を共にする。身の回りの荷物や貴重品は肌身離さず前掛けにして持ち歩く。このような対策を常に行うことが重要です。
2.誘拐やテロに巻き込まれないようにしよう
パプアニューギニアの各地で反政府活動や暴動、部族衝突が頻発しています。観光や仕事でこれらの地域を訪れる際には、治安が一時的に悪くなっている集会やデモには近づかないようにしましょう。また、パプアニューギニア第2の都市レイは、首都ポートモレスビー市に次いで治安が悪い都市です。ここでは暴動や部族衝突も起こっているので、巻き込まれないよう注意が必要です。
パプアニューギニアの治安が悪い背景には、地方から都市部への人口の流入、高い失業率、貧富の格差の拡大などがあります。現地人のアジア人に対する犯罪も頻発しています。安易に日本人だと知られ、事件に巻き込まれることのないよ言動に注意をしましょう。例えば、パプアニューギニアではチップを渡す習慣がありません。そのため、チップを渡すと、お金を持った人だと知られ、犯罪に巻き込まれやすくなります。治安の悪い地域だからこそ、現地の習慣なども念入りに確認しましょう。
なお、パプアニューギニアとインドネシアの国境は約780kmにもなり、その大部分がジャングル。監視も十分に行われていないため、国境近くに観光や仕事で訪れる際には注意が必要です。インドネシアの危険情報も確認するようにしましょう。
3.感染病に注意しよう
治安だけではなく、衛生面でも注意は必要なので、感染症の情報についても確認しておきましょう。
パプアニューギニアでは数年おきにコレラ・赤痢・腸チフスなどが流行しています。観光や仕事で訪れる際には、生水を飲まない、サラダなど生ものを食べないなど、食事の内容に十分気を付けてください。
パプアニューギニアを含む各地のジカウイルス感染症について注意を呼び掛けています。ジカウイルス感染症は、妊娠中の方が感染すると胎児に小頭症等の先天性障害を引き起こす可能性があります。したがって、妊娠中又は妊娠予定の方は、可能な限りこれらの地域への渡航を控えるよう勧告しています。同時にデング熱の発生もみられるため、注意が必要です。
これらの感染症は蚊を媒介として感染するので、パプアニューギニアを観光や仕事で訪れる際には、蚊にさされないよう長袖、長スポンを着用に肌の露出を少なくするようにしましょう。室内においても蚊取り線香などを利用し、発熱などの症状が見られたらすぐに受診してください。
◎まとめ
美しい海や深い緑の森林などパプアニューギニアは「南太平洋最後の楽園」ともいわれ、アウトドアが好きな方には人気の観光地。ところが、パプアニューギニアは世界で最も貧しい国の一つであり、残念なことに全域で治安が非常に悪い国として有名です。日本人を狙ったテロは報告されていませんが、銃を使った強盗など悪質な犯罪も頻発しています。また、パプアニューギニアは男尊女卑の習慣や思想が根強く残っています。そのため、女性に対する性犯罪も少なくありません。パプアニューギニアを観光や仕事で訪れる際には、それらの事件に巻き込まれないよう、治安には注意してください。
さらに、国の中央部には険しいジャングルがあり、その深い密林の奥地では現在も多数の部族が暮らしています。そこでは、黒魔術や魔女の存在も頑なに信じられている場所もあるのです。興味本位で不用心に接触しないようにしてください。
美しい自然の楽園が広がるパプアニューギニアを満喫するためにも、治安や衛生面について十分に注意してくださいね!