名称:Chhatrapati Shivaji Terminus(formerly Victoria Terminus)
住所:City of Mumbai, Maharashtra State
公式・関連サイトURL: https://whc.unesco.org/ja/list/945
チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅(旧名ヴィクトリア・ターミナス)は、今でも利用されているインド・ムンバイ南部の鉄道駅です。2004年に世界文化遺産に登録されました。
現在もムンバイ近郊の鉄道や他の長距離鉄道も乗り入れ、現役の駅として毎日大勢の乗客を見守っています。世界遺産に登録されている、このチャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅には、どのような特徴や歴史があるのでしょうか。ご紹介していきますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
目次
現役の駅!インドの世界遺産チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅
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チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅(旧名ヴィクトリア・ターミナス)とは?
世界遺産「チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅(旧名ヴィクトリア・ターミナス)」は、イギリスの建築家フレデリック・ウィリアム・スティーヴンスにより設計され、1888年頃から約10年の歳月をかけて建造された歴史ある建物です。建築様式は、豪華で壮麗なヴェネツィア・ゴシック建築様式。ヴィクトリア朝のゴシック・リヴァイヴァル建築と、インドの伝統的建築が融合し、特徴的な建築様式となっています。
建設当初は、イギリス「ヴィクトリア女王」の治世にちなんで「ヴィクトリア駅 (Victoria Terminus)」と名付けられましたが、主にインド西部に支持基盤を持つ政党「シヴ・セーナー」の強い要望、そしてインドにおける改名論議の一環として1996年に「チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス (Chhatrapati Shivaji Terminus)」へと改名されました。チャトラパティ・シヴァージー (Chhatrapati Shivaji) とは、17世紀のマラーター王国の王の名前です。
駅名が長いためか、インドでは頭文字から、「CST」または「VT」と省略した呼び方をされることが多くあります。
チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅へのアクセス
チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅は、今でも重要なムンバイの玄関駅となっているので、ムンバイ市内からのアクセスがとてもわかりやすい駅です。 ムンバイには、市バスが多く走っており、チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅を拠点とするバスもあります。 また、イギリス統治時代の名残を残すフォート地区を走るバスの大部分がこの駅の前を通っていますよ。
フォート地区からチャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅へは市バスで約10分、徒歩約30分です。
チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅のおすすめポイント①:建築様式
駅の見どころといえば、やはり豪華な建築様式。ヴェネツィア・ゴシック建築様式を用いた、ヨーロッパのお城のような佇まいで、 中央塔には「進歩の女神像」の彫刻が飾られています。また夜にはライトアップされ、日中とは異なる豪華な宮殿のよう。
また19世紀の鉄道駅建築として、とても進歩的な構造と技術力を誇っています。内部にあるHeritage Gallery(ヘリテージギャラリー)は、一般公開されているので、ぜひ覗いてみてくださいね。。
チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅のおすすめポイント②:映画や小説の舞台として登場
チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅のあるムンバイは、イギリス統治時代の趣を残したレトロな街並みが美しく、数多くの映画や小説の舞台になっています。もちろん、チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅もある映画のワンシーンに登場しています。
それは、アカデミー賞を受賞した『スラムドッグ$ミリオネア』。2008年制作のイギリス映画で、ダニー・ボイル監督作品です。駅のホームで主人公と幼なじみの再会のシーンが撮影されました。映画を観てから実際の撮影場所を訪れるのもいいですね。
注意事項
世界文化遺産「チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅」は現在も多くの乗客が利用する鉄道駅なので、スリや置き引きなどには十分注意が必要です。また、インドでは駅構内での写真撮影は、注意を受けることがあるのでお気をつけください。
◎チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅まとめ
インドにありながらヨーロッパの雰囲気を持つ建物、世界遺産「チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅」はその美しい建築様式が現在もそのままに残され、多くの人々が行き来する現役の鉄道駅です。イギリス統治時代の名残も見受けられる歴史的建造物なので貴重ですよ。