ギリシャ神話の医神ゆかりの地!世界遺産アスクレピオスの聖地エピダウロス

画像出典:Sharon Mollerus

ギリシャ神話の医神ゆかりの地!世界遺産アスクレピオスの聖地エピダウロス

世界遺産のアスクレピオスの聖地エピダウロスは、ギリシア南部のペロポネソス半島の東部に位置する古代ギリシアの都市遺跡。ギリシア神話に登場するアポロンの息子で、医療と健康を司る神アスクレピオスの誕生の地とされており、医療の町として多くの人々が集り繁栄した街です。

世界遺産のアスクレピオスの聖地エピダウロスは、最盛期の紀元前4世紀ごろには医療施設を中心に、神殿、劇場、宿泊所、浴場、闘技場などが建てられました。薬などでの医療ではなく、スポーツやマッサージ、観劇や音楽で治療する「ヒーリングの聖地」だったようです。

今回は、ギリシアの世界遺産、アスクレピオスの聖地エピダウロスをご紹介します。

目次

ギリシャ神話の医神ゆかりの地!世界遺産アスクレピオスの聖地エピダウロス

アスクレピオスの聖地エピダウロスとは?

出典: Andy Hay

ギリシアの世界遺産、アスクレピオスの聖地エピダウロスは、紀元前6世紀ごろギリシア神話に登場する医神アスクレピオスの信仰が、ギリシア全土に広まりました。

紀元前4世紀に最盛期を迎え、ギリシア全土から様々な患者が訪れ、人々が集まることによりキリスト教が普及した5世紀半ばまで、医療の聖地とされました。この都市全体は、一大健康センター状態になっていたのです。祭司による薬の投与ではなくスポーツやマッサージを行い、心理面は音楽や劇場で治療していました。

その癒しの施設である、劇場、浴場、闘技場、神殿などさまざまな建物が造られました。この地は異文化も受け入れており、当時流行したエジプトの神々の神殿跡があり、ここにはイムホテップ医神の礼拝所も造られいます。

ちなみにベッドのことをエピダウロスでは、クリーニーと呼んでおり、これがクリニックの語源となっているとか。古代の劇場が美しい形で残っており1988年に「エピダウロスの考古遺跡」として世界遺産に登録されました。2007年の第31回世界遺産委員会クライストチャーチ会議では、「アスクレピオスの聖地エピダウロス」と登録名が変更されています。

アクセス

ギリシアの世界遺産、アスクレピオスの聖地エピダウロスへのアクセス方法をご紹介します。世界遺産のアスクレピオスの聖地エピダウロスへは、まず、ギリシアのアテネを目指します。

直行便はないので、乗り継ぎが必要です。成田、羽田、関空からパリ(所要時間12時間40分)へ行き、パリからアテネ(3時間15分)に。アテネのキフィスウ・バスターミナルAからエピダウロス行きのバスに乗り約2時間半。

世界遺産のアスクレピオスの聖地エピダウロスへは、ナフプリオからはエピダウロス遺跡行きのバスが出ているのでそちらを利用するのもおすすめです。所要時間約45分。

おすすめポイント①:エピダウロス劇場

出典: www.istockphoto.com

ギリシアの世界遺産、アスクレピオスの聖地エピダウロスの代表格ともいえる遺跡があります。紀元前4世紀にアルゴスの建築家ポリュクレイトスの設計によるエピダウロス劇場です。ギリシアに現在残る古代劇場の中でも保存状態がよく、ほぼそのままの状態で残っています。

丸い円形のオルケストラと呼ばれる舞台を中心に、階段状の観覧席が取り囲む姿は、バランスもよく美しい姿です。この観覧席は傾斜を利用して造られており、1万2000人が収容できるようになっています。

音響効果も抜群といわれ、舞台で上でささやくような声を発しても、上段席まで聞こえるほどといわれています。世界遺産のアスクレピオスの聖地エピダウロスは現在も現役の劇場で、6月の終わりごろから「エピダウロス・フェスティバル」が開かれており、古代劇場のメッカとなっています。アスクレピオスの聖地エピダウロスは、気軽に触れることができる世界遺産です。

おすすめポイント②:アスクレピオスの神殿とその他の遺跡

出典: Carole Raddato

世界遺産のアスクレピオスの聖地エピダウロスの北側には、アスクレピオスの神殿があります。アスクピオスの聖地であることをアピールし信仰を深めるために造ったと伝わっています。世界遺産のアスクレピオスの聖地エピダウロスの中でも、フォトスポットとして人気です。

現在は土台部分だけですが、紀元前4世紀初期のころにドリス式神殿で作られ、当時は黄金と象牙で造られた医神アスクレピオスの像が安置されていました。ティモテオスが装飾した破風彫刻は重要な遺品として、アテネ国立考古学美術館に貯蔵されています。

他にも世界遺産のアスクレピオスの聖地エピダウロスには、4年に一度体育競技を行ったというスタジアムや音楽堂の南にある体育訓練所、聖なる仮眠所といわれるアバトンがあります。アバトンはかつて、患者がこの上で眠ればアスクレピオス神が夢に現れお告げを授け、その通りに祭司が治療をしたと伝わる場所です。

◎まとめ

世界遺産のアスクレピオスの聖地エピダウロスはいかがでしたでしょうか?博物館にはアスクレピオスの聖地から出土した医療に関する碑文が刻まれた石柱や医療器具などが展示されています。かつて、病を治そうとギリシャ全土から人々が訪れたという、癒しの聖地を観光してみませんか?

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