数多くの謎が残るイランの世界遺産、シャフリ・ソフタを紹介!

画像出典:Rasool abbasi17 (CC BY-SA 4.0)

数多くの謎が残るイランの世界遺産、シャフリ・ソフタを紹介!

イランの中東部にあるシャフリ・ソフタは、古い歴史を持ちながらも気候のおかげで良好な保存状態で発見された遺跡です。最盛期であった時代に突然人々が姿を消した謎など、発掘作業を進めている現在も多くの謎を残しています。かつて東西の貿易要所として栄えたこの遺跡は、2014年に世界遺産登録されました。この記事では未解明な部分が多く残っているイランの世界遺産、シャフリ・ソフタについて紹介します。

目次

数多くの謎が残るイランの世界遺産、シャフリ・ソフタを紹介!

シャフリ・ソフタとは?

出典: Saeedrahdari (CC BY-SA 4.0)

「消失の町」という意味をするシャフリ・ソフタは、紀元前4000年紀後半から紀元前3000年紀の遺跡として2014年に文化遺産に登録された比較的新しい世界遺産です。この場所がかつて東西交易の要所として栄えていたことを証明する重要な遺跡として、世界中から注目を集めています。

もともと青銅器時代の交易ルートかつ、イラン高原を横断していく要所でもあったシャフリ・ソフタは歴史の古い遺跡ですが、この遺跡がある砂漠地帯独自の乾燥する気候が効果を表し、1967年に良好な保存状態で発見されました。この都市は人口増加に伴って大きく4つの期に分かれていますが、最盛期であった4期に突然姿を消してしまったのです。

「消失の町」という意味はこのような謎によってつけられましたが、未だその謎は解明されていません。現在はイランおよびイタリアの合同発掘チームによって発掘作業が進んでいます。今後新たな発見や最盛期であった時代に姿を消した謎を解明する手がかりが発見されるかもしれません。

シャフリ・ソフタへのアクセス

シャフリ・ソフタはイラン中東部のスィースターン・バルーチェスターン州にあります。州都のザーヘダーンから北東方向に約200km離れたザーボルという都市の近郊に、シャフリ・ソフタがあるのでレンタカーやタクシーを利用しましょう。所要時間は約2時間30分です。ザーヘダーンまでのアクセスは、テヘランやマシュハドなどイランの主要都市から飛行機やバスなどが出ています。なお、日本から直行便は出ていません。

シャフリ・ソフタのおすすめポイント3

保存状態の良い遺跡

出典: Rasool abbasi17 (CC BY-SA 3.0)

シャフリ・ソフタは歴史の古い遺跡であるにも関わらず、良好な保存状態で発見された珍しい世界遺産です。ここでは墓地や家屋、その他古代遺物などをほとんど昔のままの状態で残っているため、人類の歴史を知るうえで重要な遺跡となっています。

そして近年の研究でシャフリ・ソフタの衛星都市が160以上あったことが判明しました。イラン最大規模の遺跡になったことも魅力の1つとして挙げられています。日乾煉瓦で建設されたこの都市にはなんと数千もの住居跡や数万にもおよぶ墓地が発見されました。今なお大量に出土している貴金属の遺物なども含めて、この規模と保存状態の良さから今後も新たな発見の可能性が高いと考えられます。

未解明な謎(最盛期の時代に人々が姿を消した謎)

出典: Mahsasadat Makki, Jean Dupouy-Camet, Seyed Mansour Seyed Sajjadi, František Moravec, Saied Reza Naddaf, Iraj Mobedi, Hossein Malekafzali, Mostafa Rezaeian, Mehdi Mohebali and Gholamreza Mowlavi (CC BY 4.0)

現在も発掘作業や調査、研究が進んでいるシャフリ・ソフタでは多くの謎が残り、その未解明な謎が知的好奇心を刺激して多くの人々を魅了しています。まず最初に挙げられる謎がシャフリ・ソフタの最盛期であった時代に突然人々が姿を消したことでしょう。

火災の痕跡は残っていますが、それがどのようにして発生したのか、なぜそれが原因で人々は姿を消したのか、どのようにして人々は姿を消したのかがまだはっきりと解明されていないのが現状です。かつては東西交易の要所として繁栄したシャフリ・ソフタに何が起きたのかは、今後の発掘作業や調査、研究などで少しずつ解明されていくのではないでしょうか。

未解明な謎(世界初の人工眼球発見)

シャフリ・ソフタでは恐らく世界初の人工眼球を発見したことも一つの謎として挙げられます。半球形状で女性の遺体から発見された人工眼球は、生涯にわたって装着されていたと推測され、さらに人工眼球が発見された女性の遺体はなんと紀元前2900年から紀元前2800年のものと考えられていることです。

今から5000年弱も前にどのように人工眼球が発明され、装着されていたのかも現在のところ詳しく判明されていません。また、シャフリ・ソフタでは他にも世界最古の定規やアニメーションの基になった絵なども発見されています。しかし発見された謎は、突然人々が姿を消した経緯や人工眼球と同じく未解明なまま。謎が多いシャフリ・ソフタは今後も多くの人々の知的好奇心を刺激していくでしょう。

◎まとめ

イランの世界遺産シャフリ・ソフタは、多くの謎を残したミステリアスな遺跡として注目されています。圧倒的な規模を誇り、良好な保存状態で発見されたことから今後も新たな発見が出てくるでしょう。シャフリ・ソフタがあるスィースターン・バルーチェスターン州は2018年4月現在、テロの影響により外務省の海外安全情報で渡航中止勧告が出ています。渡航は控え、必ず外務省の海外安全情報に従ってください。

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