世界最古の農業遺跡!パプアニューギニアの世界遺産クックの初期農耕遺跡

世界最古の農業遺跡!パプアニューギニアの世界遺産クックの初期農耕遺跡

パプアニューギニアの世界遺産クックの初期農業遺跡は、世界最古の農耕の跡。発掘調査により、1万年前から7000年前にここで農耕が行われていたことが分かりました。1万年前といえば、地球は氷河期と呼ばれていた時代。赤道直下のこの土地では氷河期でも比較的暖かかったと思われますが、それでもそんな昔に作物が作られていたとは驚きですね。

クックの初期農業遺跡は、2008年にユネスコの世界遺産に登録されたのですが、登録されるまで12年もかかりました。そんなパプアニューギニアの世界遺産についてご紹介したいと思います。

目次

世界最古の農業遺跡!パプアニューギニアの世界遺産クックの初期農耕遺跡

クックの初期農耕遺跡とは

パプアニューギニア

クックの初期農業遺跡は、パプアニューギニア南部にある7000年以上も昔の農業の遺跡。2008年にパプアニューギニアで初めて世界遺産に登録されました。クックは、ニューギニア島の南部山岳州にある、海抜1500mの湿地帯。発掘調査で1万年前から7000年前の農作の跡が見つかり、世界で最古の農耕跡として注目を浴びました。

世界遺産にも登録されたクックの初期農業遺跡は、3つの時期に分かれています。1つ目は、1万年前から7000年前の農地で、灌漑用の水路や植物を植えていた穴の跡、当時農業に使われていた石器類が発見されました。2つ目は7000年前から5000年前の農地で、バナナやヤムイモを栽培していた盛土の跡を発見。3つ目は4350年前から3980年前にかけての農地で、集約農業が行われ干拓用の水路跡が発掘されています。1万年前といえば地球は氷河期時代ですが、赤道直下にあるクックは比較的暖かく、作物を栽培するのに適していました。

クックの初期農耕遺跡へのアクセス

マウントハーゲン

クックの初期農業遺跡は、オセアニアに属するパプアニューギニア島にあります。日本からは、パプアニューギニアの首都ポートモレスビーで国内線に乗り継ぎ、マウントハーゲン空港まで行きます。マウントハーゲンの街から車で北東に30分弱です。

クックの初期農耕遺跡のおすすめポイント2

クックという土地

出典: dane-mo

世界遺産の初期農耕遺跡があるクックは湿地帯にあります。100年以上前には伝統的なバナナ栽培が行われていた土地。1950年には、入植していたイギリス人がコーヒーやお茶といった作物のプランテーションを営んでいました。1966年から発掘調査が行われるようになり、当初は栽培されていた植物の痕跡は確認されなかったのですが、21世紀に入ってからタロイモやバナナを栽培していたことが分かります。

世界各地で農耕の跡が発見されていますが、世界遺産クックの初期農耕遺跡は他の地域とは独立して農耕が行われていたという、とても珍しいケース。ここでは木製農具を使用して耕作を行い、溝を掘って湿地の排水を行うなど、土壌改良を行った形跡も数多く残っています。

また、近くの町タラセアでは5000年前の貝貨が発掘され、当時は農作物を出荷しこの貝貨と交換していたのではないかと推測されています。

農業

出典: dane-mo

世界遺産クックの初期農耕遺跡では、何千年も前からタロイモが栽培されていました。タロイモはサツマイモ科の植物で、サトイモのような形をしています。ポリネシアや南太平洋、アフリカなどで多く栽培され、主食として利用されている地域も多いです。

パプアニューギニアでもタロイモは、昔から人々の主食でした。パプアニューギニア北部の高地に住む人々は、タロイモやヤムイモ、バナナなどを食べ、肉や魚はほとんど食べないそうです。それでも体格的には筋骨体で、たくましい闘士型をしています。動物性タンパク質を摂取しなくてもくましい筋肉や骨を作り出すことができるということで、その体の仕組みが注目を浴びています。世界遺産クックの初期農耕遺でも、タロイモを主食とした生活が営まれていたのでしょう。

クックの初期農耕遺跡の注意事項

世界遺産クックの初期農耕遺跡は高地にあります。パプアニューギニアは一年を通じて温暖ですが、高地は夜間になるとは10℃近くまで冷え込むこともあります。高地を訪れる際には、長ズボンやセーター、ジャケットの用意があるといいでしょう。また蚊取り線香や、蚊除けスプレーなど持参するのもおすすめ。

ポートモレスビーの上水道は、飲用に問題はないとされていますが、他の地域では生水の飲用は避け、市販のミネラルウオーターを利用した方がよいでしょう。飲食物を介した腸チフスが全国で見られ、中央部のハイランド地方では赤痢、コレラ、A型肝炎なども発生しています。また、全土で一年を通してマラリアに感染する危険があり、、デング熱やフィラリア症、チクングニア熱、日本脳炎などの発症が報告されています。蚊を媒介にしてうつるので、蚊にさされないよう十分注意してください。

◎まとめ

世界遺産クックの初期農耕遺跡をご紹介しました。1万年も前の太古の人々は、どのような暮らしをしていたのか気になりますね。ぜひパプアニューギニアに訪れたら、クックの初期農耕遺跡にも立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

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