アフリカゾウの生息数は世界一!タンザニアの世界遺産セルー動物保護区

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アフリカゾウの生息数は世界一!タンザニアの世界遺産セルー動物保護区

タンザニア南部を流れるルフィジ川(Rufiji River)の中流付近に広がる世界遺産「セルー動物保護区(Selous Game Reserve)」は、アフリカ大陸で最大の動物保護エリアです。約50,000平方Kmを誇るという広大な敷地内には、ゾウやスイギュウ、シマウマなどの大型動物が10万頭以上も生息しており、その他カバやワニ、キリン、希少動物のサイなどの姿も見ることができます。

タンザニア国内にはたくさんの動物保護地域がありますが、このセルー動物保護区は他とは少し異なり、ほとんど人の手が加えられていないことが特徴です。そのため、動物たちは人間に対する警戒心が非常に強く、あまり姿を見せてくれないなんてこともあるのだとか。
1982年にはその規模の大きさと手付かずの自然が高く評価され、世界遺産にも登録されました。
それでは、タンザニアの世界遺産「セルー動物保護区」についてご紹介しましょう。

目次

アフリカゾウの生息数は世界一!タンザニアの世界遺産セルー動物保護区

セルー動物保護区とは?

出典: JT Platt/Shutterstock

世界遺産「セルー動物保護区(Selous Game Reserve)」は、タンザニア全土の5%以上にも及ぶという広大な動物保護エリアです。英語名にある「Game」が表す通り、元々は狩猟のために設定された保護区域でした。その歴史は、1905年にドイツの皇帝が狩猟好きの妻のために贈ったことから始まります。当時は現地語で「妻の土地」の意味を表す「サンバ・ヤ・ビビ」と呼ばれていたそうですよ。

第一次世界大戦により東アフリカがイギリス領となると、同時にこの狩猟場もイギリスのものに。名前はイギリス人探検家フレデリック・セルー(Frederick Selous)にちなんで「セルー・ゲーム・リザーブ」と変えられました。2010年以降は乱獲による個体数の減少が問題となり狩猟自体が禁止となったため、現在は純粋に動物保護区として機能しています。

豊かな水域を有するセルー動物保護区は、まさに動物たちの楽園!世界最大の生息数を誇るというアフリカゾウをはじめ、ライオン、キリン、シマウマ、カバ、ワニなど様々な動物を見ることが出来ます。
一方で、象牙などを狙った密猟により個体数が激減しているのも事実。かつて11万頭もいたというアフリカゾウは、現在1万頭前後にまで減ってしまっているそうですよ。

その規模の大きさと自然の豊かさが評価され1982年に世界自然遺産に登録されたものの、絶滅の危機に瀕している動物が多いことから、2014年には危機遺産リストにも登録されることになりました。
このままだと2022年頃には地球上からいなくなってしまうと言われているアフリカゾウ。
ぜひ私たちの手で守っていきたいですね。

セルー動物保護区へのアクセス

セルー動物保護区へは、タンザニア最大の都市ダル・エス・サラーム(Dar es Salaam)からアクセスするのがおすすめ。毎日1便のみですがセルーまで軽飛行機が飛んでいるので、大雨季(3月~5月)以外はそちらを利用しましょう。
ダル・エス・サラームからは車で行くこともできますが、最短でも5時間以上はかかるので注意が必要です。

セルー動物保護区のおすすめポイント

◆キャンプ

出典: Willem van der Horst/Flickr

世界遺産「セルー動物保護区」の敷地内には、様々なロッジやキャンプ場があります。施設によってそれぞれ特徴が異なるので、ぜひ自分好みのキャンプ場を探してみてください。基本的に大雨季(3月~5月)以外は年中無休ですが、改装工事が行われていたりお子様の年齢制限がかかる場合もありますので、事前に公式ホームページで確認しておきましょう。

バオバブの木が点在する丘の上にある「べホ・べホ(Beho Beho)」は、セルー動物保護区で最も古いキャンプ場。元々は狩猟を行うハンターたちが利用していたプライベート・キャンプでしたが、2004年に全面改装が施され一般公開されるようになりました。とても豪華なキャンプ・ロッジですが、スタッフは皆フレンドリーでいつも温かく迎えてくれますよ。

「シワンドゥ(Siwandu)」は、ゼラケラ湖(Nzerakera)の畔にあるロッジで、ヤシの木々に囲まれた素敵なロケーションが特徴です。周辺は象の通り道にもなっており、ベランダからは水飲み場を訪れた野生動物の姿と素晴らしい絶景を楽しむことができます。プライバシーが気になる方には、一軒丸ごと貸し切りのプライベート・キャンプがおすすめ。プール付きということもあり、家族連れに大変人気があります。

「サンド・リバーズ・セルー(Sand Rivers Selous)」は、セルー動物保護区を夜通し楽しめるロッジ。
月明りの中を動物が歩く姿を眺めたり、満天の星空を眺めながら散策したりと、日本ではできない素晴らしい体験があなたを待っています。開放感たっぷりのお部屋はもちろん、勢いがある温水シャワーは宿泊客にも高評価を得ているのだとか。大自然のど真ん中にいながらいつもと変わらない生活ができる、そんな便利なロッジです。

◆ボートサファリ

出典: borchee

手付かずの自然の中で過ごす野生動物とあって、セルー動物保護区の動物たちはとっても敏感。四輪駆動車のエンジン音を聞いただけで逃げてしまう動物もいるため、あまり間近でみることが出来ずガッカリしてしまうこともあるでしょう。そんな時はボートサファリがおすすめですよ!

4~5人乗りのボートに乗って水辺をクルージングするのですが、水浴びを楽しむカバやゾウのほか、水を飲みに訪れる様々な動物を観察することができます。ちなみに、ルフィジ川を下るボートはエンジン音がうるさいので、動物をガッツリ見たい方はマンゼ湖(Lake Manze)のボートサファリを利用すると良いですよ。

◎まとめ

タンザニアには様々な国立公園や保護区がありますが、どれも異なる魅力を持っています。
今回ご紹介した世界遺産「セルー動物保護区」は水辺に広がる動物保護区であるため、川下りをしながらボートサファリを楽しめるのが特徴。ボートなら四輪駆動車ではなかなか近付けない距離まで行くことができるので、間近で迫力満点のサファリを楽しめちゃいますよ!
ぜひ敷地内のキャンプやロッジに滞在しながら、素敵なひと時を過ごしてくださいね。

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