ヨルダンの世界遺産!砂の中に隠されたアムラ城はサウナもあった

画像出典:QasrAmra (CC BY-SA 3.0)

ヨルダンの世界遺産!砂の中に隠されたアムラ城はサウナもあった

中東に位置するヨルダンは、サウジアラビアやシリアなどに隣接しています。大半がイスラム教徒で、教えではスリや窃盗などは罰則として手を切り落とすと言われているため比較的治安が良いです。今回はヨルダンの世界遺産、アムラ城について紹介していきます。現在のアムラ城は砂の中から発見された遺跡となっていますが、保存状態が良く、ヨルダンの歴史を探る重要な遺跡として評価され世界遺産に登録されました。

目次

ヨルダンの世界遺産!砂の中に隠されたアムラ城はサウナもあった

アムラ城とは

出典: David Bjorgen (CC BY-SA 3.0)

表向きは征服した土地を警戒するために建造したものと伝えられていますが、厳格なイスラム教から逃れるために王族たちの娯楽の場として造られた説もあるそうです。外観が丸い屋根で、内部は今で言うサウナのような施設や深さ25メートルにもおよぶ井戸が残っています。内側の天井に描かれたフレスコ画は動物やビサンツ皇帝、西ゴート王国などが鮮明に描かれていますよ。

また、現存している数少ないイスラム帝国後の浴場施設としては最古です。残された鮮明なフレスコ画と浴場施設、ウマイヤ朝時代のヘレニズム様式のモザイク画は見事なものです。それぞれの温水浴室や冷水浴室にも描かれていたので、多くの人々がここで入浴していました。

アムラ城へのアクセス方法

日本からヨルダンまでの直行便は運航していないことから、ドバイやアブダビ、イスタンブールなどの都市で乗り継ぎをする必要があります。所要時間は約15時間です。ヨーロッパの都市を利用する場合は17時間から20時間ほどかかります。

アムラ城は首都のアンマンから約80キロの離れたところにあるので、アンマン空港に到着したらタクシーやバスを利用しましょう。空港からアムラ城までは約1時間です。アンマンのタクシーはメーターからの料金は請求しません。全てタクシー運転者との交渉となるため、相場を把握して膨大な運賃を払わないように気を付けてください。

アムラ城のおすすめポイント①:ウマイヤ朝

出典: Simone-

アムラ城はウマイヤ朝時代に建てられました。第4代正統カリフ・アリーとの抗争で政権を得たウマイヤは、カリフ(イスラム教徒を統率した教主の呼び名)となって661年に王朝を成立。ウマイヤの死後は14人にもおよぶカリフが関わったとされる政権がウマイヤ朝と呼ばれています。

ウマイヤ朝カリフとして政権を固め、農業や商業の本拠地として遠くから訪れてくる商人たちとの交流にも力を入れていました。やがてウマイヤ朝は750年にアッパース朝によって全滅しますが、王族だったアブド1世がイベリアに逃れた後にウマイヤ朝を再建。カリフ位の世襲制を用いた政権でイスラム国家の基盤を造り上げていきました。

アムラ城のおすすめポイント②:キャラバンサライ

出典: yuelan

アムラ城は隊商人の宿泊施設として造られた、キャラバンサライの跡を増改築した離宮です。キャラバンサライとはペルシア語で「隊商宿」という意味。中央アジアではラバト、北アフリカではフンドゥーク、トルコではハーンと呼ばれています。

キャラバンサライの一階には取引所や倉庫、管理人や使用人たちの住居がありました。二階は隊商人たちの宿泊施設になっていて、隊商人がいつ訪れても大丈夫なように荷物運びや警備などは完璧なものだったと言われています。アムラ城でキャラバンサライがあった時の面影を感じることができるでしょう。

◎まとめ

砂に隠れていたアムラ城。古代から伝わったサウナと鮮明なフレスコ画は一度は見てみたいものです。そんなアムラ城に訪れる場合は、現地のツアーに参加してみるといいでしょう。ガイドの方が案内してくれますよ。ヨルダンの人々は英語が話せるので、急に困ったことや道に迷ってしまった時には英語で何とか通じます。世界遺産のアムラ城にぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?

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