名称:レギスタン広場(Registan)
住所:Registon ko'chasi, Samarqand
公式・関連サイトURL:https://www.registon.uz/ru/
中央アジアの真珠と称されるサマルカンドは、かつてシルクロードの要衝として栄華を極めた歴史ある古都です。 ウズベキスタン第二の都市でありながら、その壮麗なイスラム建築群は世界中の人々を魅了し、国内最大の観光都市として輝きを放っています。息をのむほど美しいモスクやマドラサ(神学校)、鮮やかなターコイズブルーのドーム、緻密なモザイク模様が描かれた壁面が青い空に映える様は、まさに「青の都」と称されるにふさわしい絶景です。
この記事では、そんな神秘的で美しいサマルカンドでぜひ訪れてほしいおすすめの観光スポットを11選でご紹介します。歴史と絶景が織りなす「青の都」で、心に残る特別な旅を体験してみませんか?
目次
青の都「サマルカンド」歴史と絶景を巡るおすすめ観光スポット11選
1.「レギスタン広場」 3つの壮麗なマドラサが集結
「レギスタン広場」はサマルカンドを代表するメイン観光スポット。この広場には、ユネスコ世界遺産にも登録されている3つの壮麗なマドラサ(イスラム神学校)が集結しており、そのどれもが訪れる人々を圧倒する迫力と美しさを誇ります。
広場を取り囲むのは、左手に建つ「ウルグ・ベク・マドラサ」、正面の「ティラカリ・マドラサ」、そして右手の「シェルドル・マドラサ」です。それぞれがティムール朝の歴史と文化を物語る傑作で、特に注目すべきは、その鮮やかな青いドーム型の屋根や、緻密に描かれたモザイク画。砂漠の砂の色を思わせる建物とのコントラストは、まさに異国情緒たっぷりで、時間を忘れて見入ってしまうほどです。
日中の息をのむような美しさもさることながら、夜のレギスタン広場はさらに幻想的な雰囲気に包まれます。 ライトアップされたマドラサは日中とは異なり、まるで歴史の舞台に迷い込んだかのよう!サマルカンドを訪れたなら、昼と夜、それぞれのレギスタン広場の魅力をぜひ体感してみてください。
2.「ビービー・ハーヌム・モスク」 壮麗な大モスク
ティムール朝の創始者であるアミール・ティムールが1404年に建設を命じた「ビービー・ハーヌム・モスク」は、中央アジア最大級のモスクです。約167m×109mという途方もない規模を誇るこのモスクは、周辺諸国から集められた最高の建築家と膨大な労働力によって、わずか5年で完成したと言われています。その圧倒的なスケールと完成までの速さは、まさにティムールが持っていた絶大な権力と富の象徴!壮麗なタイル装飾と威風堂々としたミナレットは、往時の栄華を今に伝えています。
モスク前の広々とした庭園の中央にあるのは、巨大な石造りの説教台(レヒール)。かつてこの場所には、この説教台と同じくらいの大きさの巨大なコーランが置かれていたとされ、この説教台の周りを願い事をしながら3周すると願いが叶うと伝わります。その壮大な歴史と神秘的な雰囲気に浸りながら、ティムールが夢見た世界に思いを馳せてみてください。
名称:ビービー・ハーヌム・モスク(Bibi-Khanum Mosque)
住所:Bibikhonim Str., Samarqand
3.「シヨブ・バザール」 活気ある巨大マーケット
ビービー・ハーヌム・モスクのすぐ隣に広がる「シヨブ・バザール」は、サマルカンド市民の台所であり、観光客にとっても必訪の巨大マーケットです。 その便利な立地と、地元の生活感溢れる雰囲気、そしてお土産探しも楽しめる多様な商品が魅力で、日々多くの人々で賑わっています。
バザール内には、色とりどりの新鮮な野菜や旬のフルーツ、香り豊かなスパイスなどが所狭しと並べられています。特に目を引くのは、ウズベキスタンの食卓に欠かせないパンやナンが種類豊富に揃っていること。焼き立ての香ばしい香りが漂い、積み上げられたナンなどを見ているだけでも楽しめます。
色彩豊かな食品はもちろんですが、人々の活気もこのバザールが人気となっている理由です。陽気な店主たちは観光客に声をかけ、どんどん試食を勧めてきます。もし気に入ったものがあれば、値引き交渉にチャレンジ!異文化交流の醍醐味を味わいながら、オトクに買い物してみましょう。シヨブ・バザールは、サマルカンドの日常と活力を肌で感じられる、そんな魅力的なマーケットです。
名称:シヨブ・バザール(Siyob Bazaar)
住所:Bibikhonim Str., Samarqand, Uzbekistan
公式・関連サイトURL:https://meros.uz/object/ciabskii-bazar
4.「グーリ・アミール廟」 黄金の霊廟
「グーリ・アミール廟」は、ティムール帝国の創始者であるアミール・ティムールとその子孫たちが眠る、歴史的に極めて重要な霊廟です。 外観はサマルカンドの空に映える印象的なターコイズブルーのドームが特徴的ですが、廟内は息をのむほど壮麗な黄金の装飾で埋め尽くされています。
繊細な青いモザイク画と、それらを縁取るように施された金色の装飾が織りなす空間は、圧巻の豪華さ。この比類ないデザインは、後に世界的に有名なインドのフマーユーン廟やタージ・マハル廟のデザインの基礎となったとも言われており、その芸術的・歴史的価値の高さがうかがえます。
日中の輝かしい姿も素晴らしいですが、夜には美しくライトアップされ、その表情を一変させます。 オレンジ、緑、青といった色彩豊かな光に照らされたグーリ・アミール廟は、昼間とは異なる幻想的な雰囲気を醸し出し、訪れる人々を魅了します。ティムール朝の偉大な遺産を肌で感じられる、必見のスポットです。
名称:グーリ・アミール廟(Guri Amir)
住所:1/4, Universitetskiy Boulevard, Samarqand
5.「シャーヒズィンダ廟」 青いモザイク装飾が壮麗な11棟の墓廟群
サマルカンド北東部、古代都市アフラシャブの丘の麓に広がる霊廟群「シャーヒズィンダ廟」。イスラム教の預言者ムハンマドのいとこ、アッバス(クサム・イブン・アッバス)が埋葬されているとされる聖地であり、その歴史的・宗教的重要性から、ウズベキスタン国内外から多くの巡礼者が訪れます。
この複合体には、ティムールとその親族、王朝関係者などが埋葬されたモスクや霊廟など、11棟もの建造物が集結しています。特筆すべきは、それぞれの建物に施された青を基調とした壮麗なモザイク装飾。遠くから見ると、すべてが青く輝いているように見えますが、一つひとつのドームや壁に、異なる模様や色彩のタイルが使われており、その多様性と精巧さは驚嘆に値します。
これらの霊廟は、一見すると同時期に建てられたかのように見えますが、最も古いものは6世紀、新しいものは20世紀に建設されたといわれており、長い歴史の中で何度も改修や修復が繰り返されてきました。それぞれの時代の建築様式や装飾技術の変遷を感じ取れるのも、シャーヒズィンダ廟の大きな魅力です。
別世界に迷い込んだかのような幻想的な光景が広がるシャーヒズィンダ廟。じっくり時間をかけて、その細部に宿る美しさと歴史の深さを堪能してください。
名称:シャーヒ・ズィンダ廟群(Shah-i-Zinda)
住所:Shоhi Zindа ko'chasi, Samarqand
6.「ハズラティ・ヒズル・モスク」 サマルカンド最古の歴史を刻むモスク
アフラシャブの丘の麓にある「ハズラティ・ヒズル・モスク」は、サマルカンドで最も古い歴史を持つモスクの1つ。前述のシャーヒズィンダ廟の入り口近くに位置しているので、併せて観光するのがおすすめです。
ハズラティ・ヒズル・モスクは、イスラム教以前のゾロアスター教の火の神殿跡に建てられたとも言われ、その起源は8世紀にまで遡る由緒ある場所です。現在の建物は19世紀末から20世紀初頭にかけて再建されたものですが、モスクの内部は繊細な植物模様やカリグラフィーが描かれた美しいタイルやフレスコ画で彩られ、静かで荘厳な雰囲気に包まれています。
特に、メッカの方向を示すミフラーブや、精巧な木彫りの扉は必見。シャーヒズィンダ廟の鮮やかな色彩とは対照的に、より落ち着いた、歴史の重みを感じさせる空間が広がっています。
このモスクは、伝説の聖者ヒズルに捧げられたとされており、旅の安全や幸福を願う人々が訪れる場所でもあります。サマルカンドの歴史の深層に触れたい方や、静かに祈りを捧げたい方にとって、ハズラティ・ヒズル・モスクは心に残る体験を提供してくれるでしょう。
名称:ハズラティ・ヒズル・モスク(Hazrat Khizr Mosque)
住所:Khuja Khidr Mosque, Toshkent yo'li, Samarqand, Samarqand viloyati, ウズベキスタン
7.「ウルグベク天文台」 天文学が息づく遺跡
「ウルグベク天文台」は、サマルカンド北東部のチュパンアタという小高い丘の上に、ある。15世紀頃にこの天文台で計測されたサマルカンド北東部のチュパンアタの丘に位置する「ウルグベク天文台」は、15世紀のイスラム世界の卓越した天文学を今に伝える貴重な遺跡。ティムール朝の君主であり、自身も優れた天文学者であったウルグベクによって築かれました。ここで計測された一日の長さが、現代の測定値とほとんど変わらないという事実は、当時の観測技術の驚くべき精度を物語っています。
現在見学できるのは、地下に保存されている巨大な角度測定器の一部です。滑り台のような形状で南北に伸びるこの巨大な装置は、わずかなずれもなく正確に設置されており、当時の天文学者たちがどれほど高度な知識と技術を持っていたかを実感させられます。かつては高さ約30mもの建物に囲まれた壮大な天文台でした。現在見学できるのは観測施設の一部のみですが、それだけでも当時の科学への情熱と探求心を感じ取ることができます。
天文台すぐ隣に併設された博物館には、天文台から発見された出土品や、ウルグベクの天文学に関する歴史的な資料が展示されています。ウルグベクの業績や当時の科学水準についてさらに深く知ることができるので、ぜひ博物館にも立ち寄ってみてください。
名称:ウルグベク天文台(Ulug Bek Observatory)
住所:Toshkent yo'li, Samarqand, Uzbekistan
8.「アフラシャブ博物館」 古都サマルカンドの深遠な歴史
「アフラシャブ博物館」は、サマルカンド北部周辺の歴史が凝縮された重要な場所です。博物館が建つのは、かつて古代都市サマルカンドが栄え、その後モンゴル軍によって破壊される13世紀以前の街の中心であったアフラシャブの丘。現在も発掘調査が続くこの場所からは、サマルカンドの知られざる過去を物語る貴重な出土品が次々と発見されています。
アフラシャブの丘から見つかった数々の遺物は、サマルカンドが古くからシルクロード交易の要衝として繁栄してきたかを示しています。紀元前4世紀のアレクサンドロス大王による征服時代に関する展示物や、イスラム化以前のゾロアスター教の文化など、多層的な歴史の厚みを感じられるでしょう。
なかでも必見の展示は、復元された7世紀の宮殿壁画です。当時の人々の生活や文化、外交の様子が鮮やかに描かれており、千数百年の時を超えて、古代サマルカンドの息吹を感じさせてくれます。
名称:アフラシャブ博物館(Afrasiab Museum)
住所:Toshkent yo'li, Samarkand, Uzbekistan
公式・関連サイトURL:https://samarkandmuseum.uz/uz/muzei-dlya-menyu/samarqand-va-afrosiob-shahar-tarix-muzeyi
9.「イシュラトハナ廟」謎に包まれたティムール朝の遺構
レギスタン広場の南東にひっそりと佇む「イシュラトハナ廟」は、サマルカンドのイスラム建築の中でも謎に満ちた存在です。かつて何のために建てられたのか、その用途さえも未だ解明されていません。霊廟であったとする説や、ハナカ(スーフィーの修道場)であったとする説など、ペルシア語で「歓喜の館」を意味する名前とは裏腹に諸説入り乱れています。
他の美しいサマルカンドの遺跡とは異なり、イシュラトハナ廟は現在も修復途上。その一部は、時間の流れと歴史の厳しさを物語るかのように崩れかけています。ウルグベクとその孫に関する不吉な伝説が語り継がれてきたため、長らく本格的な修復が行われなかったという背景によるものかもしれません。
しかし、この未完成で荒廃した状態こそが、イシュラトハナ廟の持つ独特の魅力を生み出しています。わずかに残る壁画や、時を経て朽ちかけた構造は、訪れる人々に想像力を掻き立ててミステリアス!他の煌びやかな建造物とは一線を画す、どこか哀愁を帯びた雰囲気を体験できる場所です。
名称:イシュラトハナ廟(Mausoleum Ishratkhana)
住所:Sadriddin Ayniy ko'chasi, Samarkand
10.「イマム・アル・ブハーリー廟」 聖典編纂者が眠る巡礼地
「イマム・アル・ブハーリー廟」は、9世紀に活躍した偉大なイスラム教神学者、ムハンマド・アル・ブハーリーが眠る聖なる墓廟。イスラム教スンニ派において、クルアーン(コーラン)の次に重要とされる聖典『真正伝承集』を編纂した人物として知られています。
この『真正伝承集』は、預言者ムハンマドの言行や教えをまとめたハディース(伝承)の中から、信頼性の高いものだけを厳選したて集大成したもの。その功績ゆえに、イマム・アル・ブハーリー廟はウズベキスタン国内はもちろん、世界中のイスラム教徒にとって極めて重要な巡礼地とみなされています。
サマルカンド郊外に位置する広い敷地内には、美しいモスクや博物館、巡礼者や観光客のためのホテル、さらにはお土産物店まで完備されており、非常に充実した複合施設となっています。厳かな雰囲気の中で、イスラム世界の歴史と信仰の深さに触れることができるでしょう。
名称:イマム・アル・ブハーリー廟(Mausoleum of Imam al-Bukhari)
住所:Payerik, Samarkand, Uzbekistan
11.「ダニエル廟」 三宗教が共存する墓廟
アフラシャブの丘の北東に佇む「ダニエル廟」は、紀元前3~4世紀頃に活躍したとされる預言者ダニエルが祀られてている、類いまれな聖地です。 ティムールがイラン遠征の際に彼の遺骨をサマルカンドに持ち帰り、この地に墓廟を建てたと伝えられています。
外観はサマルカンドの他のきらびやかな建造物とは異なり、非常に質素。しかし、この簡素さこそが、多くの巡礼者たちが心静かに祈りを捧げる神聖な雰囲気を醸し出しています。
特筆すべきは、このダニエル廟がイスラム教、キリスト教、ユダヤ教という三大宗教にとっての聖地となっている点です。世界中を見渡しても、これほど多くの異なる信仰を持つ人々が共に祈りを捧げる場所はそう多くありません。
廟の長さは、驚くべきことに全長約18m。なぜこれほど長い墓廟が建てられたのかについては諸説あり、預言者ダニエルの遺骨が年々伸び続けたという神秘的な伝説や、遺骨の盗難を防ぐためであったといった現実的な理由など、謎に包まれています。
この謎めいた長さもまた、ダニエル廟が持つ不思議な魅力の一つかもしれません。異なる宗教の信者たちが一堂に会し、静かに祈りを捧げるその光景は、訪れる人々に深い感動と平和のメッセージを与えてくれるはずです。
名称:セント・ダニエル廟(Saint Daniel's Tomb)
住所:Xo'ja Doniyor Maqbarasi, Samarkand
◎「青の都」ウズベキスタン・サマルカンドへのアクセス
シルクロードの輝かしい歴史を今に伝える「青の都」サマルカンドの、おすすめ観光スポット11選をご紹介しました。壮麗なレギスタン広場、ティムール朝の栄華を物語る霊廟群、そして活気あふれるバザールや歴史深いモスクまで、この街には訪れる人々を魅了する数々の絶景と物語が息づいています。
日本からサマルカンドへの直行便はありませんが、ウズベキスタンの首都タシケント経由でアクセスできます。
ウズベキスタン航空のタシケント直行便を利用:
成田国際空港から、タシケントへの直行便が運航しています。国内線に乗り換え、タシケントからサマルカンドへ向かうのが一般的で、所要時間は約1時間。また、タシケントからは高速鉄道「アフラシャブ号」も運行しており、約2時間で移動できます。
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