カリブの英連邦の国バルバドスの世界遺産!ブリッジタウン歴史地区と要塞

画像出典:www.istockphoto.com

カリブの英連邦の国バルバドスの世界遺産!ブリッジタウン歴史地区と要塞

小さな島国が数多く並んでいるカリブ海の小アンティル諸島。その最東端に位置するバルバドスは、島全体が珊瑚礁でできている美しいところ。英語が公用語ということもあって、欧米圏で人気のリゾート地ともなっています。

佐賀市とほぼ同じ面積のバルバドスの首都ブリッジタウンは、その名の通り橋の多い美しい町。17世紀前半に入植したイギリス人が建設した旧市街や要塞が、2011年に世界遺産に登録されています。カリブの島々にはスペインが作った植民市が多く、入植当初から一貫してイギリスが建設・統治してきたブリッジタウンは異色の存在。街の美しさだけでなく、その都市計画の独自性なども評価されたうえでの登録でした。

今回はそんな小さな首都の世界遺産「ブリッジタウン歴史地区と要塞」についてご紹介します。

目次

カリブの英連邦の国バルバドスの世界遺産!ブリッジタウン歴史地区と要塞

目次を閉じる

ブリッジタウン歴史地区と要塞とは?

出典: www.istockphoto.com

バルバドス島を最初に発見した西洋の国はスペインでしたが、彼らは島の住民を全員奴隷として連行しただけで、入植はしませんでした。1628年、無人島と化していたバルバドスにイギリス人が移り住み、カーライル伯による植民地経営が始まります。産業の中心はサトウキビ栽培と製糖業で、経営が安定してきた17世紀後半には木造の要塞も建設されました。

18世紀にはいると要塞は石造に改修され、世界遺産の構成資産の1つであるギャリソン(駐屯基地)もこのころに築かれました。市街地も発展し、イギリス本国のジョージアン建築から「カリビアン・ジョージアン」という様式が派生しました。

しかし、ブリッジタウンはたびたび大火やハリケーンにみまわれ、現在の街並みは19世紀以降に整備されたものといわれています。とはいえ、再建に際しては昔の姿を残すことを意識したとされているため、街の雰囲気は植民市時代の面影を良好にとどめています。

ブリッジタウン歴史地区とその要塞へのアクセス

ブリッジタウン郊外のグラントレー・アダムス国際空港へは、日本からの直行便はありません。ニューヨーク、トロント、アトランタ、マイアミなど、北米の主要都市で乗り継ぐ必要があります。

ブリッジタウンへは、グラントレー・アダムス国際空港から車で約25分でアクセスすることができます。また空港からブリッジタウンへはバスも出ています。

ブリッジタウン歴史地区のおすすめポイント①:旧市街

出典: www.istockphoto.com

ブリッジタウンの特徴は、多くの植民市が格子状の整然とした町割りを基準としているのに対し、街路が複雑で入り組んでいる点にあります。前述の通りブリッジタウンの建物の多くは19世紀以降の再建ですが、基本的な街の設計は当時のままといわれています。

それでも世界遺産の都市ですから価値のある歴史的建造物も多く、たとえば1870年代に建てられたバルバドス議事堂は、イギリス連邦で3番目に古い議事堂とされています。イギリスを発祥として18世紀後半に興ったネオ・ゴシック様式の建物で、ブリッジタウンのコロニアルな雰囲気とよく合います。

また、旧市街の北にあるシナゴーグは、西半球では最古のものの1つといわれているんですよ。ピンクの外壁が可愛らしい小ぶりな建物ですが、世界遺産ブリッジタウンの歴史がギュッと詰まった観光スポットです。

ブリッジタウン歴史地区のおすすめポイント②:ギャリソン地区

出典: www.istockphoto.com

旧市街からカーライル湾またいだ南東に位置するギャリソン地区は、19世紀に完成した広大な防衛施設群のエリアです。その中心となるセント・アン要塞は18世紀初めごろに築かれましたが、その周辺に兵舎や出城、軍の刑務所などが増築されていきました。現在はギャリソン・サバンナと呼ばれる広大な空間にいくつかの建物が点在していて、その一部はバルバドス博物館として利用されています。

また、ギャリソン・サバンナの北西には、ギャリソン地区で最古の建造物とされる1720年築のジョージ・ワシントン・ハウスがあります。ここには実際にジョージ・ワシントンが2ヶ月滞在していました。寝室や食堂などの調度品が当時の雰囲気そのままにセットされていて面白いですよ。ちなみに、バルバドスはワシントンが明確に訪れた記録のあるアメリカ以外の唯一の国とされています。

ブリッジタウン歴史地区のおすすめポイント③:チャールズ要塞

出典: www.istockphoto.com

チャールズ要塞はブリッジタウン守備のために最初に築かれた砦で、はじめはニーダム要塞と呼ばれていました。17世紀の建設当初は木造でしたが、18世紀に石造に改築。カーライル湾の南に突き出た岬から、ブリッジタウンの沖合ににらみを利かせていました。

現在、要塞跡の大部分はリゾートホテルとなっています。岬の先端に稜堡の1つが残っていて、ここからはブリッジタウンの港の美しい景色を眺めることができます。設置されている大砲のレプリカと一緒に写真にとれば、カリブの植民市の雰囲気もバッチリですよ。リゾートホテルに宿泊すれば、世界遺産の要塞跡で一夜を過ごすことになり、よりムードも高まるでしょう。

◎まとめ

バルバドスの世界遺産「ブリッジタウン歴史地区と要塞」についてご紹介しました。美しい海と浜のリゾートというだけでなく、カリブの植民地支配の歴史上重要な都市であるという点が、ブリッジタウンの大きな魅力です。

青い海と白い砂浜だけでなく、ぜひ世界遺産の要塞や駐屯地の跡、そして入り組んだ街路の旧市街と歩を進めてみてください。そうすれば、世界遺産の街ブリッジタウンの面白さが実感できるでしょう。

国内のエリア一覧

海外のエリア一覧

カテゴリー一覧

バルバドスでおすすめの記事

バルバドスのアクセスランキング