アジャンター遺跡のスタート地点アウランガーバードの観光7選

アジャンター遺跡のスタート地点アウランガーバードの観光7選

アウランガーバードはインドの西部にあるマハーラーシュートラ州の都市。州都ムンバイから約350キロメートル離れた位置にあります。主要産業は飲料、製薬、自動車部品製造、鉄など。またサリーなどを生産しているメーカーもいくつかあります。さらに、バンガロールやムンバイ、ハイダラバッドが近いことからIT企業も多く拠点を構えています。

この都市は観光地のハブとして知られており、多くの歴史ある建造物に囲まれているのです。またアウランガーバードは、400年以上前から交通の要として活躍しています。加えてマハーシュートラ州の観光首都として重要な役割を果たしています。

アウランガーバードはアジャンター遺跡、エローラの石窟寺院にアクセスするためのスタート地点として欠かせない場所。観光地へのアクセスには少し時間がかかりますが、一つ一つのスポットが大きく見応え十分ですので存分に時間をかけて観光することをおすすめします。彫刻、遺跡そして歴史好きな方は必見です!そんなアウランガーバードの7つの魅力をご紹介します。

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アジャンター遺跡のスタート地点アウランガーバードの観光7選

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1. エローラの石窟寺院群

アウランガーバードから約30km、車で1時間程のところにあるインド三大石窟の一つがエローラの石窟寺院群。世界で唯一仏教、ヒンドゥー教、ジャイナ教の寺院が集うスポットです。幅が2kmにもなる巨大な寺院の集合体があり、34の石窟寺院が彫られています。振り分けは仏教12窟、ヒンドゥー教17窟、ジャイナ教5窟です。これらの寺院は東に掘られているものほど古く、西に行けば行くほど新しくなります。異なる宗教の石窟が隣合う光景を見ると、宗教大国インドの多様性が伺えますよ。

34の石窟の中でも一番の見所は第16窟のカイラーサナータ寺院。この寺院はヒンドゥー教の神の1人であるシヴァが住んでいるカイラス山をイメージしていると言われています。一番の特徴は、規格外のサイズの一枚岩から全てを彫ったという点です!高さ32メートル、幅45メートル、奥行きが85メートルあり、100年という長い月日をかけてこの岩を彫ったと言われています。壁にはヒンドゥー教の重要な神話であるラーマーヤナ、マハーバーラタのレリーフが彫られており、精密かつダイナミックな彫刻からは信仰の深さが伺えます。

全ての石窟を回るには根気がいりますが、それだけ価値のある美しい石窟群です。アウランガーバード観光で外せない、エローラの石窟寺院群には、じっくり時間をかけて訪れてみてください!インドが誇る世界文化遺産をお見逃しなく。

2. アジャンターの石窟寺院群

1938年にユネスコの世界遺産に登録されたアジャンターの石窟寺院群。こちらもインド三代石窟の一つです。1819年にイギリス人の士官が、ジャングルの奥に隠れて廃墟化していた岩の寺院群を発見しました。その時すでに放置されてから1000年もの月日が経っていたといいます。

30にも及ぶアジャンターの仏教寺院は、古代インドの壁画を今も綺麗に残しています。繊細で芸術的な壁画からはグプタ朝の宮廷生活を知ることができます。

また、この石窟寺院には2つの種類の窟があります。ヴィハーラ窟とチャイティヤ窟です。ヴィハーラ窟は僧院を石窟とみなしたもので、一方チャイティヤ窟には仏塔などがありました。計30のうちチャイティヤ窟は5つのみ。また前期に作られたものはストゥーパを中心としたコンパクトで質素な造りになっており、後期のものは壁画や仏像彫刻で彩られた豪華なものという違いがあります。

後期の石窟群にはグプタ美術の代表である蓮華や鳥獣が描かれています。説話自体もモチーフになり、文盲の人々に教えを説く役割を果たしていました。天井を見上げると、ペルシャのアラベスクからインスピレーションを受けたと言われる植物の模様も見られます。イスラム美術との関係性があると言われているので、意識して見ると気づきがあるかもしれません。

前述のエローラの寺院とは異なる雰囲気を持っているので、両方を訪れてぜひ違いを感じてみてください。アジャンターの寺院の中は光が入らないので懐中電灯があると良いでしょう。

3. ビービー・カー・マクバラー

タージマハルと聞くとアーグラーの世界遺産を思い出す方が多いでしょう。しかし、ビービー・カー・マクバラーも同じくムガル帝国の皇帝が建設したタージマハルの縮小版なのです。タージマハルとそっくりで規模がアーグラーのものより小さいことから「貧乏人のタージ」という愛称で親しまれています。

模倣ながらも王族の故人への想いがこもった建造物であることは疑いようがありません。基礎の部分は白い大理石で塗られ、他は漆喰で塗られた存在感のある廟墓です。

アーグラーの人混みに比べて人も少なくのんびり鑑賞できるかと思いますので、是非ビービー・カー・マクビラーに足を運んでみてください。

4. ダウラターバード要塞

アウランガーバードからエローラの石窟寺院の間にあるダウラターバート要塞。インド三大要塞の一つでもあります。また自然を上手く使った難攻不落の要塞として名を知られています。約100ヘクタール近くの大きな要塞で、2つの堀と高く立派な門、三重担った城壁で囲まれているのが強さの秘訣。1327年から2年間、トゥグルク朝の首都としてデリーから遷都された過去もあり、当時は神々の丘として親しまれていました。

200メートルもある高い丘を登るのは大変ですが、頂上からのデカン高原の眺めは素晴らしいものがあります。エローラの石窟寺院に行くまでにちらっと寄ってみると、素晴らしい世界遺産を高みから見下ろすことができる観光地です。

5. パンチャッキー

水車小屋を意味する公園・パンチャッキー。ムガル帝国の第6代皇帝であったアウラグゼーブの導師・ムザーファルの霊廟があります。水車や噴水、貯水池といった水に関連するスポットが集まった場所です。またイスラム教の学校や庭園、お墓もあり、イスラム教徒に親しみのあるエリアでもあります。パンチャッキー池の前にはお土産屋さんが並んでおり、仏像のレプリカなども販売されています。

あまり大きなスポットではありませんが、庶民的な雰囲気のある場所の一つです。パンチャッキー池前でちょっと休憩して地元の人々の生活を眺めてみてはいかがですか?

6. アウランガーバード石窟寺院

仏教石窟が並んでいるアウランガーバード石窟寺院。エローラとアジャンターの石窟群と比べるとこじんまりとしてますが、一つ一つに見応えがあります。見所は第6窟の隣にあるガネーシャの彫刻です。形が崩れているので抽象的ですが、歴史を感じられはず。また東西に分かれており、階段を登りきると夕暮れ時にはとても美しい夕日を見ることができますよ。

観光客よりも地元の人が多いのも、たまにはホッとできるのではないでしょうか?アウランガーバードにある様々な石窟寺院を、ぜひ比較して楽しんで見て下さい!

7. シッダハースガーデン

水族館、スネークガーデンも併設されている動物園シッダハースガーデン。庭園が地元の人々の憩いのスポットとなっているのもオススメの理由の一つです。博物館も併設されており、アウランガーバードを代表するエローラ、アジャンターの石窟寺院の写真などが展示されています。ここではホワイトタイガーやベンガルトラのような希少動物達も見ることができるので、動物好きな方にもうってつけの観光スポットです!

動物園だけでなく様々な楽しみ方ができるシッダハースガーデンは、親子連れにもとても人気です。アウランガーバードで動物を見たくなったら是非足を運んで見て下さい!。

◎まとめ

いかがでしたでしょうか?インド三大石窟寺院がの二つが集まるアウランガーバードの魅力に迫りました。やはり観光の中心はエローラとアジャンター石窟寺院群ですが、その他にも三大要塞の一つダウラーターバード要塞などもあり、世界遺産や深い歴史を楽しむことができます。非常に大きなインドでまだマイナーな土地ではありますが、各スポットのボリュームは中々素晴らしいものがあります。是非次の旅行の候補地にアウランガーバードを入れてみてはいかがですか?

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